2010年10月27日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 円は欧州時間から軟調に推移し、NYでは81円台半ばを超え 81円66銭まで売られ、終始81円台での取引に。
- 米長期金利の上昇と、ドル買い戻しの動きが優勢だったことから ユーロ、豪ドルなども利食いの売りに押され下落。
- 株式市場は前日引け水準を挟む一進一退。引けはダウ、ナスダック ともに小幅高。
- イギリスの7−9月期GDPが予想を上回り、ポンドは対ドルなど 主要通貨に対して上昇。S&Pは同国の格付け見通しを引き上げた。
- 米経済指標はまちまち。住宅価格の上昇率は鈍化し、全米20都市では 前年比で上昇したものの、前月比では5ヵ月振りに下落。
- 債券相場は下落し、長期金利は約1ヵ月振りに2.6%台半ばに大幅上昇。
- 金は小反落、原油は前日引け値とほぼ変わらず。
- 8月ケース・シラー住宅価格指数 → +1.7%
- 10月消費者信頼感指数 → 50.2
- 10月リッチモンド連銀製造業指数 → 5
| ドル/円 | 81.20 〜 81.66 |
| ユーロ/ドル | 1.3825 〜 1.3932 |
| ユーロ/円 | 112.55 〜 113.15 |
| NYダウ | +5.41 → 11,169.46ドル |
| GOLD | −0.30 → 1,338.60ドル |
| WTI | +0.03 → 82.55ドル |
| 米10年国債 | +0.078 → 2.645% |
本日の注目イベント
- 独 10月消費者物価指数(速報)
- 米 9月耐久財受注
- 米 9月新築住宅販売件数
ドル円が反発しています。
前日の欧州市場での円最高値から約1円強の戻しですから、ポジション調整の域は出ていませんが、
介入などの力によるものではなく、米長期金利の上昇などに助けられた面があります。
円はNY市場では終日81円台での取引で、安値は81円66銭まで売られました。
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前日の欧州市場で80円41銭まで円高が進み「80円割れは時間の問題」といった相場観が急速に高まったことに
加えて、政府・日銀の市場介入がないことから、市場参加者の多くが円高一辺倒に傾いたことも無視できない
背景かと思います。
昨日もこの欄で象徴的な相場観の変化を指摘しましたが、基本的には為替相場は「人間」が動かしている以上、
「人間の行動心理」も重要なファクターになっています。
最近何かと話題に上る「行動ファイナンス理論」でも、ポジションと相場観の偏りが相場の急変を引き起こす、
とも教えています。
むろん、大きな相場の流れはドル安傾向で変わりませんが、今後もこの相場観の「変化」は頭の片隅に
入れておきたいものです。
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ドル買い戻しを誘発した直接的な要因は米国の長期金利の上昇です。
2.6%台半ばは9月20日以来の高水準です。
米10年物債券の利回りは10月17日の2.3%台後半を底値に上昇に転じています。
その後下げ渋って2.5%を挟む展開が続いていましたが、昨日一気に2.6%台半ばまで上昇して来ました。
米10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)との利回り格差は2%を超え、約半年ぶりの
水準に拡大しています。
昨日入札のあった5年物インフレ連動債の落札利回りではマイナス0.5%を記録し、多くの市場関係者が
「米国はいずれインフレになる」と観ていることが反映された格好になりました。
こうなると、物価上昇率はFRBが想定するインフレ率には届いていないものの、デフレスパイラルに
陥る可能性は低いとも言えます。
来週行われるFOMCに何らかの影響を与える可能性もあります。
FRB内部でも「追加緩和については何も決まっていない」としていることから、議論は正にこれからで、
今週発表される経済指標も考慮しながら2日間かけてじっくりと議論される模様です。
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ドル円は短期的なチャートである「30分足」や「1時間足」では上昇傾向強めています。
月末も近いことから81円台では輸出筋のドル売り円買いも予想されます。
日経平均も上昇が予想されることから、ドルが買われ81円半ばを超える水準からは
実需のドル売りと、ポジション調整のドル買いとの綱引きが考えられます。
上値ではNY市場でのドル高値、81円66銭近辺が抜けるかどうか。
下値では「1時間足」での200日移動平均線がある81円21銭前後と、その下の81円9銭に
注目しています。
81円台がキープできるかどうかが今後の相場展開にも影響を与えると思われます。
本来なら、市場がややドル買い戻しに傾いているこのようなタイミングで、政府・日銀が介入に
踏み切れば効果もあると考えますが、それは望むべくもありません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/2 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「経済見通しが、雇用とインフレの双方がと遠くない将来に改善する確信を深められる方向で変化しない限り、一段の行動が正当化される公算が大きい」講演で。 | ドル全面安の展開に。 |
| 10/2 | 温家宝・中国首相 | 「ユーロ圏の国々やギリシャが危機を克服するのを支援したい」パパンドレウ・ギリシャ首相との会談で。 | ----- |
| 10/6 | ガイトナー・財務長官 | 「通貨の価値を押し上げる市場の圧力が強まるなか、これに抵抗しようとする国が増えている」また、先月行われた日本の 為替介入については国際的な緊張をあおってはいないと述べた。 | ----- |
| 10/7 | トリシェ・ECB総裁 | ユーロが上昇していることに関して「実体経済を反映すべきで、過度な乱高下は経済の不安定要因になる」理事会後の会見で。 | ユーロドルは1.40台前半から1.38台に台。 |
| 10/7 | ストロスカーン・IMF専務理事 | 「為替を経済政策の武器として使うのは世界経済にとって好ましくない。」記者会見で。 | ----- |
| 10/11 | イエレン・FRB副議長 | 「低金利は企業のリスクテイクを奨励しかねない。金融緩和というお酒の入った<パンチボウル>をテーブルから下げる準備を当局は整える必要がある」副議長就任後初めての講演で。 | ----- |
| 10/15 | バーナンキ・FRB議長 | 「何も変化がなければ、FOMCの二重目標に基づき、さらなる行動を取る状況になりそうだ」ボストンの講演で。 | ドル全面安に。円、一時80円88銭を記録。 |
| 10/21 | ガイトナー・財務長官 | 「ドルが対ユーロや円でこれ以上下落する必要はない。ユーロと円はほぼ整合的な水準」ウォール・ストリート・ジャーナル紙の電子版に掲載。 | ドルが主要通貨に対して上昇。円81円 →81円77レベルまで下落。 |
| 10/22 | ガイトナー・財務長官 | 「米国の政策は強いドルを支えるものだ」「世界の金融安定化に向けて特別の責任があることを認識している」G20後の記者会見で。 | ----- |
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