今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年12月7日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 注目される経済指標の発表もなく取引は閑散。円は82円台半ばから 後半での動きに終始。
  • ユーロが下落し、1.32台半ばまで売られる。EU財務相会合が開催され 欧州財政問題を話合うも、当局者の間で意見の相違が目立ちユーロ売りを誘った。
  • メルケル独首相は欧州の救済基金の拡大に反対の立場を示す。
  • 格付け会社ムーディーズはハンガリー国債の格付けを2段階引き下げると発表。 新しい格付けは「Baa3」と、投資適格の最も低い水準に。
  • 株式市場も小動き。先週末の引け値を挟んで一進一退後ダウは小幅安、ナスダックは 小幅高。
  • 債券相場は堅調に推移。FRBが国債購入プログラムを拡大する可能性が あるとの観測が背景。長期金利は小幅に下落。
  • 金、原油はともに続伸。金は史上最高値を更新。原油価格も2008年10月以来の高値に。



ドル/円82.57 〜 82.94
ユーロ/ドル1.3246 〜 1.3333
ユーロ/円109.63 〜 110.15
NYダウ −19.90 → 11,362.19ドル
GOLD +9.90 →  1,416.10ドル
WTI +0.19 →  89.38ドル
米10年国債 −0.072 → 2.935%


本日の注目イベント

  • 豪   RBA(豪中銀)キャッシュターゲット 
  • 日   10月景気動向指数
  • 欧   EU財務相理事会
  • 欧   アイルランド2011年予算案議会提出
  • 加   カナダ中銀政策金利発表







海外市場では特に経済指標の発表もなく静かな一日でした。



そんな中、目立ったのはユーロの下落です。



欧州財政問題をめぐる当局者の意見が分かれていることが嫌気されユーロ下落に繋がりました。



ユーロ圏財務相会合に先立ちベルギーの財務相は、基金の拡大はあり得ると発言しましたが、ドイツのメルケル首相は



これを退けています。



同首相は「現時点で基金を拡大する必要性を認識していない」と述べるとともに、ユーロ圏共通の債券の発行も



EUの条約で認められないと指摘しました。(ブルームバーグ)






ユーロ圏共通債「Eボンド」については、ユンケル議長が提唱しており、イタリアなどは賛成しているものの、



ドイツなどが反対の立場をとっており、この足並みの乱れがユーロ安に繋がっています。



特に救済基金の拡大には独仏のユーロ圏をけん引する2大国が反対の立場をとっています。今後財政危機が拡大し



ポルトガル、スペインなどにも波及した場合、現在の7500億ユ−ロ(約83兆円)では資金が不足すると観られて



いますが、EU首脳の意見の違いは今後もユーロ売りに繋がることを否定できません。






ユーロは対ドルで1.33台半ばから1.32台半ばまで約100ポイント下落し、昨日の朝方の高値からは約200ポイント



売られたことになります。






このところユーロ圏首脳の間での意見の違いが時折報じられます。



ECB内部でもドイツ連銀のウエーバー総裁とECBのトリシェ総裁との意見の違いも報じられています。



ユーロ圏内での覇権争いとの見方が有力ですが、トリシェ総裁の任期は来年10月までで、後任にはウエーバー総裁が



就任すると観られています。



ユーロ圏にとっては財政問題だけではなく、両国の足並みの乱れも懸念材料になります。






アイルランドの2011年予算が今日議会に提出されます。



承認されるとの見方が優勢ですが、否決されると、EU、IMFからの資金援助も受けられなくなる可能性がある



ことから、市場での注目度は高い様です。



依然として上値の重いユーロですが、再び1.3台を割り込むと長期的な下落パターンに入る可能性があります。



上値は1.35を抜けずに、しばらくは1.30−1.35でのもみ合いが続きそうですが、「日足」までの短期的なテクニカルでは



既に下落傾向を示しています。1.3を割り込むと「週足」でも売りシグナルが点灯することになりそうです。






今日は豪ドルにも注目が集まります。



午後12時半に政策金利の発表を控えているからです。



前回の11月初旬には予想外の利上げを行ったばかりで、その後RBA(オーストラリア準備銀行)のスティーブンス総裁は



「現在の金利水準は適切」と発言したことから、市場はここ数カ月の利上げの可能性は無くなったと判断し豪ドル売りに繋がりました。



今日の政策会合では金利据え置きでほぼ間違いないものと思われますが、同総裁の景気に関するコメントには注目です。



ユーロが大きく下落する中、豪ドルは比較的堅調です。



資源価格が高騰していることが背景ですが、価格がさらに上昇するようだとインフレ懸念から、市場はもう一段の利上げを



読み始めることも考えられます。






ドル円は82円50−83円00でのレンジ内取引に終始すると思われます。



ユーロが対ドルでもう一段売り込まれれば、83円台テストの可能性もあるのではないかと観ています。













What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/30 バーナンキ・FRB議長 「米経済は失業率を大きく下げるほど十分な速度で成長していない」と指摘し、雇用創出が最優先課題であるとの認識を示す。(オハイオ州での会合で)。  ------
12/1 ボス・国連チーフエコノミスト 「オバマ政権と議会が追加の景気対策で合意しなければ、景気が来年に二番底に陥り、失業率は10%に上昇する可能性がある。」と指摘。(世界経済に関する国連の分析で)  ------
12/2 トリシェ・ECB総裁 「ユーロ圏の不確実性は高い」「緊張があり、これを考慮しなければならない」(ECB理事会後の記者会見で)  ユーロドル1.31台半ばから1.32台半ばに

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和