2010年12月14日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は84円台から反落。格付け会社ムーディーズ・インベスターズが
米国の格付け見通しを「ネガティブ」としたことがきっかけ。 - 円は欧州市場で一時84円35銭まで売られたものの、上記発表に 83円前半まで急騰。
- ユーロも対ドルではアジア市場の1.31台後半からドル安の流れを受け 1.34台前半まで約250ポイントの上昇。
- EU首脳会議で欧州版IMFの創設にイギリスなども参加し、2013年の
発効を目指すとの概要が決まり、ユーロ高に繋がる。 - 株式市場は朝方中国の利上げがなかったことを好感し、続伸したものの
消費関連株を中心に売りが優勢。資源株などが上昇したことでダウは小幅高。 - 債券相場は反発。アジア市場で売られ、金利が上昇したものの、NYではFRBが
債券購入に動いたことから相場は上昇、長期金利は下落。 - 金、原油は反発。金は2週間ぶりに1400ドル台を回復する場面が あったが、引けは大台を維持できず。
| ドル/円 | 83.10 〜 84.10 |
| ユーロ/ドル | 1.3262 〜 1.3434 |
| ユーロ/円 | 111.28 〜 112.07 |
| NYダウ | +18.24→ 11,428.56ドル |
| GOLD | +13.10→ 1,398.00ドル |
| WTI | +0.82→ 88.61ドル |
| 米10年国債 | −0.035 → 3.288% |
本日の注目イベント
- 日 10月鉱工業生産(確報)
- 独 12月独ZEW景況感指数
- 欧 10月ユーロ圏鉱工業生産
- 英 11月英消費者物価指数(CPI)
- 米 FOMC
- 米 生産者物価指数(PPI)
- 米 11月小売売上高
- 米 10月企業在庫
ドル円は4度(よたび)84円40銭ー50銭の重要なレジスタンス抜けに失敗しています。
アジア市場から欧州市場にかけてドル円は緩やかに上昇したものの、勢いはなく、NY市場に入ると
再び83円台に下落。
その後大手格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが米国債の格付けを、2年以内に「安定的」から
「ネガティブ」に引き下げる見通しを発表。
この報道をきっかけにドルは下げ足を速め、円は83円10銭まで買い戻されています。
米国の格付けは現在最上級の「AAA]を維持していますが、今回のブッシュ減税の2年間延長で、景気へのメリット
よりも、財政への悪影響の方が深刻との判断が働いたようです。
しかし、現実的には米国債は世界で最も安全な金融商品であり、流動性、利便性などを考えても米国債券市場は
世界最大の投資先であることに変わりはありません。
ドルは円だけではなく、ユーロ、豪ドル、カナダなどに対しても売られています。
特に豪ドルは、中国が利上げではなく、預金準備率の引き上げに留(とど)めたことや、資源価格の上昇を材料に
0.9984まで上昇し、パリティーが視野に入ってくる水準まで値を戻しています。
この水準は約1ヵ月ぶりの水準で今後、ドル安が継続されれば1.0台に乗せてくるものと思われます。
また、対円でもしっかり83円台に乗せてきています。
これまでなら「売りゾーン」と観られていた水準でしたが、83円33銭まで上昇したことで上抜けの可能性も出て
きました。
約半年ぶりのレベルですから、売り意欲も強いと推測されますが、この水準抜けに成功すれば、久々の85円が
見えてきそうです。
豪ドルにとっては正念場と言えます。
それにしても中国の「利上げの回避」の影響の大きさには驚きます。
先週末の中国経済指標の内容は利上げを決断するには十分なものでした。
中国人民銀行は利上げではなく預金準備率の引き上げで対応したことで、昨日、週明けの上海を含むアジアの株式市場は軒並み
上昇しました。
日経平均株価も約7ヵ月ぶりの高値となる1万300円に迫る水準です。
今朝の経済紙の論調も「株式よこんにちは、債券よさようなら」といった趣(おもむき)で、つい2ヵ月前に言われていた、
「日本の長期金利が上昇する材料は見当たらない」といった債券に対する強気の意見は既に観られません。
市場はいつの間にか株価に強気になり、実際、昨日の日経平均株価は銀行、証券などの大型株の上昇が目立ち、やや
「金融相場」の様相でした。
菅総理の英断による「法人税の5%引き下げ」も株式市場にはプラスに働きそうですが、この結果「雇用を拡大し、給料を
増やして、景気の拡大につなげる」との菅総理の期待は理解できますが、「デフレ脱却」への道のりはそう簡単ではない、
と思われます。
むしろ、今後はその財源をどこに求めるかによっては、消費が落ち込み、景気後退に繋がる可能性も否定できません。
ドル円は83円10銭まで下落しましたが、それでも82円50銭ー84円50銭のレンジを抜ける勢いはありません。
日足では「100日移動平均線」を下抜けしたものの、83円10銭前後には一目均衡表の「雲」の上限(先行スパン2)
があり、昨日のNYでもドル円が下落したものの、まさにこの位置で止められました。
この「雲」は比較的厚さもあり、下落時には抵抗しそうです。
依然としてレンジ内取引が続いていますが、本日はFOMCが予定されています。
追加緩和の拡大などに触れた声明文が出されるとドルが軟調に推移する可能性がありますが、引き続き
米長期金利の動きがカギを握っているものと思われます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/30 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済は失業率を大きく下げるほど十分な速度で成長していない」と指摘し、雇用創出が最優先課題であるとの認識を示す。(オハイオ州での会合で)。 | ------ |
| 12/1 | ボス・国連チーフエコノミスト | 「オバマ政権と議会が追加の景気対策で合意しなければ、景気が来年に二番底に陥り、失業率は10%に上昇する可能性がある。」と指摘。(世界経済に関する国連の分析で) | ------ |
| 12/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「ユーロ圏の不確実性は高い」「緊張があり、これを考慮しなければならない」(ECB理事会後の記者会見で) | ユーロドル1.31台半ばから1.32台半ばに |
| 12/9 | ECB月例報告 | 「少数の金融機関は中央銀行の供給する流動性に過度に依存しており、借り換え全体で相当な割合を占めている」 | ------ |
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