2010年11月12日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 重要な経済指標発表もなく、各通貨は比較的静かな展開だったが ユーロを中心にドル高が進んだ。
- ドル円は、上値が重い展開は変わらないものの、82円台を割り込む こともなくドルは堅調。一時ユーロ安に引っ張られる形で 82円台半ばを上回ったが、83円を試すには材料不足。
- ユーロは対ドルでは、アジア市場で1.38台で取引されていたものの 欧州、NYにかけてはアイルランドなどのソブリンリスクが意識され ジリ安に。一時1.36台半ばまで売られ約1ヵ月振りの安値に。
- G20サミットでは米中首脳会談が行われたが両国の主張は平行線。 米国の通貨安政策と、中国の人民元問題を双方で批判したことで解決の 糸口は見いだせず。
- 株式市場は反落。欧州の債務危機懸念が強まったことから ダウは一時、120ドルを超える下落を見せたが73ドル安で引け。
- 債券市場はベテランズデーのため休場。
- 金は反発し再び1400ドル台を回復。原油価格は変わらず。
- 豪10月雇用統計 → 失業率5.4%・雇用者数2.97万人
| ドル/円 | 82.22 〜 82.61 |
| ユーロ/ドル | 1.3654 〜 1.3727 |
| ユーロ/円 | 112.51 〜 113.01 |
| NYダウ | −73.94 → 11,283.10ドル |
| GOLD | +4.00 → 1,403.30ドル |
| WTI | ±0 → 87.81ドル |
| 米10年国債 | 休場 → 2.657% |
本日の注目イベント
- 欧 7−9月期ユーロ圏GDP(速報値)
- 欧 9月ユーロ圏鉱工業生産
- 韓 G20サミット
- 米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
ドル円は値幅も小さく低調な取引でした。
これまで、米金利の動きが為替相場の動向を決定する展開が続いてきましたが、昨日はベテランズデー
のため米債券市場は休場だったことから、金利による影響はありませんでした。
しかし、そんな中でもドル反発地合いは継続され、円も82円台半ばでの取引となっています。
ドル堅調のきっかけは再び欧州の財政問題でした。
PIG(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ)の国々の財政赤字問題が再びユーロ安を引き起こす展開
となっています。
特にアイルランドの長期金利は財政不安の再燃から長期金利が急騰し、このままでは来年の国の資金調達に
支障をきたすのではないかとの懸念が急速に台頭しています。
このため、ユーロは対ドルで1.36台半ばまで下落し、10月1日以来の水準まで売り込まれています。
1.35台割り込むと今年の5月から6月に掛けて吹き荒れた「ユーロ安の嵐」が意識されそうな雰囲気も出てきました。
円はそのころから独歩高が始まった経緯もありました。
ドルは追加緩和期待から長期金利の低下が続き、買えない。
ユーロもPIGS(Sはスペイン)の財政赤字拡大懸念から、買えない、という展開から消去法で円に
資金が流れ込み、80円を目指した展開となったことは記憶に新しい所です。
しかし、今回は当時とはやや様相を異にしており、円買いが進みません。
ドルに対する先安観が後退しているからです。
長期金利が、米追加緩和の打ち止め感や、ドイツなどからの量的緩和に対する批判などを背景に
上昇傾向にあるからです。
昨日も、ボルカー元FRB議長はFT紙(フィナンシャル・タイムズ)に寄稿し、
米中の通貨安政策を批判し、保護主義による新興国の通貨高に懸念を表明しました。
これに対して、ガイトナー財務長官は「米国は意図的にドルの切り下げを行ってはいない」と反論し、
ドル安政策を意図していないと述べています。
米国の本音の部分は異なるとしても、今後ドイツなど「ドル安批判」の立場をとる国々が増える中、
露骨な政策は取りにくいはずです。
このような状況下で、これまでドル売りを進めてきた大口投資家もドル買い戻しを進めていることで
円買いには繋がっていないと観られます。
昨日も述べましたが、基本的なドル安の流れは変わっていないと観ています。
しかし足元では「微妙な変化」が現れていることにも注意が必要です。
水曜日、木曜日と二日続けて82円台での展開が続いていることから、一目均衡表(日足)の遅行スパンが
ローソク足に交じってきました。
この遅行スパンはローソク足を上抜けすると「上昇モメンタム」が急速に高まることで知られています。
この現象は3ヵ月前にも起こっており、この時は上抜けに失敗しドルは下落しています。
現状ではまだ抜け切ってはいませんが、ドル円が82円80−83円を試す展開になれば上抜けが完了する
ものと観られます。
また、ユーロドルでもユーロ安ドル高が進んでおり、豪ドルも対ドルでパリティーを割り込んでいることも見逃せません。
もちろん、上抜けできなければ前回同様、上値の重さを確認したことになりドル下落に転じる可能性もありますが、
重要な値位置にいることは意識して、今後の展開を注意深く観ていきたいと思います。
良い週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/2 | スティーブンス・RBA総裁 | 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 | 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。 |
| 11/2 | ボルカー・元FRB議長 | 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。 | ------ |
| 11/4 | トリシェ・ECB総裁 | 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 | ユーロ高に。 |
| 11/8 | ユンケル・ユーロ圏議長 | 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 | ユーロ高に。 |
| 11/10 | メルケル・独首相 | 「だれもバブルを望んではいない」「G20サミットでは出口戦略を話し合う必要がある」G20参加前の記者会見で。 | ------ |
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