2010年9月22日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州市場では軟調に推移したものの、NY時間朝方には 住宅関連の指標が市場予想を上回ったことから85円半ばまで 値を戻した。
- その後、注目のFOMCでは金融政策に変更はなかったものの、 「必要なら追加緩和策を実施する用意がある」との文言が加えられた ことからドルは再び軟調となり、一時1週間ぶりに85円割れを示現。
- 米国は近い将来追加緩和を実施するとの見方から、高金利のユーロ、 豪ドルが対ドルで大幅に続伸。豪ドルは0.95台後半と、2年2ヵ月振りの 高値を記録。
- 強含みで推移していたNY株式市場はFOMC声明文をきっかけに 下落し、ダウは辛うじてプラスで引け。ナスダックはマイナス。
- 米長期金利は下落。約2週間ぶりに2.5%台まで債券は買われ、 金利が軟調に推移したこともドル売り材料に。
- 住宅関連の指標は事前予想を上回る数字に。着工件数は 9ヵ月振りの伸びを見せ、同建設許可件数も予想を超えたことから 「住宅市場悪化の終わり」の始まりとの声も。
- 金相場は高値警戒感から反落。原油も景気低迷との見方から大幅安。
- 8月住宅着工件数 → 59.8万件(事前予想は55.0万件)
- 8月建設許可件数 → 56.9万件(事前予想は56.0万件)
| ドル/円 | 84.97 〜 85.53 |
| ユーロ/円 | 111.79 〜 112.94 |
| NYダウ | +7.41 → 10,761.03ドル |
| GOLD | −6.50 → 1,274.30ドル |
| WTI | −1.34 → 73.52ドル |
| 米10年国債 | −0.128 → 2.576% |
本日の注目イベント
- 豪 第2四半期経常収支
- 英 BOE議事録
- 加 8月景気先行指数
- 加 7月小売売高
- 米 7月FHFA住宅価格指数
9月15日の大規模市場介入以来、ドル円はちょうど1週間ぶりに「固定相場」から解放されました。
それまでは85円50近辺に来るとドルは反発し、85円80を超えると上値が重い展開が続き、
ストレスが溜まる相場展開が続いていました。
ようやく動き出したのは、昨日の欧州時間からです。
元財務官氏の発言もあり、円は85円27銭まで下落しましたが、その後はNY時間に掛けて値を戻すなど、
依然として明確な方向感のない動きでした。
その後、住宅関連の指標が事前予想を上回ったことからドル円は再び上昇し「元の鞘」に戻る気配もありましたが、
下落基調が強まったのはFOMCの声明文が発表された直後からです。
追加金融緩和は見送られたものの、声明文では「必要なら追加金融緩和を実施する用意がある」との
内容から、次回のFOMCでは実施されるとの見方台頭し、株安、債券高から金利が下落し、ドル売りに反応しました。
また政策金利の誘導目標についても「長期にわたり」との文言は引き続き維持されました。
今回の声明文で目を引いたのはインフレに関する文言でした。
「FRBが責務とする最大限の雇用確保と物価安定の促進に長期的に一致していると委員会が
考える水準を、幾分下回っている」(ブルームバーグ)という文言です。
言いかえればFRB内では、各委員が考えている適正なインフレ率を下回っているという認識があるということです。
このため、より金融緩和をやりやすい状況にあると観ることができます。
今回は見送られた追加緩和は次回には実施されるとの期待が膨らみ、ドル売りに繋がりました。
米「出口戦略」が遠のくとの観測から高金利通貨が軒並み買われています。
とりわけ豪ドルは再利上げ観測もあることから対ドルで上昇し、0.9565まで買われています。
連日の高値更新からパリティー(1.000)まで上昇するとの見方もでてきました。
この欄でも取り上げたように、テクニカル面から観ても豪ドルの上昇は確認されています。
それほど遠くない時期に2008年7月に記録した0.98台半ばまで上昇すると観ています。
円は85円割れまで買われ、再びドル安傾向が強まる気配もしてきました。
介入警戒感から積極的な円買いは観られないものの、介入による積極的なドル買いがなければ
市場全体がドル安傾向の中、円もじりじり買われる展開が予想され易いのは事実だろうと思います。
焦点は、政府日銀が再び市場介入に踏み切るとすれば、どの水準ででてくるのか?
また、その際前回と同様にレートの上値を買い上げる「押し上げ介入」のなるのか、そして、その規模が
ポイントになろうかと思います。
前回の市場介入では介入に踏み切りタイミングが「遅い」と言われながらも、周到にそのタイミングを探っていた
形跡もあり、結果的に成功したと言えます。
介入第二弾に関しても、恐らくそのタイミングを練っているものと思われます。
一度の介入で相場の流れが変わらないこと。さらには単独介入ではその効果は限定的であることは
介入を行う側がより熟知しています。
市場と政府日銀の戦いはまだ始まったばかりです。
やや気になるのが、今朝新聞で報道されていた中国の行動です。
中国のシンクタンクが語ったところによると、尖閣問題での対抗策から「円を買い、円高に誘導することが
最も効果的だ」する議論が中国政府内にあるということです。
政治的問題が為替問題にまで発展しそうな気配で、実施される可能性は低いとみられますが、完全に否定できないところに
今の日中関係の危うさを象徴しているとも言えます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 9/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 | ユーロは対ドル、対円でやや上昇。 |
| 9/8 | 野田・財務大臣 | 「当然(円売り)介入も含んでいる」衆議院財務金融委員会で、円高が進んだことに答えて。 | 海外市場で介入近しとの印象を与え、ややドル高に。 |
| 9/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「デフレリスクは見えない」「二番底になるとは思っていない」BIS総裁会議での記者会見で。 | ユーロは対ドル上昇1.28台後半へ。 |
| 9/15 | グリーンスパン・前FRB議長 | 「介入の効果は限られ、機能はしない」日銀の市場介入に関してNYでの講演で。 | ----- |
| 9/16 | ドット・米下院銀行委員長 | 「日本であれ、中国であれ、単独介入は国際協調との落差を象徴している」議会の公聴会で。 | ------ |
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