今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年9月17日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は膠着状態が続いているものの介入警戒感から 円売り優勢の流れが継続し、一時85円94銭まで円下落。 約1ヵ月振りの水準までドルが反発。
  • ユーロの上昇が顕著に。対ドルで1.30を上抜けし、NY市場では 1.31台前半までユーロは買いこまれる。ドル安の中、円買いにも 積極的にはなれないことから、対ドル、対スイスフランなどで買われた。 海外市場からは「安全通貨としてのユーロ」などのコメントも。
  • 米下院の公聴会でドット院長は、今回の日本政府による市場介入 に不快感を表明。
  • また、ガイトナー財務長官も人民元は著しく過小評価されている との認識を再び表明。
  • 米株式市場は上昇したものの、ハイテク株は下落。ダウは 22ドル高と1万600ドルに迫る水準に。
  • FRBによる追加緩和策の実施見通しがやや後退したことから 債券相場は下落し、長期金利は上昇。
  • 金価格は反発し最高値を更新。原油は大幅続落。
  • 週間失業保険申請件数 → 45.0万件
  • 8月生産者物価指数 → +0.4%
  • 9月フィラデルフィア連銀製造業指数 → −0.7(市場予想は+0.5)                                            



ドル/円85.54 〜 85.94
ユーロ/円111.70 〜 112.39
NYダウ  +22.10 → 10,594.83ドル
GOLD +5.10  →  1,273.80ドル
WTI −1.45  →  74.57ドル
米10年国債 +0.040 → 2.763%


本日の注目イベント

         
  • 独   9月生産者物価指数                 
  • 米   8月消費者物価指数   
  • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数                                                         



15日に行われた市場介入の効果は今のところ継続していると言えそうです。



ドル円は昨日の東京では小動きの中、介入を行っている様子もなかったことから



やや円買いが見られ、85円22銭程度までドルが緩む場面も見られましたが



海外市場では前日に引き続き円売りが優勢でした。





介入警戒感から海外勢は、ドル売り円買いのポジションを少しづつ巻き戻していると



思われます。



微妙なのは、介入後のドル戻り高値が85円80銭前後でしたが、昨日のドル高値も85円94銭と



86円台乗せには至っていない事です。



これは「日足」のトレンドラインで、5月5日に記録した今年のドル最高値であった94円99銭からの



抵抗線が、丁度この位置で交わり「抵抗」しているからです。



このトレンドラインは5月以降、約4ヵ月間一度も上抜けしていないことから、今後のトレンドを観る上で



非常に重要な値位置になってきます。



多くの市場参加者が注目していると言っていいと思います。



仮に大きく上抜けするようなことがあれば短期的にはドル高に転換する可能性もあり、そのため、中長期の



ポジションをキャリーしているプレーヤーがストップロスをセットする場所でもあります。





昨日は多くの米経済指標が発表されました。



8月の生産者物価指数と失業保険申請件数はほぼ市場の予想通りでしたが、9月のフィラデルフィア連銀



製造業指数は前月の大幅なマイナスからは改善しましたが、市場予想の期待からはずれマイナス0.7



でした。



この指数はゼロが拡大と縮小の境目を示すことから、フィラデルフィア地区では2ヵ月連続で製造業が縮小



していることになります。



しかし同指数発表後も為替への影響は限定的でした。



やはり日銀の介入が功を奏しているということでしょうか。





今回の市場介入の規模は報道では2兆円超と言われていましたが、実際の介入額は1.8兆円だったことが



判明し、ほぼ予想通りでした。



市場でドルを買って円を売ったわけですが、その円をそのまま放置(非不胎化)することで、実質的な



追加量的緩和を行ったことになります。



その結果円の金利が下落しやすい効果を期待でき、日米金利差縮小から「円安要因」になりうると考えられます。



白川日銀総裁もこの点に関しては昨日の講演で明白に述べており、介入効果の押し上げを狙っています。





ただ、今回の力づくの介入に関して徐々にネガティブな評価が出てきています。



前日のレビン下院歳入委員長に続き、昨日下院公聴会ではドット銀行委員長が「単独介入は国際協調との落差を



象徴している」と懸念を表明しています。



さすがに通貨当局の責任者であるガイトナー財務長官はコメントを控えてる様ですが、今後はこのような「外圧」が



徐々に表面化してくる可能性もあります。





上述のようにテクニカル的には微妙な値位置までドルが反発していますが、一方で米景気回復の兆しは



見えて来ません。



加えて、「外圧」も徐々に増してきて、この水準からもう一段ドルを押し上げる介入の余地は限られている



ようにも思えます。



経験的には、介入で長期的な流れを変えることはないことからドルの下落リスクは依然として



くすぶっているものと観ています。





明日からは3連休です。



気候も急速にしのぎやすくなってきました。



良い連休を。









What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/2 トリシェ・ECB総裁 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 ユーロは対ドル、対円でやや上昇。
9/8 野田・財務大臣 「当然(円売り)介入も含んでいる」衆議院財務金融委員会で、円高が進んだことに答えて。 海外市場で介入近しとの印象を与え、ややドル高に。
9/13 トリシェ・ECB総裁 「デフレリスクは見えない」「二番底になるとは思っていない」BIS総裁会議での記者会見で。 ユーロは対ドル上昇1.28台後半へ。
9/16 ドット・米下院銀行委員長 「日本であれ、中国であれ、単独介入は国際協調との落差を象徴している」議会の公聴会で。  ------

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和