2010年10月14日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は81円台半ばから後半での狭いレンジで膠着。 クロス円では豪ドル、ユーロ等に対して売られる場面も。
- 主要通貨は対ドルで堅調。豪ドルは一時0.9937と最高値を 更新。カナダドルもパリティー(1:1)に迫る、約半年ぶりの 高値に上昇。
- 米株式市場はほぼ全面高の展開。追加緩和による金利先安観が根強い ことと、この日発表の米金融機関の決算も市場予想を上回ったことが背景。 ダウは一時1万1100ドル台を回復。引けは75ドル高。
- 米債券相場は10年債の入札が不調だったものの、30年債の 上昇に引っ張られる形で小幅に買われ、長期金利は下落。
- 金は大幅反発。株高からリスク選好が強まり前日比23ドル高と、最高値を 更新。原油価格も大幅高で83ドル台に。
- 7−9月期決算発表(JPモルガン・チェース)→減収だったものの、貸し倒れ引当金の 減少から事前予想を上回る決算。
| ドル/円 | 81.72 〜 81.98 |
| ユーロ/ドル | 1.3912 〜 1.3993 |
| ユーロ/円 | 113.88 〜 114.37 |
| NYダウ | +75.68 → 11,096.08ドル |
| GOLD | +23.80 → 1,370.50ドル |
| WTI | +1.34 → 83.01ドル |
| 米10年国債 | −0.011 → 2.422% |
本日の注目イベント
- 欧 ECB月例報告
- 米 9月生産者物価指数
- 米 8月貿易収支
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 30年物国債入札
ドル円は81円台での膠着が続き動きません。
「動かない」、というより「動けない」というほうが適切かも知れません。
今週に入り何度か82円台に乗せる場面もありましたが、そこでは居心地が悪いのか、すぐに
81円台に押し戻され、82円台定着はかなわない展開が続いています。
円以外の主要通貨ではドル安傾向は変わっていないことから、クロス円ではやや円安の流れに傾いています。
NY市場では金利先安観から株式市場が急回復しています。そして、その影響もあり金、原油などの商品相場にも
資金が流れています。
市場は、ややリスク選好が強まってきたと観られます。
こうなると、米債券相場もこれまでの様に無条件に上昇を続けるわけにはいかず、米長期金利にも下げ止まり感が
出て来ます。
金融市場全体でリスク選好が高まれば資金は高金利通貨に向かい、ドルや円のような低金利通貨が売られる展開が
予想できますが、円についてはまだその状況になってはいません。
安全資産としての側面と、「80円を割り込む」との根強い円先高観が背景にあるからだと言えます。
やや懸念するのは、個人投資家のドル円でのロングポジションが積み上がってきたことです。
当社におけるポジションを観ても、昨日時点ではネットの買い持ち額が20億ドルを超えて来ました。
これまでの最高額は昨年11月の23億ドルのネット買い持ちで、その後の「ドバイショック」ではドルが急落したことにより
損出覚悟でドルを手放した経緯があります。
個人投資家はドルが下がれば買う、いわゆる「逆張り」になる傾向があることは知られていますが、買い持ち額が膨らむと
何かのきっかけでドル急落に繋がる可能性もあります。
もっとも、シカゴ通貨先物市場ではヘッジファンドなどが「ドル売り円買い」のポジションを積み上げており、その額も
先週火曜日時点では73億ドル前後と観られています。
結局、「順張り」でドル売りを進めているドルを個人投資家が買っているという構図になっています。
ヘッジファンドも年末には決算です。その前にドル安円高が一段と進めば彼らの勝利ですが、先に彼らが
動き、ドルの買い戻しを進めてくれば個人投資家の勝利とも言えます。
11月3日の米FOMCでの政策決定まで両者の綱引きは続きそうです。
米雇用統計の発表も終えた現状では、11月のFOMCが最大の材料であることは間違いありません。
追加緩和を実施する可能性は非常に高いと思われますが、その規模と内容も重要な要素になっています。
昨日も書きましたが、政府・日銀の市場介入期待が後退し、追加緩和決定が市場にやや織り込まれつつある中、
上記リスク選好がどこまで拡大するかが相場の行方を決めそうです。
本日のドル円で言えば、82円台定着は難しそうな半面、11日に記録した81円39銭を割り込んで
円買いが進む可能性は低そうです。
クロス円の動きと株価を睨みながらの展開になりそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/2 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「経済見通しが、雇用とインフレの双方がと遠くない将来に改善する確信を深められる方向で変化しない限り、一段の行動が正当化される公算が大きい」講演で。 | ドル全面安の展開に。 |
| 10/2 | 温家宝・中国首相 | 「ユーロ圏の国々やギリシャが危機を克服するのを支援したい」パパンドレウ・ギリシャ首相との会談で。 | ----- |
| 10/6 | ガイトナー・財務長官 | 「通貨の価値を押し上げる市場の圧力が強まるなか、これに抵抗しようとする国が増えている」また、先月行われた日本の 為替介入については国際的な緊張をあおってはいないと述べた。 | ----- |
| 10/7 | トリシェ・ECB総裁 | ユーロが上昇していることに関して「実体経済を反映すべきで、過度な乱高下は経済の不安定要因になる」理事会後の会見で。 | ユーロドルは1.40台前半から1.38台に台。 |
| 10/7 | ストロスカーン・IMF専務理事 | 「為替を経済政策の武器として使うのは世界経済にとって好ましくない。」記者会見で。 | ----- |
| 10/11 | イエレン・FRB副議長 | 「低金利は企業のリスクテイクを奨励しかねない。金融緩和というお酒の入った<パンチボウル>をテーブルから下げる準備を当局は整える必要がある」副議長就任後初めての講演で。 | ----- |
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