2010年11月24日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル高の流れが続き円は83円85銭と、直近のドル戻り高値 を記録したものの、日本時間の午後北朝鮮による韓国砲撃の報道に 円買いが進み、NY時間では82円78銭まで円高が進み、83円台前半で引け。
- ユーロは独メルケル首相がアイルランドの現状を「異例に深刻」 との認識を示したことなどで一段の下落。対ドルで約2ヵ月振りの1.33台に。 対円でも110円台後半まで下落。
- 朝鮮半島の緊張から、クロス円では円が急騰。リスク回避の流れが加速し これまで買われていた新興国通貨、資源国通貨などが軒並み下落。
- 米経済指標は強弱まちまち。10月中古住宅販売件数は予想以上の 落ち込みを見せ、住宅市場に依然として不透明感。
- 北朝鮮問題から株式市場は大幅下落。ダウは142ドル安と ほぼ全面安の展開。
- 債券は朝鮮半島情勢から買い物を集め上昇、長期金利は下落。
- 金価格は安全資産としての側面から大幅に上昇。原油は小幅安。
- 10月中古住宅販売件数 → 443万件(前月比−2.2%)
- 7−9月期GDP(改訂値) → 2.5%(速報値より上方修正)
- 11月リッチモンド連銀製造業指数 → 9(市場予想は6)
| ドル/円 | 82.78 〜 83.85 |
| ユーロ/ドル | 1.3362 〜 1.3517 |
| ユーロ/円 | 110.75 〜 112.70 |
| NYダウ | −142.21 → 11,036.37ドル |
| GOLD | +19.80 → 1,377.60ドル |
| WTI | −0.49 → 81.25ドル |
| 米10年国債 | −0.029 → 2.775% |
本日の注目イベント
- 独 11月独ifo景況指数
- 英 7−9月期英GDP(改定値)
- 米 10月耐久財受注
- 米 10月個人消費・所得
- 米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数
- 米 9月FHFA住宅価格指数
- 米 10月新築住宅販売件数
- 米 週間失業保険申請件数
北朝鮮による突然の韓国砲撃で各金融市場は大きく揺れ動いています。
株式市場では、欧州各国とNY市場は大幅安を記録、昨日は休場だった日本の株式市場も
大幅下落が避けられず、本日の動きが注目されます。
為替市場ではリスク回避の流れが加速し、これまでも何度か経験している「安全資産としての円買い」が
進みました。
ドル円ではドル高値から約1円程度の円高でしたが、クロス円では大幅な円高が進み、特にユーロ円では
110円台後半まで一気に円が買われ、今週月曜日には115円に迫ろうかと言う水準から急落しています。
EU、IMFに資金要請を行い、やや沈静化したかと思われたアイルランドの財政問題がポルトガルなどへ波及する
との見方から、これら周縁国の債券が売り浴びせられたこと。また連立与党が総選挙を要求するなど、首相の責任論にまで、
発展しそうな情勢からユーロは大きく下落しています。
特に対ドルでは9月下旬以来の1.33台後半まで売られ、1.30台が見えてくる展開になりそうな気配です。
円は、その他対豪ドル、カナダなどでも大きく買われ、今週月曜日まで優勢だった、これら資源国通貨買いも
利益確定の売りを誘い出す展開に変わってきています。
今後さらにこの流れが加速するかどうかは、北朝鮮のこれからの出方によりますが、今回の円買いは「やや過剰反応」だった
ように思えます。
それは、今回の火種は北朝鮮であり、隣国韓国が砲撃を受けたということで、朝鮮半島の緊張は地政学的にも
日本が巻き込まれる可能性もあります。このため、
このまま円買を進めるかどうかについては、やや懐疑的な立場です。
昨日NYでは11月2、3日のFOMC議事録が公表されました。
今回の議事録は追加緩和の実施を決定した際の議事録であったため注目されていました。
議事録によると、量的緩和の拡大を巡って意見が分かれたものの、大半のメンバーは雇用と成長の押し上げに
繋がるという考えで、量拡大には賛成だったとしています。
一方で、一部のメンバーは「FRBのバランスシートのさらなる拡大で、為替市場におけるドルの価値に
望ましくない下押し圧力がかかる恐れがある」と懸念を表明しています。(ブルームバーグ)
また、経済予測については2011年の失業率を6月時点の8.3−8.7%から、8.9−9.1%に
引き上げており、経済成長についても下方修正するなど、2011年も米経済の完全復調は難しいとの
見方を示したことになります。
予想もしなかった朝鮮半島の緊張がこの先どう展開するかがポイントになることは言うまでもありませんが、
中でも中国の対応が注目されます。
現時点では、今回の砲撃は「同盟国」中国にも事前に知らされていなかったようで、これに対し中国がどのような
対応を見せるか注目されます。
また、朝鮮半島の緊張の高まる中、明日には祝日を控えている米国ではポジション調整の動きが出てくることも考えられます。
突発的な出来事だけに敢えてリスクを取りに行く必要もないように思えます。
豪ドル円は80円の前半、ユーロ円は110円の半ばが、いずれも重要なサポートになっており、この水準の割り込むと
円買いが加速する可能性があります。
ここしばらく、豪ドル円では80−83円、ユーロ円でも110−114円のレンジが続いてきましたが、
今回その下限を試している状況です。目先はこの水準を割り込んでもう一段の水準訂正を行うかどうか注視したいところです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/2 | スティーブンス・RBA総裁 | 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 | 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。 |
| 11/2 | ボルカー・元FRB議長 | 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。 | ------ |
| 11/4 | トリシェ・ECB総裁 | 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 | ユーロ高に。 |
| 11/8 | ユンケル・ユーロ圏議長 | 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 | ユーロ高に。 |
| 11/10 | メルケル・独首相 | 「だれもバブルを望んではいない」「G20サミットでは出口戦略を話し合う必要がある」G20参加前の記者会見で。 | ------ |
| 11/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「危機対応でECBが導入した全ての非伝統的な措置は一時的な性質のものだ」ドイツでの講演で。 | ------ |
| 11/18 | ウォーシュ・FRB理事 | 「金融政策をめぐる意見の相違を政治化させるべきではない。FRBの独立性は重要だ」シカゴでの講演で。 | ------ |
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