2010年10月13日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- FOMC議事録では、多くのメンバーが追加緩和を実施するのが 妥当との意見だったことから、再びドル全面安の展開に。
- 円はアジア市場で82円台まで売られたものの、大崩する地合いではなく その後ジリジリと買い戻しが優勢となり、NYでは81円66銭まで上昇。
- ユーロは行って来いの展開に。アジアから欧州にかけては上値が重く、 利食いのユーロ売りが勝っており、1.37台後半まで下落。
- NYでは追加緩和の可能性が高まったとの見方から、再び上昇し1.39台に。 トリシェECB総裁の、ユーロ圏の追加緩和に否定的なコメントもユーロ高に。
- 株式市場は午前中まで軟調な展開だったが、午後FOMC議事録が発表されると 流れが一変。インテルの好決算もありプラスに転じる。ダウは小幅高。
- 債券は3年債の入札が行われ好調。ただ、長期債はFRBの購入対象に ならないとの見方から小幅に続落し、金利は上昇。
- 金、原油価格は高値警戒感から利益確定の売りに押され反落。
| ドル/円 | 81.66 〜 81.97 |
| ユーロ/ドル | 1.3797 〜 1.3936 |
| ユーロ/円 | 112.84 〜 114.02 |
| NYダウ | +10.06 → 11,020.40ドル |
| GOLD | −7.70 → 1,346.70ドル |
| WTI | −0.54 → 81.67ドル |
| 米10年国債 | +0.037 → 2.433% |
本日の注目イベント
- 中 9月中国貿易統計
- 英 9月失業率
- 米 7−9月期決算発表 → JPモルガン・チェース
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
- 米 10年物国債入札
このところのドル安から、円やユーロ、豪ドルなどが上昇し、市場参加者のポジションも
かなりドル売りに傾いていることから、「調整」のドル買い戻しを予想しましたが、その動きも
小幅で、結局ドル安傾向が継続した格好になっています。
ドル円は昨日の東京市場で82円36銭近辺まで買い戻しが進みましたが、テクニカルで観た
抵抗線が82円50銭を下回るところにあり、その水準を抜けきれずに押し戻されています。
NY市場で発表されたFOMCでは、多くのメンバーが、追加緩和を実施することが妥当との
意見だったことが分かりました。
この結果、11月3日のFOMCでは追加緩和に踏み切ることはほぼ間違いない状況になってきました。
次の焦点は、追加緩和を実施するかどうかから、その中身に移ってきたようです。
この点ついて議事録では「会合の参加者は、追加緩和として考えられる手段をいくつか議論したが、
主に期間が長めの米国債の追加購入とインフレ期待に影響すると考えられる措置について話し合われた」
と指摘しています。(ブルームバーグ)
この影響から米債券市場では2年債などが過去最低を記録する場面もあったようです。
米追加緩和が確実視される中、市場はある程度織り込みつつとは思いますが、「追加緩和」の文字が躍るたびに
ドル売りで攻めるスタンスは変わっていません。
対ドルではユーロの1.40台、豪ドルの0.99台に達成感が出てはいるものの、調整も小幅で大きな流れに
変化は無いようです。
円も、83円台さえもやや遠のき、介入の可能性を意識しながらも徐々に円を買い進める格好になっています。
G7を終えた野田財務相も昨日の記者会見ではこれまでの「定型文」である「必要な時には介入も含め断固たる措置をとる」
との文言を繰り返すのみです。
9月15日の大規模介入以来約1ヵ月、介入らしき目立った動きは見られません。
財務相筋の話として「次に介入に踏み切るには相当な覚悟が必要だ」と、一部メディアは伝えていました。
通貨安競争の中、日本が継続的に市場介入を繰り返すことにG7諸国は、結局「いい顔しない」のではないかとも取れそうです。
実際、昨日は東京時間内にも81円台後半までドル安円高が進む場面がありましたが、政府・日銀は動きませんでした。
82円台、81円台でも市場介入に踏み切らない現状は正に上記メディアが伝える通りです。
継続的な介入を行うわけにはいかないということになると、より効果的なタイミングを狙うしかありません。
そう考えると、介入の実施は史上最高値である79円75銭を割り込んだタイミングしか無いように思われてなりません。
この水準を割り込むと、市場はさらに円高が進むと判断し、これまで「介入期待」からドルロングを継続してきた
市場参加者もさすがに維持できなくなり、損切りを決断してくる事は想像に難くありません。
その結果、さらにドル売りが加速し円を押し上げることにもなります。
政府・日銀も少なくてもその状況は避けたいはずです。
80円前後まで介入は行われないという一つの根拠、と言ったら言い過ぎでしょうか・・・。
上段でも若干触れていますが、FRBによる追加緩和は徐々に市場に織り込まれつつあると思われます。
「追加緩和は確実」との見方からドルが大きく売られ、その受け皿として円、ユーロ、豪ドルなどの通貨が
買われ、さらに金などの商品相場も上昇しているわけです。
大きなドル安の流れは続くとしても、突っ込みすぎるドル売りはやや警戒しなければならない水準です。
「Buy on rumour,sell on news」(噂で買って、事実で売る)の格言を、今一度意識しておきたいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/2 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「経済見通しが、雇用とインフレの双方がと遠くない将来に改善する確信を深められる方向で変化しない限り、一段の行動が正当化される公算が大きい」講演で。 | ドル全面安の展開に。 |
| 10/2 | 温家宝・中国首相 | 「ユーロ圏の国々やギリシャが危機を克服するのを支援したい」パパンドレウ・ギリシャ首相との会談で。 | ----- |
| 10/6 | ガイトナー・財務長官 | 「通貨の価値を押し上げる市場の圧力が強まるなか、これに抵抗しようとする国が増えている」また、先月行われた日本の 為替介入については国際的な緊張をあおってはいないと述べた。 | ----- |
| 10/7 | トリシェ・ECB総裁 | ユーロが上昇していることに関して「実体経済を反映すべきで、過度な乱高下は経済の不安定要因になる」理事会後の会見で。 | ユーロドルは1.40台前半から1.38台に台。 |
| 10/7 | ストロスカーン・IMF専務理事 | 「為替を経済政策の武器として使うのは世界経済にとって好ましくない。」記者会見で。 | ----- |
| 10/11 | イエレン・FRB副議長 | 「低金利は企業のリスクテイクを奨励しかねない。金融緩和というお酒の入った<パンチボウル>をテーブルから下げる準備を当局は整える必要がある」副議長就任後初めての講演で。 | ----- |
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