2010年9月1日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米経済指標は強弱まちまち。FOMC議事録では米景気の 下振れリスクが高まったとの内容から、ドル円は1週間ぶりに 84円を割り込み、83円83銭まで円高に。
- 8月消費者信頼感指数は予想を上回ったものの、シカゴ購買部協会 景気指数は予想を下回るなど、依然として景気後退を示す指標が大勢。
- クロス円では値動きの幅も大きく、落ち着きどころが定まらない状況。 ユーロ円はこの日も106円前半から107円後半の荒っぽい動き。
- NYダウは米経済指標の発表に上下したものの、大引けは小幅高。 ナスダックは下落。
- 債券相場はFOMCの内容を受け、低金利政策が長びくとの思惑から 上昇。長期金利は2.4%まで下落。
- 金相場は続伸。約2ヵ月振りに1250台を回復。原油は大幅安で71ドル台に。
- 6月ケースシラー住宅価格指数 → 年率+4.23%
- 8月シカゴ購買部協会景気指数 → 56.7
- 8月消費者信頼感指数 → 53.5
| ドル/円 | 83.83〜 84.61 |
| ユーロ/円 | 106.24 〜 107.77 |
| NYダウ | +4.99 → 10,014.72ドル |
| GOLD | +11.10 → 1,250.30ドル |
| WTI | −2.78 → 71.92ドル |
| 米10年国債 | −0.060 → 2.470% |
本日の注目イベント
- 豪 第2四半期GDP
- 中 8月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)
- 米 ADP雇用者数
- 米 8月ISM製造業景況指数
- 米 8月新車販売台数
ドル円はNY市場で1週間ぶりに83円台を記録しています。
今朝の新聞でも「円高・株安の流れ再燃」という見出しが躍っていました。
今週の月曜日に日銀が追加金融緩和に踏み切った途端に、それまでややドル高に傾いていた
流れが一変しました。
85円91銭を安値に円はじりじりと値を上げ、約2円の円高水準まで円買いが進んでいます。
典型的な「Buy on rumour、 Sell on news」といったところです。
円高が再び進んだことで、日経平均株価も大きく下落しています。
昨日は325円と大幅な下げを見せ、年初来安値更新。米国の景気後退が主因にもかかわらず、
米国も含めた先進諸国で最大の下げ率を記録しています。
日本の政策の手詰まり感を象徴する現象です。
ユーロ安の恩恵を受けているドイツなどは年初来の株価はプラスで推移するなど、日本とは
対照的な動きになっています。個人投資家にとって厳しい投資環境が続いていると言わざるを得ません。
NYでのドル安のきっかけはFOMC議事録でした。議事録では、多くのメンバーが
「成長とインフレ見通しの双方で下振れリスクが高まっている」とし、成長をいちじるしく
減速させることになる、との認識で一致していました。
また、一部のメンバーでは「雇用とインフレについて、予想するよりも長期間、物価安定と最大雇用確保
という2つの目標に一致する水準を下回る可能性が高い」との指摘があったことも明らかにされています。
バーナンキ議長が先週末の講演でも「景気後退がさらにすすめば追加緩和を行う用意がある」と言明した
ように、FRBが追加刺激策実施に踏み切る可能性は高まっていると観られます。
その意味では今週末の雇用統計が試金石になりそうです。
1週間ぶりの84円台割れでしたが、これまでのところ、依然として市場介入の形跡は見られません。
昨日も書きましたが、現在の水準や円の動きは「必要な時」とは判断されてないようです。
日銀総裁も「適時適切な対応をする」と言明していますが、海外市場で円高が進む場合にはこれまでの経緯から
すると介入に踏み切れないと観られます。
自国通貨安を望む米国との協調介入には合意できないと観られるからです。
そうなると、市場介入も東京市場が開いている時間に限定され、仮に東京時間に介入しても、海外市場で
円高が進んでも手を出せない可能性もあります。
市場でドル売りを仕掛けている投機筋もこのあたりを見透かしているのではないかと
思われます。
再び83円台を記録し、現在も84円手前の水準で推移しているドル円は、足元では先週記録した
83円58銭が抜けるかどうかが意識されます。
そしてその下の大台である80円が相当意識されます。
メディアでも「円の80円割れと日経平均の8500円割れ」を予想する声も徐々に大きくなり
「市場は総弱気」に近付いているようにも思えます。
行動ファイナンス理論では、「このような時は往々にして底値であることが多い」と教えています。
為替相場は市場参加者の心理状態が非常に大きなインパクトを与えるからです。
しかし、残念ながら今のところその兆候は見られません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 8/2 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済の完全な回復までには相当な道のりが残っている」「家計や企業の支出増加が持続的な成長に寄与するはずだ」サウスカロライナ州チャールストンでの講演で。 | NYダウが200ドルを超える上昇の一要因に。 |
| 8/5 | トリシェ・ECB総裁 | 「7−9月期について入手できたデータは予想より良好だ」「市場の機能は若干改善している」政策委員会後の記者会見で。 | ややユーロ高に振れる。 |
| 8/5 | ジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授 | 米経済が「活気のない景気回復に直面しており、米政府はよりよく計画された新たな景気刺激策が必要になるだろう」ブルームバーグテレビジョンのインタヴューに答えて。 | ----- |
| 8/13 | ホーニング・カンザスシティー連銀総裁 | 「回復を一段と加速させる目的でゼロ金利が継続されれば、予期せぬ結果や不確実性をもたらすため、プラスであると同様にマイナスとなる公算が大きい。」ネブラスカ州の講演で。 | ----- |
| 8/20 | ウェーバー・独連銀総裁 | 「出口戦略続行に関する議論の大半は、第1四半期に集中しておこなわれると考えている」と述べ、緊急の融資措置を解除する時期を決定するのは来年1−3月にすべきとの認識を示す。「ブルームバーグテレビジョンでのインタビューで)。 | ユーロドル1.27台半ば→ 1.26台後半へ。 |
| 8/24 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「全般的な景気回復の兆候と住宅価格の安定化の兆しが一部にあるものの、まだ難局を脱していない」「緩和的な金融政策が適切だ」ミネアポリスでの講演で。 | ----- |
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