2010年11月10日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は急反発。それまで80円台半ばで推移していたが米長期金利の 上昇をきっかけに反発に転じ、ストップロスのドル買いも巻き込み81円台 後半まで一気に上昇。
- ドルは円以外の通貨に対しても上昇し全面高の展開に。ユーロドルは 約2週間ぶりに1.37台半ばまで下落。
- 米債券相場は大幅に下落し、長期金利は急上昇。 10年債の入札が不調だったことから30年債などに売りが膨らみ 同利回りは5ヵ月振りの高水準に。
- 株式市場は金融、エネルギー株を中心に下落。利益確定の売りや 決算内容が悪い銘柄などに売りもの。
- 金相場は4日連続で最高値を更新。欧州のソブリンリスクや世銀の 総裁発言が支えに。
- 原油価格は小幅に反落。IEA(国際エネルギー機関)が現在の 地球温暖化対策が続けば、2035年には原油価格が243ドルになる と発表したものの、利益確定の売りが優勢。
| ドル/円 | 80.55 〜 81.98 |
| ユーロ/ドル | 1.3752 〜 1.3955 |
| ユーロ/円 | 112.13 〜 113.03 |
| NYダウ | −60.09 → 11,346.75ドル |
| GOLD | +6,90 → 1,410.10ドル |
| WTI | −0.34 → 86.72 |
| 米10年国債 | +0.102 → 2.660% |
本日の注目イベント
- 日 APEC閣僚会議(11日まで)
- 米 9月貿易収支
- 米 週間失業保険申請件数
- 中 10月貿易収支
ドルが急反発しています。
重要な経済指標発表は無かったものの、米10年債入札が低水準だったことから、ドル円は82円目前の
水準まで上昇。
昨日のアジア市場では81円台前半で推移し、いつものように81円台では上値が重く、じりじりとドルが売られる
展開でした。クロス円の売りも散見され、ドルの上値を押さえる形となり、そのまま80円台まで下落。
欧州市場に入ってもその流れは変わらず、NY時間帯に掛けては80円台半ばを試す展開となり、
改めてドルの上値が重いことを確認させられた格好になりました。
しかし、NY市場では一転してドルが大きく反発しました。
長期金利の大幅上昇からドル買いが優勢となり、加えて欧州のソブリンリスクが改めて注目されるなど
ユーロ売りドル買いが活発になりました。
円も大きく反落。81円台半ばではドル売り注文もあったことからもみ合う場面もありましたが、さらに下落
するとストップロスの「ドル買い円売り」も巻き込んで82円目前の水準まで円売りが進みました。
この水準は10月19日以来となり、「80円割れ」がやや遠のいた感があります。
ただ、この水準はそれ以前にも何度か試して抜けきれなかった水準です。
1時間までの短い足では「ドル買い」を示していますが、4時間足の200日移動平均線と、8時間足の
100日移動平均線がこのあたりに位置し、両線に交じってはいますが完全に抜け切れてはいません。
昨日もこの欄で触れましたが、このレベルの上には一目均衡表(日足)の雲があり、過去半年間一度も
抜けてはいません。
従って、この雲を上抜けしない限り「ドルの本格的な反転」は無いと観ています。
さて、急伸したドル円ですが、81円台後半から82円に掛けては上記理由以外にも、実需のドル売りが
控えており相当抵抗することが予想されます。
2010年下期では多くの輸出企業が想定レートを下方修正し、概ね80円ー83円に設定しています。
82円台でドル売りの予約を取ることができれば年末までの為替レートを80円以上で確定することができます。
その意味ではドル売りを持ち込む気持ちも分からなくはありません。
しかし一方では「80円割れ」も徐々にですが遠のいています。
米長期金利の底入れ感も2.4%割れでは固まりつつあります。
昨日は特に米経済指標の発表もない中、米長期金利の上昇という材料だけで底値から1円40銭以上も
ドル高に転じ、市場は「かなりドル売りに傾いている」ことを物語っています。
大きな流れがドル安であることは変わっていないとしても、これまで「ドル安円高」一辺倒だった相場観からは
やや変わりつつあるのかもしれません。
個人的には85円台を超えない限りドル反発はないと観てますが、目に見えない地下ではマグマが少しずつ、そして
静かに動いているのかもしれません。
そのきっかけは先週末の雇用統計だったのかもしれません・・・。
本日はドル高が進んだことで日経平均も輸出株を中心に買い戻しが進むと予想されます。
為替と株との相関関係が崩れているとはいえ、株高からドル売りには繋がりません。
上値のメドは82円であることは当然ですが、下値は昨日の急騰幅の38.2%に当たる81円43銭
が維持できるどうかに注目しています。
また、中国10月の貿易収支がどの時点で発表されるかにも注意が必要です。
事前の予想では250億ドルの黒字との見方の様です。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/2 | スティーブンス・RBA総裁 | 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 | 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。 |
| 11/2 | ボルカー・元FRB議長 | 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。 | ------ |
| 11/4 | トリシェ・ECB総裁 | 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 | ユーロ高に。 |
| 11/8 | ユンケル・ユーロ圏議長 | 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 | ユーロ高に。 |
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