今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年10月6日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 日銀の追加緩和の決定にもかかわらず、円はNY市場で83円割れ まで上昇。先月15日の介入以来の82円台後半を示現。
  • ドル全面安の流れは変わらず、ユーロは対ドルで1.38台半ばまで 上昇。この影響もあり円は対ドルで連れ高に。
  • ユーロは対ドル、対円だけではなく豪ドルなどに対しても上昇。 FRBの追加緩和見通しや、RBAの政策金利据え置きなどが背景。
  • 米株式市場は急騰。金利低下見通しなどからほぼ全面高。ダウは 193ドル高と1万1千ドルに迫る上昇。
  • 株高、ドル安を背景に債券相場は続伸、長期金利は下落。
  • 金は大幅続伸し、1340ドル台に。原油価格も約5ヵ月振りに 82ドル台後半まで続伸。
  • 9月ISM非製造業景況指数 → 53.2(予想は52.0)    



ドル/円82.96 〜 83.36
ユーロ/円114.68 〜 115.35
NYダウ +193.45 → 10,944.72ドル
GOLD +23.50 →  1,340.30ドル
WTI +1.35 →  82.82ドル
米10年国債 −0.007 → 2.472%


本日の注目イベント

                              
  • 欧   ユーロ圏第2四半期GDP(確報値)
  • 独   8月製造業受注
  • 米   9月ADP雇用者数






昨日の金融政策決定会合で日銀はさらなる金融緩和に踏み切りました。



今回は政策金利を0.1%から0%ー0.1%に引き下げ、実質的には4年ぶりの「ゼロ金利政策」に戻ったことになります。



量的緩和についても5兆円規模で国債、CPなど買い入れのための基金創設を決めました。



今回の決定内容で注目すべきは、購入資産の対象にETFやREITも含めたことです。



日銀のこれまでよりも「一歩踏み込んだ積極的な姿勢」が評価されるところかと思います。






しかしそれでも円高は止まっていません。



昨日の午後、量的緩和の内容が発表された瞬間には円が売られ、一時83円99銭までドルが反発しました。



しかし、84円には届かずその後はじりじりと円高方向へ戻され、NYでは83円割れまでドル安円高が進む場面も



ありました。



この状況は、9月15日に日銀が大規模介入を行い、力づくでドルを持ち上げ、85円94銭までドルが反発した



時の状況に似ています。



この時は86円台前半には「一目均衡表」の雲が持ちかまえており、この水準が抜けるかどうか重要なポイントでした。



今回の84円台乗せに失敗した状況も同様に、「4時間足」では長期の移動平均線が84円台前半に集まっており、



この水準が抜けるかどうかに注目していました。



結果はドルの反発は限定的で元の水準まで戻されるというものでした。






日銀が大胆な政策に踏み切ったものの、市場はその効果に疑問を投げかけた格好になっています。



背景は、FRBによる追加緩和の可能性がさらに高まったからです。



そのため、ユーロドルは大幅に上昇し、金なども急騰しました。



市場はドル安がさらに進むと観ている証しです。



円もこの流れの影響を受け、再び83円割れまで買われた側面があると言えます。






大規模な市場介入、量的緩和の拡大、さらにはゼロ金利政策の導入と、日銀は手持ちの札を次々と切って



きました。



それでも円高が止まらないのは、米国の方がより踏み込んだ緩和策を実行できると市場は観ているからです。



それは、量的緩和の規模、長期金利の下げ余地をみれば明らかです。



加えて、83円前後まで介入を行った形跡もないことから、今週末にはG7を控えており、介入しにくい状況



とも観られています。



今日東京時間に82円台まで円高が進むようなら、どこかのタイミングで政府日銀が再び介入を実施してくる



ことは必至だと思いますが、問題はそれでもドルがどこまで反発してくるか、ということです。






ゼロ金利に踏み切ったことで、長期金利は再び0.9%を割り込み、日経平均も大幅高が予想されます。



一方で、さらに円高が進めば輸出企業の収益に与える影響は少なくありません。



市場はやや混沌としてきました。



週末のG7で日本の立場に理解を求めながら、積極的に市場介入を繰り返すしか手立てはないのかも知れません。



米財務省高官も、今回のG7では「為替問題も議題のひとつになる」と言及しています。



少なくとも、「人民元のさらなる上昇を期待する」という流れに歩調を合わせるようなことは避けなければなりません。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
10/2 ダドリー・NY連銀総裁 「経済見通しが、雇用とインフレの双方がと遠くない将来に改善する確信を深められる方向で変化しない限り、一段の行動が正当化される公算が大きい」講演で。 ドル全面安の展開に。
10/2 温家宝・中国首相 「ユーロ圏の国々やギリシャが危機を克服するのを支援したい」パパンドレウ・ギリシャ首相との会談で。  -----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和