2010年12月1日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 円はアジア、欧州の流れを受け83円台後半で取引が始まり 欧州財政不安を背景にしたクロス円の売りや、米長期金利の下落など から円買いが加速、一時83円42銭までドル安円高が進む。 この日の円は主要通貨全てに対して上昇した。
- ユーロが節目である1.30台を割り込み、依然としてユーロ売りの 勢いが止まらない。スペイン、イタリアなどの国債が売られ、ドイツ国債との 利回り格差が拡大していることが材料に。
- 対ドルで、円が買われユーロが売られたことからユーロ円は 2ヵ月半ぶりに108円台前半まで下落。
- 債券は欧州債から、比較的安全とされる米国債へ乗り換える動きもあり 続伸。長期金利は下落。
- 株式市場はハイテク株などを中心に利益確定の売りが優勢。オバマ大統領が 減税措置の延長を示唆したことで、引けにかけてはやや戻したものの続落。 ダウは46ドル安で3日続落。。
- 金はドル円でドルが売られこともあり大幅高。原油価格は大幅下落し 前日の上昇分が帳消しに。
- 9月S&Pケース・シラー住宅価格指数 → +0.59%
- 11月シカゴ購買部協会景況指数 → 62.5
- 11月消費者信頼感指数 → 54.1
| ドル/円 | 83.42 〜 83.89 |
| ユーロ/ドル | 1.2969 〜 1.3047 |
| ユーロ/円 | 108.34 〜 109.12 |
| NYダウ | −46.47 → 11,006.02ドル |
| GOLD | +18.60 → 1,386.10ドル |
| WTI | −1.62 → 84.11ドル |
| 米10年国債 | −0.018 → 2.808% |
本日の注目イベント
- 豪 7−9月期GDP
- 中 11月製造業PMI
- 米 11月ADP雇用者数
- 米 11月ISM製造業景況指数
- 米 地区連銀報告(ベージュブック)
- 米 イエレン・FRB副議長講演(NY)
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演(ダラス)
昨日の昼すぎ、中国の利上げの可能性に関する報道をきっかけに円は対ドルだけではなく
豪ドルなどに対しても買われ、全面高の展開になりました。
この流れは海外市場でも加速し、ドル円は83円42銭まで買い進まれ、11月のドル高円安の流れの中では
久々の円高でした。
前日のNY市場での円安値(84円41銭)からほぼ1円の値幅で円が買われ、クロス円ではさらに円が強含み
「円高、ドル高」の様相でした。
11月初めの円最高値から徐々に円安が始まり、昨日の84円台半ばまでで、約4円幅の円安でした。
昨日1日で約1円、円が上昇したことになりますが相変わらず円高方向への反応はスピードが速く、
しかも主要通貨全てに対して買われるという円の特徴がよく出た1日だったと思います。
しかし、これでドル反発の局面が終わったかどうかはまだ判断できません。
欧州財政問題、朝鮮半島の緊張、さらには中国の利上げの可能性など、不確定要素が多すぎます。
また、NY株式市場が軟調で米債券が買われ、その結果長期金利の下落に繋がっていますが、それでも
10年債利回りは現在2.8%台です。
NY株式市場がこのまま下落基調に入るかどうかも不透明です。
昨日の消費者信頼感指数などの米経済指標も市場予想を上回っています。
さらに、先月からのドル高傾向の流れは「昨年の相場展開」に酷似しています。
昨年は12月にドル買い戻しがさらに進み、今年1月の第2週あたりまではドル高が続いていました。
いずれにしても今週末の米雇用統計も含め、いましばらく外部環境の変化を注意深く観る必要がありそうです。
ユーロの下落が止まりません。
もともとユーロは、一度方向が決まるとかなりの値幅を持って同方向に動く傾向がありますが、それにしても
動きが急で値幅が大きいことには驚きます。
結局、先月11月だけでも1.4281のユーロ高値から昨日の1.2969まで1300ポイント以上も
動いたことになり、値幅としては円の3倍以上になります。
ユーロの今年の最安値は5月のギリシャ危機の際に記録した1.1877でした。
そこを底値とすると、上昇幅は2404ポイントにもなり、昨日1.3の大台を割り込んだことで
半値戻しは達成し、次のターゲットは61.8%にあたる1.2795前後ということになります。
欧州財政問題はアイルランドへの850億ユーロ(約9兆4千億円)の支援で一旦収まりそうにも見えましたが、
財政懸念はポルトガル、スペインなどにも波及するという見方が根強く、その場合の影響の大きさからユーロ売りが
止まらない状況です。
昨日は、イタリアやベルギーの国債も売られ、安全とされるドイツ国債との利回りは急拡大しています。
また、格付け会社のS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)はポルトガルの格付けを「ネガティブ」とした
ことを発表し、現在「A−」(Aマイナス)の同国長期債の格付けが下がる可能性を示唆しています。
前日EUの欧州委員会が財政再建のため、ユーロ圏諸国では歳出の抑制を進めていることから2011年の
GDPを下方修正しています。
ユーロ安からドイツなどの輸出が伸びる可能性はありますが、今後欧州の景気鈍化は避けられない状況です。
そうなると、現在1%の政策金利の引き下げの可能性すら出て来そうです。
明日のトリシェECB総裁のコメントにますます注目が集まりそうです。
昨日の動きを観ると、市場は米経済指標の結果よりも欧州財政問題に、より注目しているように思えます。
足元ではソブリンリスクが高まり、リスク回避の動きがさらに加速しそうな気配です。
ユーロドルでは上記1.28台割れ、ユーロ円では8月に記録した105円台が意識される展開かと
思われますが、突っ込みすぎには注意したいところです。
いよいよ12月が始まりました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/2 | スティーブンス・RBA総裁 | 「直近のインフレ統計は予想の範囲内だが、中期的な物価上昇懸念が残る」今年4度目の利上げを決めた後の記者会見で。 | 利上げを受け、豪ドル/米ドル0.98台後半から0.99台後半へ。 |
| 11/2 | ボルカー・元FRB議長 | 「量的緩和は将来にインフレを生む可能性がある」「米国の失業率が近い将来低下する可能性は低い」シンガポールでの講演で。 | ------ |
| 11/4 | トリシェ・ECB総裁 | 「市場に供給する資金量の削減については、次回会合で議論する」記者会見で「出口戦略」を匂わす発言。 | ユーロ高に。 |
| 11/8 | ユンケル・ユーロ圏議長 | 「(FRBの決定は)リスクが増え、世界経済への影響が拡大する恐れもある。対ユーロでのドルはしかるべき水準に無い」欧州議会の経済・金融委員会で。 | ユーロ高に。 |
| 11/10 | メルケル・独首相 | 「だれもバブルを望んではいない」「G20サミットでは出口戦略を話し合う必要がある」G20参加前の記者会見で。 | ------ |
| 11/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「危機対応でECBが導入した全ての非伝統的な措置は一時的な性質のものだ」ドイツでの講演で。 | ------ |
| 11/18 | ウォーシュ・FRB理事 | 「金融政策をめぐる意見の相違を政治化させるべきではない。FRBの独立性は重要だ」シカゴでの講演で。 | ------ |
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