2010年12月15日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジア市場では動かなかった円は、欧州市場で83円を割り込み
ドル安円高にはずみ。ただ、NY市場では小売売上高など経済指標の改善に
ドル買い戻しが進み、83円台後半までドルが上昇。 - ユーロドルも欧州市場では1.35目前まで買われ、約3週間ぶりの
水準に。その後米経済指標発表を境に下落。 - 豪ドルも上昇。1ヵ月ぶりにパリティー(1.0)を回復。
対円でも83円台半ばまで上昇し、83円台値固めの気配。 - 注目のFOMC声明文では景気の回復は続いているとの認識。
ただ、失業率は「高すぎる」との認識は変えておらず、低下させるには
経済成長が遅すぎると指摘。 - 株式市場は続伸。小売売上高が市場予想を上回ったことで、ダウは一時
80ドルを超える上昇を見せたが、長期金利の大幅上昇を嫌気して
上げ幅を縮小。それでも年初来高値を更新。 - 債券相場は続落。小売売上高の改善や生産者物価指数の上昇を受け、
インフレ懸念が台頭。10年債利回りは3.4%台と約7ヵ月ぶりの水準。 - 金は続伸し、引け値で1400ドル台を回復。原油は小幅安。
- 格付け会社S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)はベルギーの
国債を6ヵ月以内に格下げ方向で見直すと発表。 - 11月生産者物価指数(PPI) → +0.8%
- 11月小売売上高 → +0.8%
- 10月企業在庫 → +0.7%
| ドル/円 | 82.96 〜 83.78 |
| ユーロ/ドル | 1.3362 〜 1.3474 |
| ユーロ/円 | 111.58 〜 112.05 |
| NYダウ | +47.98→ 11,476.54ドル |
| GOLD | +6.30 → 1,404.30ドル |
| WTI | −0.33 → 88.28ドル |
| 米10年国債 | +0.153 → 3.432% |
本日の注目イベント
- 日 日銀短観
- 英 11月英失業率
- 米 12月消費者物価指数(CPI)
- 米 12月NY連銀製造業景気指数
- 米 11月鉱工業生産
- 米 12月NAHB住宅市場指数
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演(アトランタ)
東京市場でのドル円は連日「固定相場化」してきましたが、海外市場ではそれなりの値幅が観られます。
83円台半ばで推移していたドル円は、欧州市場に入るとユーロ、豪ドルなどが上昇し、ドル安が進んだことから
下落し、83円を試す展開となりました。
この水準には一目均衡表の「雲」の上限があり、前日には見事にはね返されていた水準でしたが、もみ合い後
83円を割り込み、82円82銭までドル安が進みました。
その後NY市場では11月小売売上高が市場予想のプラス0.6%を上回る、プラス0.8%と発表されると、
ドル買い戻しが進み83円台後半まで一気にドル高に振れています。結局、82円50銭ー84円50銭のレンジ内に
収まる動きで、レンジブレイクには至っていません。
83円の大台は突破したものの、下値は「雲」の中でサポートされた格好となりましたが、ドル買いを促したのはやはり
「米長期金利の上昇」でした。
注目のFOMC声明文では特にサプライズはなかったものの、景気認識では引き続き回復基調にあるとの内容から
米債券は下落し、10年債利回りは5月17日以来の3.4%台乗せまで上昇しました。
このところの市場は米金利への「感応度」が強く、この日は11月の生産者物価指数(PPI)がプラス0.8%と、
こちらも約8ヵ月ぶりの大幅な伸びを記録したことで、気の早い市場は「インフレ懸念」を意識し始めたということの様です。
さらに米経済指標の回復は小売売上高にも現れ、11月の同指数は市場予想を上回っています。
復活祭後の「ブラックフライデー」も好調で、クリスマス商戦も好調と伝えられています。
既に、12月の同指数も大きく伸びるとの予想もあるようです。
一方で、失業率については「高すぎる」として、低下させるには現在の成長率では「残念ながら遅い」との認識から、
政策金利を「長期にわたり」低位にとどめる方針を改めて示しました。(ブル−ムバーグ)
このため、非伝統的な政策運営はしばらく継続されるとの観測から、米国が「出口戦略」のタイミングを模索する
時期はかなり先になることが予想され、米長期金利が上昇傾向だとは言え、このままドル高が続くと考えるのは
まだ、時期尚早ということになろうかと思います。
また今回の声明文は、これまでバーナンキFRB議長が繰り返してきた「雇用の創出が最優先課題」との言葉と
合致するもので、FRBは今後「失業率」の改善に最も腐心することが伺えます。
豪ドルが底固い動きとなっています。
昨日もこの欄で取り上げましたが、対ドルではパリティー(1.0)をちょうど1か月ぶりに回復し、欧州市場では
1.0029まで上昇しています。
中国が利上げを回避したことと、足元では資源高が続いていることが追い風となっています。
豪ドルは11月に入るとパリティーを上回り、11月5日には史上最高値の1.0182まで買われました。
その後、米金利の上昇に伴いドル高が始まり「調整」を余儀なくされましたが、高値からの下落幅は約600ポイント
と、ユーロの約1300ポイントなどに比べ小幅にとどまっています。
これはやはり上記理由に加え、政策金利の高さが影響しているものと思われます。
市場で豪ドルの先安を見込み、豪ドルショートを仕掛けても、その後のロールオーバーに掛かるコストは
少なくはありません。
利上げ観測は遠のいたとは言え、資源価格がさらに上昇するようだと、来年の早い時期に利上げ観測が台頭してくる
可能性もあります。
対ドルの0.95台、対円での80円割れは当面「底値」を確認したと言えそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/30 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済は失業率を大きく下げるほど十分な速度で成長していない」と指摘し、雇用創出が最優先課題であるとの認識を示す。(オハイオ州での会合で)。 | ------ |
| 12/1 | ボス・国連チーフエコノミスト | 「オバマ政権と議会が追加の景気対策で合意しなければ、景気が来年に二番底に陥り、失業率は10%に上昇する可能性がある。」と指摘。(世界経済に関する国連の分析で) | ------ |
| 12/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「ユーロ圏の不確実性は高い」「緊張があり、これを考慮しなければならない」(ECB理事会後の記者会見で) | ユーロドル1.31台半ばから1.32台半ばに |
| 12/9 | ECB月例報告 | 「少数の金融機関は中央銀行の供給する流動性に過度に依存しており、借り換え全体で相当な割合を占めている」 | ------ |
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