今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年4月12日(月)




おはようございます。



米通商代表部(USTR)、米国通商交渉の総合窓口です。

この機関は大統領直轄で、代表は相当な権限を持っています。

かつて、橋本龍太郎氏が通産大臣だったころ、USTR代表は

ミッキー・カンターでした。

橋本氏が剣道の有段者であったことから、カンターは竹刀

を橋本氏に贈り、氏はその竹刀を自分の首に差す真似を

したことが新聞などで伝えられ話題を呼んだものでした。

そのUSTRが再び日本の通商問題を攻撃しそうです。

郵政見直しと米国産牛肉、それに自動車購入支援制度です。

それぞれ、米金融機関、畜産業者、自動車業界の利益を代表して

問題視していることは明らかです。

かつて橋本氏は、カンターをして「タフネゴシエイター」

(手ごわい相手)と言わしめました。

現在の鳩山内閣に「手ごわい」人はいるでしょうか?

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 円は 米経済指標の発表がなかったことで小動き。 93円台後半まで上昇する場面があったものの、ユーロが 対ドルで強含んだことで連れ高となり、93円10銭近辺で引け。
  • ユーロは、格付け会社フィッチがギリシャの格付けを2段階 引き下げたものの、ユーロ圏諸国が同国に対し最大450億ユーロ の融資を行うことで合意との報道から買われ、対ドル対円で 上昇、対円では125円台後半に。
  • 全般的にドル安が進み、このところ上昇している豪ドル、カナダ などもを利食いの売りに押された格好。
  • NYダウは2008年9月以来の一時1万1千ドル台に乗せたが、 引けは70ドル高。ギリシャ支援の報道を好感。
  • 米債券相場は低金利継続との見方から買い物を集め続伸。
  • 金は大幅高、原油は3日連続の小幅下落。          
    ドル/円93.10 〜 93.77
    ユーロ/円125.02 〜 125.82
    NYダウ +70.28  → 10、997.35
    GOLD +9.00 →  1、161.90ドル
    WTI −0.47 →  84.92ドル
    米10年国債 −0.010 → 3.880%


    本日の注目点

         
    • 日   日銀金融政策決定会合議事録要旨(3/16,17日分)  
    • 米   3月財政収支                  

    円は先週末のアジア市場ではじりじりと売られ、93円台後半を伺う動きでしたが、

    NYではユーロ高に引っ張られる形で93円10銭まで買い戻されています。

    先週は94円79銭までドル高が進んだものの、95円の「壁」は抜けず、

    手前で押し戻され、週央には92円82銭まで下落し結局93円台で

    落ち着いたようです。

    目先、上値を試して押し戻されたことから、今週はどこまで下値があるのかを

    試す展開と予想しています。



    先週、バーナンキ議長は講演で「住宅と商業用不動産市場が依然としてリスク」である

    との認識を示したことと、中国の元切り上げ観測が高まったことからやや円を買い戻す動きが

    優勢になりました。

    90−95円のレンジに完全に収まったことで、ドル高傾向が高まるなか

    「一気に円売りが進む状況ではない」といったところでしょうが、一方で3月中旬までのように

    円買いを積極的に進める状況でもありません。

    米長期金利の先高観もあり、暫くは91円ー94円でのもみ合いが続く可能性が高いのではないか

    と見られます。



    今週の焦点は円でもユーロでもなく「元」かもしれません。

    先週8日ガイトナー米財務長官は急遽北京に飛び、中国王副首相と会談しました。

    具体的内容は明らかにされていませんが、「元切り上げに関する話し合い」も、あったに

    違いありません。

    今週12日に米中首脳会談が行われるため、「その前にある程度の合意」が必要だった

    と見られます。

    米国が中国を「為替操作国」に認定する判断を先延ばしにしたことも、今回の

    「ガイトナー緊急訪中」に密接に関連していると思われます。

    中国政府の大規模な金融緩和と景気刺激策によって、今や中国経済が世界経済を

    けん引していると言っても過言ではありません。

    その結果、中国は再び10%近いGDPを達成しつつあります。



    しかし中国はその副作用として、土地、株式等に「バブル」を生んでしまったわけです。

    「元切り上げ」は中国の輸出競争力を低下させるという面はありますが、一方で輸入物価

    を押し下げる「効果」もあるわけです。

    中国国内の一部のシンクタンクでもそのような効果もあることを既に発表しています。

    現在元の対ドル相場は1日の値幅が上下0.5%に抑えられており、実質的には

    固定相場状態です。

    近いうちに元切り上げがあるとすればこの幅を「緩やか拡大」する方向で

    中国政府が受け入れる可能性が高いと見ていますが、円に与える影響とすれば、

    やはり円買いに振れるのではないかと思います。



    今週の「日経ヴェリタス」紙も「人民元Xデーの衝撃」との見出しをトップに

    掲げています。

    元切り上げへのカウントダウンは既に始まっているかもしれません。
               
What's going on? 2009年4月〜(PDF)



What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
4/2  ガイトナー・財務長官 「われわれが取り組むべき作業はなお多く残されているが、米経済は確実に強くなっているよ考える」ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで。  ----
4/4  サマーズ・国家経済会議委員長 「雇用創出のプロセスが始まった。雇用は加速する見通しだ」ABCテレビとのインタビューで。  ----
4/6  ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「低金利を(長期にわたり)維持するとの声明の表現に、依然として違和感は抱いていない」FOMC議事録公開後のNBCとのインタビューで。  ----
4/7 バーナンキ・FRB議長 「危機からの脱却からは程遠い状況にある」「雇用は引き続き非常に脆弱だ」ダラスでの講演で。  ドル円93円後半〜93円前半へ 。
4/8  トリシェ・ECB総裁 「ギリシャがデフォルトに陥るとは考えていない」理事会で政策金利据え置きを決た後の会見で。 (ギリシャの財政赤字が縮小とのニュースと併せ)ユーロドル1.32台後半→1.33台半ばへ。ユーロ円123円台半ば→125円台に。 

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和