今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年9月29日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米経済指標の悪化を受けドル全面安の展開に。
  • 円は9月15日の市場要介入以降2週間振りに84円台を 割り込み、一時83円68銭まで円買いが進む。
  • ユーロ、豪ドルなどが対ドルで大幅に上昇。円もこの動きに 引っ張られた格好に。米長期金利が大幅に下落したことも ドル売り円買いを後押し。
  • ユーロドルは1.36目前と約半年ぶりの水準に。豪ドルも2008年7月 以来の水準まで上昇。FRBによる追加緩和の可能性が高まったことを材料に ドル売りが加速。
  • 株式市場は朝方軟調に推移していたが、長期金利の低下を受け 上昇。ダウは46ドル高。
  • 債券は5年債入札が好調だったことから続伸。 長期金利は約1ヵ月振りに2.4%台まで下落。
  • 金相場は続伸。ドル安から代替通貨としても買いを集め、 引け値で初の1300ドル台乗せ。原油は小反落。
  • 7月ケース・シラー住宅価格指数 →  +3.18%(前年同月比)              
  • 9月消費者信頼感指数  →  48.5(2月以来の水準) 
  • 9月リッチモンド連銀製造業指数 → −0.1%      



ドル/円83.68 〜 84.18
ユーロ/円112.86 〜 114.02
NYダウ +46.10 → 10,858.14ドル
GOLD +9.70  →  1,308.30ドル
WTI −0.34 →  76.18ドル
米10年国債 −0.063 → 2.469%


本日の注目イベント

         
  • 日   日銀短観                              





ドル円は9月15日に政府日銀による大規模介入で85円台に持ち上げられて以来の



84円割れを見せています。



約2週間の間、上値が重いものの84円台を維持し、市場は介入警戒感から積極的なドル売りには



慎重な姿勢を保っていましたが、84円台を割り込み、さらに海外市場では「ドル買い介入」も



観測されなかったことから、再びドル売りに傾きそうな気配です。



昨日もこの欄で書きましたが、米経済指標の悪化をきっかけにユーロ、豪ドル、スイスなどが対ドルで



大幅に買われ、ドル安が加速。その流れに引っ張られる形で円買いも進んだ格好です。






米経済指標では特にカンファレンスボードが発表した9月の消費者信頼感指数は48.5と、前月の53.2



から大幅に低下していました。



この数字は今年2月以来の低い数字です。



項目別でも「現在職を得るのが困難」との回答は46.1%と、先月から上昇しており、



今後6ヵ月の期待指数は65.4と、こちらも2月以来の低水準でした。



これらの内容を受け、11月のFOMCでは追加緩和が確実との見方が広がり、市場ではドル売り、債券買い



金利低下による株価上昇という形で反応しました。






本日の注目は言うまでもなく、政府日銀の介入があるかどうかです。



83円台の後半での水準からすれば、当然介入を実施してもおかしくはありません。



しかし、もしこの水準で介入を行わなかったら「日銀は82円台まで介入はしないのでは」との印象を



市場に与え、ドル売りが加速することも考えられます。



6年半ぶりの市場介入は円が82円台に突入した際に実施されました。



今回も政府日銀の「本気度」が試される重要な局面です。






一方、日銀の金融政策決定会合も来週に控えており、何らかの量的緩和を実施してくる可能性も



意識されます。



介入警戒感と追加緩和を念頭に置きながらもドルがじりじり売られる展開が予想されます。



引き続きユーロ、豪ドルなどが対ドルでどのような動きをするかにも注意したいところです。






先週末に発表されたシカゴ通貨先物の建て玉が興味深い変化を見せています。



ドル円では5万枚以上あった「円買い」のポジションが約2万3千枚と、半分以下に減っていました。



このポジションは9月21日時点のもので、大規模介入実施を契機に投機筋がどのような対応をしたのか



注目していましたが、やはりドルの買い戻しをかなりの規模で行ったことが確認されました。



しかし、同時にまだ半分近くの「円買い」ポジションを残していることになり興味深いところです。



他の通貨では、豪ドルの買い持ち額が再び急増しています。



また、ユーロについては今年に入って初めて「ドル売りユーロ買い」のポジションに転換しました。



つまり、市場の流れとほぼ合致したポジションメイクを行っており、「ドル全面安」を予想し



主要通貨の買い持ち額を増やしている姿が浮かんできます。






本日の展開ですが、下値はNY市場の円の高値近辺である83円60−70銭がサポート



されるかどうか。



上値は重い展開が予想されますが、84円台乗せがあったとしても84円50超えは、介入以外では



難しそうに思われます。



再び日銀の姿が市場で観られるのかどうか・・・。







What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/2 トリシェ・ECB総裁 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 ユーロは対ドル、対円でやや上昇。
9/8 野田・財務大臣 「当然(円売り)介入も含んでいる」衆議院財務金融委員会で、円高が進んだことに答えて。 海外市場で介入近しとの印象を与え、ややドル高に。
9/13 トリシェ・ECB総裁 「デフレリスクは見えない」「二番底になるとは思っていない」BIS総裁会議での記者会見で。 ユーロは対ドル上昇1.28台後半へ。
9/15 グリーンスパン・前FRB議長 「介入の効果は限られ、機能はしない」日銀の市場介入に関してNYでの講演で。  -----
9/16 ドット・米下院銀行委員長 「日本であれ、中国であれ、単独介入は国際協調との落差を象徴している」議会の公聴会で。  ------

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和