2010年11月5日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 前日の米追加緩和の決定を受けてドル全面安の展開に。
- ECB、BOEは共に政策金利の据え置きを決定。
- トリシェECB総裁はその後の記者会見で、「出口戦略」の可能性を 示唆したことからユーロが急伸、一時1.42台後半まで買われ、約10 ヵ月ぶりの高値を記録。
- その他主要通貨も軒並み大幅に上昇し、ポンドは1月以来の高値、 豪ドルはパリティーを大きく超え1.01台半ばまで上昇。
- 円も上昇したものの、介入警戒感や、これまでに先行して買われていた ことから上昇幅は限られた。
- 米追加緩和が長期化するとの見通しから株式市場は大幅高に。 ダウはほぼ高値圏で引け、前日比220ドル上昇。2008年9月の リーマン破綻前の水準を回復。
- 米債券市場では追加緩和を受け、2年債、5年債が過去最低利回り を更新、10年債にも買い物が集まり長期金利は2.5%を割り込む。
- 金は最大級の上げ幅を記録し史上最高値を更新。原油価格も半年 振りの86ドル台まで上昇。
- 週間失業保険申請件数 → 45.7万件
| ドル/円 | 80.58 〜 81.00 |
| ユーロ/ドル | 1.4185 〜 1.4283 |
| ユーロ/円 | 114.44 〜 115.25 |
| NYダウ | +219.71 → 11,434.84ドル |
| GOLD | +45.50 → 1,383.10ドル |
| WTI | +1.80 → 86.49 |
| 米10年国債 | −0.089 → 2.490% |
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 独 9月製造業受注
- 欧 9月小売売上高
- 加 10月失業率
- 米 10月雇用統計
- 米 10月仮契約住宅販売指数
- 米 9月消費者信用残高
前日のFOMCでの追加緩和の決定を受けて各市場にはドル安を嫌った資金が流入し、軒並み
大幅に上昇し、過剰流動性が改めて意識される展開となりました。
今回の追加緩和第2弾の幕は、猛暑の盛りであった8月27日、バーナンキ議長がジャクソンホール
で行った講演で幕が開けられました。
議長はこの講演の中で「米景気がさらに悪化するようなら追加緩和の用意がある」と、自身の口から
市場にメッセージを発しました。
それから約2ヵ月、6000億ドルの追加緩和が決定され「バーナンキ劇場」の幕が閉じられたわけです。
追加の国債購入額自体は市場予想を若干上回った程度で大きなサプライズはなく、むしろ失望感から
ドルが買われる可能性すらあったようにも思われます。
しかし同議長は、状況によっては今後も追加の可能性があることを示唆し、市場に低金利が長期化することを
印象付けることも忘れてはいませんでした。
その結果、昨日は、市場にあふれた資金が各市場に向かいそれぞれ急騰劇を引き起こしたわけです。
為替市場では、ユーロとポンドの上昇が目立ちました。
共に政策金利は市場予想通り据え置かれたものの、トリシェECB総裁はその後の記者会見で
「非標準的な措置の変更は来月議論する」と、「出口戦略」の実施にも繋がる発言をしました。
金融緩和政策の長期化が予想される米国と、金融引き締め政策に舵を切る可能性を示唆したユーロ圏。
金利差拡大を見越した資金がユーロ買いに走ったとしても不思議はありません。
「水は高い所から低い所に向かって流れますが、資金は金利の低い所から高い所に流れる」のが常です。
ユーロは対ドルで今年1月以来となる1.42台後半まで上昇しています。
同様に今週利上げを決定した豪ドルは、パリティー(等価)を大きく超え、1.0176まで上昇、
2日間で約300ポイントも買われたことになります。
この結果、ユーロ円などのクロス円では軒並み「円安」が進み、先週までのクロス円とは様相が一変しています。
円の先高観は依然根強いものの、先行して買い進まれていたことや、政策決定会合を前倒しした日銀の
次の一手を見極めたいとの雰囲気が背景と思われ、上記主要通貨程は上昇していません。
株式市場では低金利が長期化するとの見通しから資金が集まり大幅高を演じています。
ダウは約200ドル上昇し、金融株などは5%前後の上昇を見せています。
ダウが引け値でも1万1400ドル台を回復し、2008年9月のリーマンショックの水準を超えています。
今回の6000億ドルの追加緩和と、さらなる追加の可能性を、NYの株式トレーダーは「バーナンキ・プット」
と呼んでいると、ブルームバーグは伝えています。
さらに資金は商品市場にも流れ込んでいます。
金相場は一日で45ドル高と今年最大の上幅を記録し、まさにドルに代わる通貨としての側面を見せました。
その他にも原油、銀、穀物などが大幅高となり、ドル離れした資金が一斉に各市場に流れ込んだことを示しています。
円も「80円割れ」が思ったほど簡単ではないものの、依然として80円台で推移しています。
82円台が重く、ドル反発も81円台後半で頭を押さえられている格好です。
テクニカルでも一目均衡表(日足)ではローソク足に沿うように雲が覆いかぶさっていることから、
この水準を抜くには相当なパワーが必要であることを示唆しています。
本日の米雇用統計次第というところはありますが、しばらくはドル安傾向が継続されるものと観ざるを得ません。
良い週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/2 | スティーブンス・RBA総裁 | 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 | 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。 |
| 11/2 | ボルカー・元FRB議長 | 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。 | ------ |
| 11/4 | トリシェ・ECB総裁 | 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 | ユーロ高に。 |
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