今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年11月30日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 引き続き朝鮮半島の緊張と欧州財政問題の不透明さから ドルが買い戻される展開に。
  • ユーロはアイルランドへの救済が決まったものの、ポルトガル、 スペインへ危機が波及するのではとの懸念からこの日もスペイン国債 などが売られ利回りは上昇。ユーロは一時1.30台半ばまで下落し 連日の大台替えを示現。
  • 円も黄海での米韓軍事演習が本格的になるなど、朝鮮半島での 緊張の高まりから売られ、84円41銭を記録。値幅は限定的だったものの 終始84円台で推移。
  • EUの欧州委員会は2011年のユーロ圏経済成長見通しを 従来の1.7%から1.5%に下方修正。
  • 韓国の李明博大統領は、今回の北朝鮮の砲撃で国民とその財産を 守れなかったことを謝罪し、さらなる挑発行為には攻撃も辞さないことを 表明。
  • 株式市場は欧州問題と朝鮮半島情勢から軟調。ダウは続落し39ドル安。
  • 債券はアイルランド救済後も危機は収まらないとの見通しから 価格は上昇、長期金利は下落。
  • 金は小幅反発。原油価格は感謝祭後の消費が好調だったことから 景況改善を材料に大幅に上昇。



ドル/円84.15 〜 84.41
ユーロ/ドル1.3064 〜 1.3164
ユーロ/円110.25 〜 110.86
NYダウ −39.51 → 11,052.49ドル
GOLD +5.10 →  1,367.50ドル
WTI +1.97 →  85.73ドル
米10年国債 −0.039 → 2.831%


本日の注目イベント

                                       
  • 豪   10月住宅許可件数
  • 日   10月失業率
  • 日   10月鉱工業生産
  • 独   11月失業率     
  • 欧   11月ユーロ圏消費者物価指数(速報値)  
  • 欧   10月ユーロ圏失業率    
  • 米   9月S&Pケース・シラー住宅価格指数            
  • 米   11月シカゴ購買部協会景況指数  
  • 米   11月消費者信頼感指数
  • 米   バーナンキ・FRB議長企業幹部との討論会に出席(オハイオ州)
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演(ミネソタ州)
  • 米   下院小委員会、FRBの国債購入についての公聴会を開催
  • 加   7−9月期カナダGDP                  







今日は月末です。ドル円は84円30銭近辺で推移していることから、今月は月初が円の最高値、



30日の月末が円の最安値で決まりそうです。



円は引き続き売り圧力があるようです。決して下落スピードは速くはないものの、着実に円売りが



進んでいる状況です。



ドル円は昨日この欄で指摘した「100日移動平均線」を超え、NY市場では84円41銭までドルが買われています。



これで上記移動平均線は完全に上抜けし、この水準の上には重要な「200日移動平均線」が87円65銭前後に



あるのみです。



こうなると目先の抵抗水準は9月に日銀が介入した際の円安値である85円93銭が意識されます。



同時に心理的節目でもある85円も重要なポイントになることも考えられます。



輸出筋のドル売りも83円台では既に予約も取り終えており、もうひとつ上の水準である84−85円台を



狙っているものと思われます。



輸出筋も、円高一辺倒の相場観が後退したためやや余裕を持って市場に臨めているようですが、市場には依然として



円先高観も残ることから、新値では確実にドル売りを持ち込むものと観られます。



輸出筋が先物予約を手控え、スポット(直物)でのみ決済を行う様な相場観にはまだ至っていないものと思われます。






円にとっての最大の変動要因は「朝鮮半島情勢」です。



昨日、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は国民に対して謝罪の会見を行いました。



その中で、北朝鮮を厳しく非難し、「さらなる挑発行為にはかならず相応の代価を払わせる」と強い意志を表明



しました。



今回の砲撃で民間人を含む4人の犠牲者を出した韓国は、これまでの南北融和施策から決別し、「砲撃には砲撃を」



という強い姿勢に転換したように受け止められました。



朝鮮半島でのさらなる緊張の高まりは日本も「対岸の火事」では済まされません。



円が85円台に向けてもう一段下落するかどうかは欧州問題よりもこちらの問題の方がよりインパクトが大きいと



思われます。






欧州ではアイルランドのデフォルトのリスクはひとまず回避できた様ですが、ポルトガル、スペインの長期債は



引き続き売り圧力が強く下落しています。



2008年の金融危機を予見したNY大学のルービニ教授は、昨日チェコのプラハで開催された会議で、



「ポルトガルが金融支援を求める可能性は極めて高い」とした上で、「部屋の中の巨象はポルトガルではなく、



スペインだ」と語っています。(ブルームバーグ)



経済規模が大きいだけではなく、欧州の大手金融機関は同国の国債を大量に保有しています。



スペイン救済ということになれば、その影響はこれまでのギリシャ、アイルランドの比でないことは



容易に想像できます。



またその場合には、イタリア、あるいは他の欧州諸国へと「ドミノ倒し」の様に拡大して行くとも言われています。



ECBとしても、先ずポルトガルへの波及をくい止めることが重要です。



2日(木)のECB理事会後のトリシェ総裁の記者会見には注目したいと思います。






月末要因で決済水準もいつもより高めかと思います。



NYダウが連日下げ足を速めていることから日経平均株価を睨みながら、84円50銭を超えられるかどうかが



ポイントになりそうです。



東京市場時間帯ではドルの上値が抑えられる傾向があるため上記水準が抜けるかどうか見極めたいところです。













What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/2 スティーブンス・RBA総裁 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。
11/2 ボルカー・元FRB議長 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。     ------   
11/4 トリシェ・ECB総裁 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 ユーロ高に。
11/8 ユンケル・ユーロ圏議長 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 ユーロ高に。
11/10 メルケル・独首相 「だれもバブルを望んではいない」「G20サミットでは出口戦略を話し合う必要がある」G20参加前の記者会見で。 ------
11/13 トリシェ・ECB総裁 「危機対応でECBが導入した全ての非伝統的な措置は一時的な性質のものだ」ドイツでの講演で。  ------
11/18 ウォーシュ・FRB理事 「金融政策をめぐる意見の相違を政治化させるべきではない。FRBの独立性は重要だ」シカゴでの講演で。  ------

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和