2010年10月1日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 上値が重い展開のドル円は、一時83円16銭まで円買いが進み 83円台割れも視野に入ったが、先の日銀による市場介入の水準に 近付いたことや、この日発表された米経済指標が市場予想を 上回ったことからややドルが反発し、83円台半ばで引け。
- ユーロ、豪ドルなども欧州時間には上昇したが、米経済指標の 好転から米追加緩和期待がやや後退しドルが買い戻される。
- ムーディーズはスペインの国債格付けを1段階引け下げた。 この影響からユーロの利食い売りを誘発。
- 株式市場は米経済指標の発表を受け、朝方は100ドルを超す上昇。 午後には利食いの売りが優勢となりダウは結局マイナス47ドルで引け。
- 債券相場はまちまち。2年債は上昇したものの10年債は下落し 長期金利は小幅に上昇。
- 金は7日振りに反落したが下落幅は小幅。原油は大幅続伸し、 約1ヵ月半ぶりに80ドルに迫る水準に。
- 週間失業保険申請件数 → 45.5万件
- 9月シカゴ購買部協会景気指数 → 60.4(市場予想は55.6)
- 第2四半期GDP(確報値)→ 1.7%(改定値から上方修正)
| ドル/円 | 83.16 〜 83.65 |
| ユーロ/円 | 113.40 〜 114.10 |
| NYダウ | −47.23 → 10,788.05ドル |
| GOLD | −0.70 → 1,309.60ドル |
| WTI | +2.11 → 79.97ドル |
| 米10年国債 | +0.011 → 2.512% |
本日の注目イベント
- 欧 8月ユーロ圏失業率
- 米 8月個人所得
- 米 8月個人支出
- 米 9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
- 米 9月ISM製造業景況指数
ドル円はドルの上値が重く、円が徐々に買い戻される展開が続いています。
NY市場では83円16銭まで円買いが進み、9月15日に政府日銀が大規模市場介入を実施した
水準に近付く場面もありました。
政府日銀は82円90銭近辺で介入に踏み切った記憶も残っているため、さすがにこの水準から下値では
これまで以上に介入警戒感が高まっていたものと思われます。
しかし、昨日のNYでは介入に対する警戒感だけではなく、米経済指標の好転がドルの買い戻しを
促した格好になりました。
週間失業保険申請件数は市場予想を下回り、シカゴ購買部協会景気指数も事前予想の55.6を
大幅に上回る60.4と発表され、ややサプライズでした。
さらに第2四半期GDPの確報値も上方修正され、ドルにとっては「願っても無い援軍」でした。
この結果、ドルはこの日の底値から約50銭ほど円安方向に振れましたが、上値も予想の範囲内の動きで
限定的だったようです。
「30分足」では100日移動平均線が83円64銭に位置し、今回の経済指標の好転でドルが反発しても
この水準でしっかりキャップされています。
この傾向は先週24日の「介入らしき」ドル買いでドルが急反発して以来続いています。逆にこの水準を
上抜けして来ればドルがもう少し上昇する可能性もありそうですが、ドルの先安を予想している向きは
この移動平均線を意識しながらドル売りを継続していると思われます。
ドルが大幅に反転するには単発的な経済指標の改善では足りず、継続的に改善してくる必要があります。
足元ではその可能性は低く、今後も追加緩和を含めた追加景気対策の実施が求められます。
これまで円が買い進まれた理由の一つに、ドル全面安の展開が挙げられます。
豪ドルは対ドルでは6月初旬の0.8080を底値に1650ポイント(約20%)の上昇を見せ、ユーロに
至っては1.1877から昨日の1.3684まで1800ポイント以上(約15.2%)も上昇しました。
円もこれらの通貨の上昇と歩調を合わせる形で買い進まれてきましたが、今後の円の動きを占う上では上記両通貨の
動きからも目が離せません。
ユーロはスペインの格下げとアイルランドの財政赤字問題の再燃からやや値を下げています。
豪ドルも昨日の9月の建設許可件数の悪化から同様に値を下げています。
ただ、どちらもこれまでの大幅上昇に伴う「調整」の域を抜けていません。
今後再び上昇傾向を強めるのか、あるいはやや長めの「調整」に入るのかをしっかりと見極めたいところです。
同時に、介入の可能性も気になります。
83円台の前半まで介入らしき動きは観測されていないことから、政府日銀の次は出動はやはり82円台に
突入してからと考えられます。
大規模な介入を行っても結局2週間で元の鞘に戻りそうな形勢です。
事前に指摘したように、単独加入の効果は限定的だったことが証明されたことにもなります。
おそらく、この次に大規模な介入が行われてもその効果はさらに低下すると思われます。
政府日銀も「次の一手」を模索していると思われますが、円高の主因が米国サイドにある以上、
なかなか効果的な方法が見つからないというところではないでしょうか。
3日には日曜日にもかかわらず中国の非製造業PMIが発表されます。数字次第では
豪ドルに影響が出ることも考えられることからポジションの管理を怠らないように。
今日から10月です。秋も一気に深まってきそうです。
良い週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 9/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「想定よりも輸出が好調で、一部では内需も貢献した」「景気が失速することはない」理事会後の記者会見で。 | ユーロは対ドル、対円でやや上昇。 |
| 9/8 | 野田・財務大臣 | 「当然(円売り)介入も含んでいる」衆議院財務金融委員会で、円高が進んだことに答えて。 | 海外市場で介入近しとの印象を与え、ややドル高に。 |
| 9/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「デフレリスクは見えない」「二番底になるとは思っていない」BIS総裁会議での記者会見で。 | ユーロは対ドル上昇1.28台後半へ。 |
| 9/15 | グリーンスパン・前FRB議長 | 「介入の効果は限られ、機能はしない」日銀の市場介入に関してNYでの講演で。 | ----- |
| 9/16 | ドット・米下院銀行委員長 | 「日本であれ、中国であれ、単独介入は国際協調との落差を象徴している」議会の公聴会で。 | ------ |
| 9/29 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「現時点での資産購入の拡大は、利点がほとんどなく、一定のコストが予想されるため、見送るべきだ」ニュージャージー州での講演で。 | ----- |
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