2010年10月15日(金)
おはようございます。
本日は外為オンラインシニアアナリストの佐藤がお休みのため
外為オンラインの高谷が書かせていただきますので
宜しくお願い致します。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧州タイムでドル円が80円台に突入するも、介入警戒感を背景にNYタイムに入ると 欧州タイムまでの急激なドル売りの買い戻しが進み81円40銭台を中心に終始もみ合う展開に。
- ユーロは対ドルで買われ過ぎ警戒感があるものの1.41台まで上昇。高金利、資源国通貨である 豪ドルも対ドルで0.9993まで続伸するがパリティー(等価)には届かず、若干調整が入るも0.99台をキープ。
- NYダウは5営業日ぶりに小幅に反落。この日発表された貿易収支や週間失業保険申請件数が 予想以上に悪く、一時70ドルほどまで下げたが、根強い追加緩和観測から引けにかけて積極的な買いが入った。
- 債券は反落。長期金利は上昇し2.5%台に戻す。
- 金は前日に続き史上最高値を更新。原油は反落。
- 米8月貿易収支 → −463億ドル(市場予想は−440億ドル)
- 米週間失業保険申請件数 → 46.2万件(市場予想は44.5万件)
| ドル/円 | 81.09 〜 81.68 |
| ユーロ/ドル | 1.4036 〜 1.4110 |
| ユーロ/円 | 114.23 〜 114.78 |
| NYダウ | −1.51 → 11,094.57ドル |
| GOLD | +7.10 → 1,377.60ドル |
| WTI | −0.32 → 82.69ドル |
| 米10年国債 | +0.083 → 2.505% |
本日の注目イベント
- 日 日銀支店長会議
- 欧 8月ユーロ圏貿易収支
- 米 9月消費者物価指数
- 米 9月小売売上高
- 米 10月NY連銀製造業景気指数
- 米 10月ミシガン大学消費者信頼感指数
- 米 バーナンキFRB議長講演
昨日もまたドル安の流れが加速しました。
ドル円にいたっては東京タイムからのドル安円高が止まらず、
欧州タイムに入り80円台に入りました。
この背景は昨日朝方のシンガポール金融通貨庁が
シンガポールドルの変動幅拡大を発表したことがきっかけで、
米ドル売りに拍車がかかった結果、ドル全面安で対主要通貨は上昇しました。
シンガポールがドル売りにまわったことでアジア通貨の連れ高を誘い、
しかし、その反面、アジアでは日本、韓国、タイなどが為替介入に着手しています。
昨日にはインドが為替介入を行いました。
アジア以外ではブラジルなども介入をしています。
ドルを売る国とドルを買う国…まさに通貨戦争というのが分かります。
この通貨戦争の根源はやはり中国と米国ではないでしょうか。
中国管理相場制と米国追加金融緩和観測が焦点であり
来週のソウルで開かれるG20や11月のFOMCでの追加緩和の内容などに注目が集まっています。
特にG20ではこの通貨戦争に対して話し合われる予定ですが、
米国はもちろんEU諸国なども中国牽制の姿勢を強めてきています。
米国にいたっては昨日発表された貿易収支で中国からの輸入が過去最大となり
今朝にはギブズ大統領報道官が
「中国が責務を果たすようオバマ大統領やガイトナー財務長官らが
同国政府に対し圧力をかけ続けることに疑いはない」(ロイター)と発言しています。
中国に対しての圧力は増す中、G20で何らかの動きがあると思われますので、
市場としてはポジション調整に入りやすい地合いと言えます。
とはいえ依然ドル安基調は崩れそうにないです。
米追加金融緩和にも動きが見えてきています。
1ヶ月以上も前から追加緩和観測が浮上し、ドルキャリートレードが盛んとなっていますが、
織込み済という声が徐々に増えてきています。
ユーロを見ましてもファンダメンタルズを無視した買われ過ぎ警戒感が高まっており、
EU諸国の要人等もユーロ高に不服を表し始めています。
さらには今朝、ローゼングレン米ボストン連銀総裁が
「景気が改善すれば、金融緩和は不要となる可能性がある」と発言しました。
この発言は過度の追加緩和への期待を抑えると共に、
人民元高になれば景気回復が見込めるといった意味を含んでいると考えます。
ということは中国の行動が現在のドル安の流れを変えるきっかけになるのではないでしょうか。
人民元高 → 米ファンダメンタルズ改善 → ドル高 ようなシナリオが想定出来ますが
かなりの時間が必要だと思われます。
ドル円に関しては
80円台を付けてしまいましたが、菅首相は昨日の発言で
「どうしても必要なら断固たる措置とる」と言っています。
9月の介入前後では聞かれなかった「どうしても必要なら」という言葉が加わっており、
私には円の史上最高値付近までは、介入はほぼ無いと言っているように感じます。
G20を目前に介入をするのであれば、やはり80円台割れが条件になってくると読んでいます。
しかし、単独介入には限界があり、中国や米国に変化が見られないと
円の史上最高値更新が連日見られる日が迫っているという可能性も忘れてはいけません。
ドル安がそう簡単に止まらないという認識を持っておくべきだと思います。
よい週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/2 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「経済見通しが、雇用とインフレの双方がと遠くない将来に改善する確信を深められる方向で変化しない限り、一段の行動が正当化される公算が大きい」講演で。 | ドル全面安の展開に。 |
| 10/2 | 温家宝・中国首相 | 「ユーロ圏の国々やギリシャが危機を克服するのを支援したい」パパンドレウ・ギリシャ首相との会談で。 | ----- |
| 10/6 | ガイトナー・財務長官 | 「通貨の価値を押し上げる市場の圧力が強まるなか、これに抵抗しようとする国が増えている」また、先月行われた日本の 為替介入については国際的な緊張をあおってはいないと述べた。 | ----- |
| 10/7 | トリシェ・ECB総裁 | ユーロが上昇していることに関して「実体経済を反映すべきで、過度な乱高下は経済の不安定要因になる」理事会後の会見で。 | ユーロドルは1.40台前半から1.38台に台。 |
| 10/7 | ストロスカーン・IMF専務理事 | 「為替を経済政策の武器として使うのは世界経済にとって好ましくない。」記者会見で。 | ----- |
| 10/11 | イエレン・FRB副議長 | 「低金利は企業のリスクテイクを奨励しかねない。金融緩和というお酒の入った<パンチボウル>をテーブルから下げる準備を当局は整える必要がある」副議長就任後初めての講演で。 | ----- |
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