今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年9月15日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 円は連日の高値を更新。民主党代表選で菅氏が再選したことから 直後にドルが売られ円高が進み、NY市場では82円92銭と 83円割れを示現。
  • ドルは円以外の通貨に対しも大幅に下落。特にユーロ、スイスフランに 対しては大幅に売られ、ユーロは約1か月ぶりの1.3台に。 スイスフランは0.9958と、1.00(パリティー)に近い水準まで ドル安に。
  • ゴールドマンのエコノミストが、FRBは11月にも追加金融緩和に踏み切る との見方を発表したこともドル安に繋がった。
  • 8月の小売売上高が市場予想を上回り2ヵ月連続の増加を示したものの 前月が下方修正されたことで相殺され影響はなかった。
  • ドル安が進んだことから金価格は大幅続伸し市場最高値を更新。 原油は小幅反落。
  • 株式市場はまちまち。ダウは小幅安でナスダックは小幅高。
  • 債券相場は、FRBが年内に国債購入プログラムを実施するとの 見通しから続伸し、長期金利は下落。
  • 8月小売売上高 → +0.4%                                                         



ドル/円82.92 〜 83.47
ユーロ/円106.88 〜 108.25
NYダウ  −17.64 → 10,526.49ドル
GOLD +24.60  →  1,271.70ドル
WTI −0.39  →  76.80ドル
米10年国債 ー0.067 → 2.679%


本日の注目イベント

         
  • 英   8月失業率  
  • 欧   8月消費者物価指数(確報)
  • 米   9月NY連銀製造業景況感指数
  • 米   8月鉱工業生産                                  



ドル円はついに83円割れまで下落しています。



昨日の午後、民主党代表選で菅氏の再選が決まった瞬間、為替市場ではドル売り円買いが



始まり、83円07銭までドルは売られました。日本の債券市場でも、ほぼ同時に国債が買い戻され



価格は上昇(金利は下落)し、市場は「何も変わらない」との見方で反応しました。





その後円はNY市場で82円台に突入し、連日の高値更新を記録しています。



小沢氏が敗れたことで市場介入の可能性が後退したことから、「ドル売りを仕掛け安くなった」との



声も海外から聞えてきます。



そして、「日本は市場介入ができない」との極端な見方も、ヘッジファンドの責任者のコメントとして



早朝のテレビでは流れていました。



実際に、代表選のさなかの講演でも菅氏は「協調介入」は難しいとの認識を示していました。



そうなると、仮に日銀が介入に踏み切るとすれば「東京市場の時間内」ということになります。



今日の東京でも、日経平均が売られ株安が進めば、円は再び82円台に突入する可能性が高いと観られます。



NY市場での円の高値である82円92銭を割り込むとさらに円高が加速することを考えると、



ことあたりで「実弾介入」を行わないと、海外市場だけではなく、国内の市場参加者も「日本は介入できない」



のではないかとの見方を強めてきます。





市場は菅氏が再選されたことで、市場介入に対する警戒感を緩めており、やや楽観的になりすぎている



部分もあります。



野田財務大臣も「断固とした措置をとる」とのコメントを繰り返していますが、市場は反応を見せなくなっています。



82円台に突入した現状では政府の「本気度」が試されています。



少なくとも82円台から下値では何らかの行動を起こさないと、80円を割り込み、史上最高値更新も



視野に入ってくることが考えられるからです。



個人的には小沢氏が敗れ菅氏が再選された現在の状況でも「市場介入」の可能性はかなり高まったきたと観ています。





先週からの円高は明らかに「ドル安」です。



豪ドルやスイスフラン高はまだ理解できるとしても、財政問題であえぐユーロまで1.30台に乗せてきました。



ドルはほぼ主要通貨に対して売られています。



さらにドル安から金価格も再び史上最高値を更新してきました。



米国の望む理想的なドル安に近付いてきたという見方もできます。



また、FRBが年内に景気浮揚のために追加金融緩和を実施するとの観測が急速に高まってきました。



このため一時反発を見せていた米長期金利は再び下落基調を強めています。



米金利の低下がドル安に繋がることから、金利面からも円が買われるという「負の連鎖」が断ち切れません。





NY市場に続き東京でも82円台に突入し、定着するのか?



あるいは円高阻止に向けた強い姿勢を見せ何らかの行動を起こしドルが反発するのか?



いよいよ正念場に入ってきました。



ドル安の流れを変えることは難しいとは思いますが、「本気度」が試されている今、政府日銀としても



何もしないわけには行かないはずです。








What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/2 トリシェ・ECB総裁 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 ユーロは対ドル、対円でやや上昇。
9/8 野田・財務大臣 「当然(円売り)介入も含んでいる」衆議院財務金融委員会で、円高が進んだことに答えて。 海外市場で介入近しとの印象を与え、ややドル高に。
9/13 トリシェ・ECB総裁 「デフレリスクは見えない」「二番底になるとは思っていない」BIS総裁会議での記者会見で。 ユーロは対ドル上昇1.28台後半へ。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和