今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2008年6月17日(火)


おはようございます。


原油高騰の煽りを受けて米国では、いわゆる「ビッグ3」(GM,フォード、クライスラー)の

自動車販売台数に衝撃が走っています。


米国内のガソリン価格は1ガロン(約3.79リットル)4ドルになっています。

米国は車社会ですから新車は燃費のいいものが売れていきます。5月の新車販売シェアが

発表されましたが、ビッグ3は大きくシェアを落としています。とりわけ、最大手のGMの

落ち込みが目を引いています。

シェア19.1%と第二位のトヨタと販売台数で約9千台(シェア18.4%)のところまで

落ちてきました。1908年設立のGMにとって正に「100年目の危機」です。

このためGMは大型車ブランドの一つである「ハマー」の売却を検討しているとか。

何しろこの車、燃費が悪く、前年同月比6割の販売落ち込みでした。


将来、このままガソリン価格が下がらなければ、ビッグ3とは「トヨタ、ホンダ、日産」の

ことを意味する日が来るかもしれません。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル/円は日経平均が大幅高だったことを受け欧州市場からじり高に。
    LDNでは一時108円59銭まで上昇しました。
  • この日のNY市場は比較的小動きでしたが、北海油田で火災があったことからWTI原油価格が
    急騰。一時139.89ドルと史上高値を更新。
  • このためドルが徐々に売られ108円を切る場面もありましたが、108円台前半でクローズ。
  • NY連銀6月製造業景気指数 → 8.68(前月比マイナス幅拡大)
  • 全米住宅建設業協会(NAH)6月住宅市場指数 → 18(過去最低に並ぶ)

ドル/円107.92 〜 108.33
ユーロ/円167.18 〜  167.65
NYダウ−38.27  → 12,269.08ドル
Gold+13.20  → 886.30ドル
WTI−0.25  →  134.61ドル
米10年国債+0.017 → 4.276%


本日の注目点

  • 欧 独6月ZEW景況感調査
  • 欧 4月ユーロ圏貿易収支
  • 米 1−3月の経常収支
  • 米 5月卸売物価指数
  • 米 5月住宅着工件数
  • 米 5月鉱工業生産
  • 米 3−5月期ゴールドマン・サックス決算



昨日は東京、欧州市場を通じてドルは堅調でした。LDNでは108円59銭と戻り高値を

更新しましたが、昨日コメントしました108円60は抜け切れていません。

ただ、NYで若干下げたものの、依然として108円台です。

米長期金利が上昇を続けています。金利引き上げを先取りした動きということでしょうがこの点か

ら観るとややドルを売りにくくなっているのは事実でしょう。
 
このまま110円に向かうのでしょうか?


本日のNYでは米ゴールドマンの四半期決算発表です。

先月、SEC(米証券取引委員会)に提出した、市場で買い手がつかない住宅ローン担証券など

「レベル3」と呼ばれる資産の2月末残高は39%増加しており、昨日発表されたリーマンの

決算内容を考えると、個人的にはネガティブにならざるを得ないのですが・・・・。
 

いずれにしても、住宅着工の発表もあり、米大手証券の決算発表も続き目が離せません。


2008年4月分(PDF) 2008年5月分(PDF)

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
6/16 ラッカー
リッチモンド連銀総裁
「インフレは許容できないほど高い。」と発言。 ---
6/14 ポールソン
   財務長官
同時に、「米経済は依然として試練に直面している。」とも発言。 ---
6/14 ポールソン
   財務長官
G8財務相会合で「米経済は長期的潜在力は強い。ファンダメンタルズを反映すればドルが強くなるのは自然。」 ---
6/12 ブロッサー
フィラデルフィア連銀総裁
「インフレ期待抑制のため予防的利上げをすべき」と講演で発言。 米債券価格下落(金利上昇)
長期金利が4.2%に急上昇。
6/11 ベージュブック 「経済活動は引き続き弱い」と総括 ---
6/11 シュタルク
  ECB理事
「連続利上げを考えているわけではない」 ---
6/10 ブッシュ米大統領 「われわれは強いドルを信じている」
「経済の相対的な価値が最終的には(ドルの)価値を決める」とドル安を牽制
106円台後半から107円台へ
6/10 バーナンキ
FRB議長
「米景気減速のリスクは後退した。」とインフレ抑制の決意を改めて示す。 106円台後半から107円台へ
6/9 リーマンブラザーズ 3−5月期決算の最終損益が約28億ドル(約2900億円)の赤字になるとの見通し発表。
同時に、60億ドル(約6300億円)の増資も発表。
---
6/9 フイッシャー
ダラス連銀総裁
インフレ抑制のため利上げが必要になる可能性を示唆。 ドル高へ。
6/9 ガイトナー
  NY連銀総裁
「ドルの動きを非常に注視している。」 ドル高へ
6/9 ポールソン
財務長官
「為替介入の選択肢を排除しない。」米CNNのインタビューに答えて。
(これまでのドル高誘導から、介入に言及する一歩踏み込んだ発言に)
ドル高へ
6/7 日米中印韓
 五カ国エネルギー相会合
共同声明で原油高は「消費国、産油国双方の利益に反する」
 6/6NYMEXでの原油大幅高を受けて。
ユーロ/ドル1.54前半から1.55後半へ 上昇。
同時にユーロ/円も大幅にユーロ高
6/5 トリシェ
  ECB総裁
「次回会合で小幅な利上げを実施する可能性を排除しない。」定例理事会後の記者会見で。 ユーロ/ドル1.54前半から1.55後半へ 上昇。
同時にユーロ/円も大幅にユーロ高
6/4 バーナンキ
  FRB議長
最近のインフレ率について「望ましい水準よりかなり高い」と、前日に引き続き警戒感を 表す。 ドル高へ。104円後半→105円30銭
6/3 ジョージソロス
(米 投資家)
「原油価格はバブルである。」との認識を示す。 ---
6/3 ウォールストリート
  ジャーナル紙
米大手証券リーマンブラザーズが30億−40億ドルの資本増強を検討していると報道。
近く発表される3−5月決算で3億ドル以上の赤字の可能性を指摘。
---
6/3 バーナンキ
FRB議長
「ドルや安が輸入物価や消費者物価の歓迎できない上昇を招いている」
「インフレやインフレ期待の意味することに注意している」
「現在の政策は適切な位置にある」など、軸足をインフレ対策に置く発言をし、
  これまでの金融緩和政策の転換を示唆。(講演で)
ドルが全面高となり、NYダウは大幅下落
6/2 ポールソン
財務長官
「金融マーケットの混乱終焉にはもう数ヶ月時間がかかる」との「認識を示す。
サブプライムローン関連で152億ドル(約1兆5300億円)の損出を計上。
ドルが全通貨に対して下落。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和