今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年6月21日(月)




おはようございます。



日銀が先週発表した「資金循環統計」によりますと、

昨年末の家計の金融資産残高は1452兆円と、3年ぶりの

増加となったそうです。

主因としては株価が上昇したことのようですが、

現金・預金は1.5%増え、4年連続の増加を記録しました。

FXや投信などが増えているという報道もありましたが、

全体とすれば最も安全な預金を増やしているということです。

「貯蓄から投資へ」という掛け声はいつの間にか聞かれなくなりました。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 円は値幅も少なく小動きの中、このところの米経済指標の 悪化を背景にやや円買い優勢。欧州時間に90円45銭まで円高 が進み、約1ヶ月ぶりの水準まで買われたものの勢いは見られれず。
  • ユーロドルは依然として堅調。欧州市場では1,24台前半まで ユーロ高が進み、テクニカルポイントと見られた重要なレベル まで上昇したものの抜け切れず、前日のレベルで引け。
  • NYダウは小幅ながら4日続伸。金価格上昇を受け、鉱山株に買い物。
  • 債券相場は反落、引け値は3.22%台に。
  • 金が最高値を更新、一時1260ドル台まで買われ、引けは1258ドル
  • 原油は小幅反発。
    ドル/円90.58 〜 90.84
    ユーロ/円112.00 〜 112.56
    NYダウ +16.47 → 10、450.64ドル
    GOLD +9.60 →  1、258.30ドル
    WTI +0.39 →  77.18ドル
    米10年国債 +0.028 → 3.220%


    本日の注目点

    • 日   5月全国百貨店売上高     
    • 日   5月全国コンビニエンスストア売上高                   

    中国政府が「人民元の弾力性を高める」と発表しました、。

    実質的な人民元切り上げ容認です。

    米国からの圧力を受け、「通貨問題を政治問題化させている」と反発してきた中国でしたが

    今週末にカナダのトロントで開かれるG20を前に、元が緩やかに切り上がることを容認

    したことになります。



    中国人民銀行はウェブサイトでの発表文で、中国経済が改善を示しているため今回の決定を

    下したと説明。また変動幅に関しては「大規模な切り上げ」の根拠は存在しないとして、

    1度の通貨切り上げを否定。人民元の対ドル相場の1日当たりの現行変動幅である

    上下0.5%は維持した。(ブルームバーグ)

    としています。これまでの管理変動相場は維持しつつ、徐々に元が強含む動きは容認するものの、

    大幅な変動に対してはこれまで通り、元売り介入をしてくるものと見られます。



    今回の発表の特徴としては「通貨バスケット方式」を採用し、事実上のドルペッグからの決別を意味した

    ことにあります。

    このため、ドルに対して一気に強含むことにはならないようです。

    ユーロがドルに対して弱含みに推移していることが背景です。

    市場では円も同様に連れ高になるとの見方が優勢ですが、大幅な元高が見込めない

    以上、円の連れ高も限定的ではないかと見ています。

    今朝のオセアニア市場では、円は一時90円割れ、ユーロドルは1.24台後半まで売ら

    円買い優勢の様相を見せています。

    いぜれにしても今日の為替市場と株式市場、とりわけ上海株式市場の動向を注意深く

    見なくてはなりません。



    先週末ユーロドルは重要な節目と見られていた1.24台前半まで買い戻しが進みましたが、

    もう一段の上昇はならず1.23台での取引で越週しました。

    前日にEUが欧州金融機関のストレステストの結果を公表すると発表したことを好感し、

    スペイン、ポルトガルの株式市場が上昇し、これがユーロ買いに安心感を与えたようです。

    先週は週を通じてユーロドルの買戻しが優勢で、先週末発表のシカゴ通貨先物市場での

    ポジションをみても、その前の週に比べユーロ売り持ち額は約半分と、激減しています。

    投機筋がそれまでのポジションの巻き戻しを行ったことが読み取れます。



    その背景としては、6月7日に1.18台後半まで売り込まれたユーロが、その後一度も同水準まで

    下落しなかったことで、「突っ込みすぎ」との相場観が台頭したこと。

    また、ユーロ売りのポジションの積み上がりが高水準だったことが挙げられます。

    そして、上記欧州金融機関に対するストレステストの結果を公表することで、不透明感が払拭

    される、と市場が判断した結果ユーロの先安観が急速に後退し、買い戻しに繋がったと言えます。

    しかし、ストレステストの結果、予想以上に欧州金融機関の健全性が保たれていなった場合には

    再びユーロ売りの口実を与えることにもなりかねません。

    ストレステストの結果公表は「両刃の剣」ということになります。



What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
6/1  李克強・中国副首相 「人民元の相場形成メカニズムの改革をさらに進める必要がある」中国共産党理論紙「求是」に寄稿。。  -----
6/5  ガイトナー・財務長官 「中国については民間需要による持続的な成長と、より柔軟な為替政策をとる必要性について議論した」釜山でのG20後の記者会見で。  -----
6/7  バーナンキ・FRB議長 「米景気が二番底に陥る可能性は低い」下院での議会証言で。  NY株式市場が上昇し、為替市場ではドル高に。
6/10  ガイトナー・財務長官 「中国の為替改革は極めて重要」「中国の胡錦濤国家主席も為替改革を確約した」上院での証言で。  -----
6/14  泰剛・中国外務省副報道局長 「人民元問題を政治化し、中国に対して保護貿易主義的な行動をとることは全く筋が通らない」米国の人民元切り上げ圧力に不快感を表す。  -----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和