今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年11月17日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドルの買い戻しが一段と進み主要通貨は大幅安。
  • ドル円はアジア市場では上値が重かったものの、欧州からNYに かけては大幅に上昇し、一時83円60銭を記録。上値でのドル売りを こなしつつ10月初旬以来の83円台半ばまで上昇。
  • ユーロは域内の一部の国に対する財政懸念からさらに売り込まれ、 対ドルでは1.35の節目を割り込み1.34台半ばまで下落。
  • アイルランドが資金支援のため、欧州とIMFの代表者と協議を していることが明らかに。
  • NY株式は全面安。ダウは前日比178ドル安。金利上昇や欧州財政懸念から 大幅に下落し、先週の高値からは400ドルを超える下落幅に。
  • 債券相場は上昇し長期金利は反落。イエレンFRB副議長などが追加緩和決定 の正当性を述べたことなどが背景。          
  • 金は先週末に次ぐ大幅下落。ドル買い戻しの流れの中、リスク回避の動き から原油など商品価格も大幅に下落。              
  • 10月生産者物価指数 → +0.4%(予想は+0.8%)
  • 10月鉱工業生産 → ±0(予想は+0.3%)
  • 11月NAHB住宅市場指数 → 16(予想は17)



ドル/円83.02 〜 83.60
ユーロ/ドル1.3447 〜 1.3642
ユーロ/円112.26 〜 113.44
NYダウ −178.47 → 11,023.50ドル
GOLD −30.10 →  1,338.40ドル
WTI −2.52 →  82.34ドル
米10年国債 −0.118 → 2.844%


本日の注目イベント

                             
  • 米   10月消費者物価指数      
  • 米   10月住宅着工件数
  • 米   10月建設許可件数            
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演(ロードアイランド)
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演(セントルイス)   







昨日のNYでは、株式市場が全面安を記録し、金、原油なども大幅安。



そしてドルが全面高の展開でした。



ドルの買い戻しが一段と進んだことから、これまで上昇を続けてきた各市場で「リスク回避」の流れが



一気に加速した格好となりました。



しかも、昨日は米長期金利の上昇が3%を目前に一服し反落したにも関わらずドルが上昇しています。



これはやはり巷間言われているように、ヘッジファンドなど大量にドル売りを仕掛けていた筋の決算前の



買い戻しと観ることができると思われます。



今週末に発表されるIMMの通貨先物の建て玉でも、恐らくはドル売りポジションが大きく減少している



ものと思われます。






先週末に約半年振りに中期のトレンドライン(日足)を上抜けしたドル円は、83円台半ばまで上昇したことで、



いよいよ一目均衡表(日足)の雲に突入しています。



そして、84円台前半まで上昇すればこの雲も上抜けし、85円を目指す展開になることが予想されます。






今朝の経済紙の一面トップにも「円高・ドル安転換の兆し」との文字が躍っていました。



市場参加者の相場観も日増しに「ドル高」へと変わりつつあります。



個人的には、これまで通り現在のドル高は単なる「調整」に過ぎないと観てます。



理由は、米景気を取り巻く状況に著しい変化は観られないからです。



またテクニカルでも長期のトレンドを表す「週足」では、一目均衡表の「遅行スパン」は昨年12月から



ドル下落を示し、足元では反発しているものの88円近辺にまでドルが反発しない限り「ドル反転」の



シグナルは点灯しないものと思われます。



仮にそのような状況になった時には、ドル円は大底をつけたとの認識に変わると思いますが、現状では



そこまでの道のりはまだ長く、時間が必要かと思われます。






一方で、やはり上記のような見出しが出てくるようになれば、輸出企業の為替担当者の間にも



やや安堵感が広がり、これまでドルの上値を押さえていたドル売り円買いのオーダーも一時的に



控える可能性もあります。



重要なポイントと指摘した83円台に乗せ83円半ばまで反発したドル円ですが、目先は上述「雲」を



完全に上抜けできるかどうかがカギになりそうです。



「雲」の厚さも比較的薄く、過去の展開にも「しこり」も少なかったことを示しています。



また、下値は1時間足のトレンドラインでは82円60銭辺りをサポートと示しており、この水準が維持できるか



どうかが注目されます。






ドル買い戻しの流れの中、ユーロドルも節目の1.35台を割り込んできました。



既に短期のテクニカルでは全てドル売りシグナルが点灯しており、目先は一目均衡表(日足)の雲の下限である1.33台前半まで



下落する可能性も否定できません。



豪ドルも同様に下落していますが、ユーロ程売り込まれてはいません。



やはり金利差が影響しているものと思われます。



気になるのは「日足」でも遅行スパンがローソク足を下抜けしはじめている事です。



メドとしては0.96台半ばと観ています。






ドルがどこまで買い戻されるのかは、「リスク回避」の流れがどこで止まり、市場が再びリスクを取り始める



のかにかかっています。



そのカギは米長期金利が握っていそうです。



その意味で、本日発表の10月の米消費者物価指数は特に注目されそうです。













What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/2 スティーブンス・RBA総裁 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。
11/2 ボルカー・元FRB議長 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。     ------   
11/4 トリシェ・ECB総裁 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 ユーロ高に。
11/8 ユンケル・ユーロ圏議長 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 ユーロ高に。
11/10 メルケル・独首相 「だれもバブルを望んではいない」「G20サミットでは出口戦略を話し合う必要がある」G20参加前の記者会見で。 ------
11/13 トリシェ・ECB総裁 「危機対応でECBが導入した全ての非伝統的な措置は一時的な性質のものだ」ドイツでの講演で。  ------

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和