今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年9月8日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧州の信用不安が再燃し、ユーロ売りが加速。ユーロは対ドルで 1.29台から1.26台に急落。対円でも再び106円台前半まで ユーロ売りが進む。
  • 主要通貨が対ドルで売られる半面、円は対ドルで続伸。 先月25日に記録した円の最高値を上回る83円51銭までドル安円高に。 リスク回避が進み、安全資産としての円が独歩高となり「円高、ドル高」 の展開が鮮明に。
  • 金融決定会合で政策金利据え置きを決めた後の記者会見で、白川日銀総裁は 円高に関して積極的な姿勢を見せなかったことも円買いに。
  • WSJ紙は欧州のストレステストでバークレーズなど一部の銀行は、国債の 保有額を開示していなかったと報道。
  • この日は米経済指標の発表はなかったものの、WSJ紙の報道から 金融株が大きく売られ、NYダウは100ドルを超す大幅安に。
  • 債券相場は大幅に上昇、長期金利は2.6%割れと急落。
  • ドル安、株安から金価格は上昇し、原油は下落。          



ドル/円83.51〜 83.90
ユーロ/円106.26 〜 106.99
NYダウ −107.24 → 10,340.69ドル
GOLD +8.20  →  1,259.30ドル
WTI −0.51  →  74.09ドル
米10年国債 −0.115 → 2.598%


本日の注目イベント

         
  • 日   7月貿易収支   
  • 日   8月景気ウオッチャー調査
  • 独   7月貿易収支
  • 英   7月鉱工業生産
  • 独   7月鉱工業生産
  • 加   カナダ中銀政策金利発表 
  • 米   地区連銀経済報告(ベージュブック)   
  • 米   7月消費者信用残高                      



ドル円は8月25日に記録した83円58銭をわずかですが上回る円高水準を、



NY市場の朝方に更新しています。



これまで4回83円台をテストしていますが、今回の83円台半ばを試しに行った



展開はこれまでとは少し異なります。



これまでの4回は83円台に突入しても全て押し戻され、NYでは84円台に乗せて引けています。



しかし、今回は83円75−80近辺で取引を終えています。





また、これまでは米経済指標の悪化を材料にドル売り円買いが進んでいましたが、



昨日は米経済指標の発表はありませんでした。



欧州の金融不安の再燃という材料でユーロ売り、ドル買いが進みましたが、これは本来



円売り、ドル買いに繋がります。



ユーロ円の売りがドル円でも円買いに波及したものです。



このように、今回の円高は新たな局面に入った可能性も出て来ました。





市場介入に対する姿勢もこれまでと変わっていません。



白川総裁は昨日の会見で「当局が為替相場を自在にコントロールできるわけではない」と



発言。追加の金融緩和についても「適時適切に対応する。それ以上でもそれ以下でもない」



と答えています。



さらに菅総理も、野田財務大臣も「必要なら、断固たる措置を」とのコメントを



繰り返しています。



これらの一連の発言が円買いに安心感を与えている、と指摘するメディアもありました。





円が再び83円台半ばまで買い進まれたことで、市場介入の可能性が高まってきたと思われます。



これまでも書いてきましたが、介入のタイミングとしては円高が急速に進み、株式市場なども



大幅な下げを見せ、景気に悪影響を及ぼす恐れがある時、と見られます。



今日の日経平均株価も大幅な下落が見込まれ、景気に対する影響も無視できません。



ところが、問題は円高へのスピードです。



円高が着実に進んでいるものの、円が一気に急騰する場面は見られません。



また過熱感もないことから、当局の「介入基準」(?)に合致していないことも



考えられます。



前回の円最高値からわずかではありますが更新していても、スピード感を伴っていないと判断されれば



介入が行われないことも考えられます。その意味では、今日、日経平均の下落に伴い、仮に円高が進んだ場合の



通貨当局の対応は非常に注目されます。





ユーロが再び下落基調に入ったようです。



ストレステストの内容で英仏の大手銀行の開示情報に問題があったことと、ポルトガルの国内銀行が



8月にECBから借り入れた資金が高水準だったことで、欧州の金融システムに対する不安が再燃した



ことがきっかけです。



ユーロ円も106円割れ目前の水準まで急落し、直近のユーロ安値に近付いてきました。



「ドルも買えないユーロも買えない」ことで、消極的な円買いがジリジリ進むと見ざるを得ません。



介入を催促する相場展開が続きそうです。








What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/2 トリシェ・ECB総裁 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 ユーロは対ドル、対円でやや上昇。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和