今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年12月21日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ユーロが下落。アイルランドの銀行2行の優先債格付けが引き下げられた
    ことや、フランス国債に対するCDSの保証料が過去最高になるなど、欧州
    ソブリンリスクが再び台頭。
  • ユーロは対ドルだけではなく、スイスフランや豪ドル、円に対しても
    下落し、ユーロ独歩安の様相。特にユーロスイスは1.2634まで下落し、
    1991年のユーロ創設以来の安値を記録。
  • ドル円は84円台から徐々に下落し、一時83円63銭まで売られたが
    依然としてレンジ内での取引に終始。
  • 株式は先週末同様まちまち。ダウは13ドル下落し、ナスダックや
    S&P500は小幅上昇。S&P500は2年ぶりの高値となった。
  • 債券相場はFRBが米国債を146億ドル購入したものの、上昇は続かず
    長期金利は横ばい。
  • 金、原油は続伸。原油は89ドル台に迫る水準まで上昇。欧州が寒波に
    見舞われていることも材料に。



ドル/円83.63 〜 83.85
ユーロ/ドル1.3094 〜 1.3170
ユーロ/円109.57 〜 110.24
NYダウ −13.78 → 11,478.13ドル
GOLD +6.90 →  1,386.10ドル
WTI +0.79 →  88.81ドル
米10年国債 ±0 → 3.330%


本日の注目イベント

  • 豪   RBA議事録
  • 独   1月独GFK消費者信頼感調査
  • 加   11月カナダ消費者物価指数







円は83円63銭まで上昇しましたが、依然として参加者が減少していることもあるせいか、勢いは観られません。



NY市場は83円台で取引が始まったものの、値幅は20銭強と、ドル円については既にクリスマス休暇



入りした様な値動きでした。



下値を試したドル円でしたが、「1時間足」で観ると「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成し、



どちらに抜けてもおかしくない状況です。



「日足」では83円10銭あたりにトレンドラインのサポートがあり、この水準が



抜けるかどうかが注目されます。



日増しに参加者が少なくなる状況から、下値を抜き切ることも簡単ではないように思われますが、逆に、



値動きが荒くなる可能性もありますので、ポジションをキープしている以上注意は必要です。






ユーロが再び下げ足を早目そうな展開になってきました。



EUは先週、欧州安定メカニズム(ESM)の創設を決め、ユーロ安にも一旦歯止めがかかった様にも



見えましたが、EU諸国の足並みの乱れもあり「小康状態」だっただけの様でした。



昨日は欧州のソブリンリスクが再び意識されユーロがほぼ全通貨に対して下落しました。



アイルランドの銀行2行の優先債格付けが引き下げられたことで、欧州の一部の国が資金調達難に見舞われる



との観測が強まったり、スペインの銀行も格下げ見通しと報道されたことでユーロ下落に拍車をかけました。



さらに、ユーロ圏第2位の大国、フランスの国債に対するCDS保証料率が急騰し、過去最高を記録しました。



引けでも「111bp」と先週末に比べ「約7bp」上昇し、ギリシャから始まった財政危機は、アイルランド、



ポルトガル、スペインを経て、「ついにフランスにまで波及してきた」との印象を投げかけています。



この先フランスが「PIIGS」諸国の仲間入りをするとも思えませんが、市場では「リスク回避」の動きに



過敏になっており、通常観られない動きに同調し易い状況が続いているものと思われます。



この結果、ユーロドルは約3週間ぶりとなる1.31台を割り込み、対円でも109円台半ばまで下落して



います。



昨日は特にユーロの下落が際立っており、ユーロ以外の通貨は総じて対ドルで上昇している中、ユーロ独歩安の



状況でした。



対スイスフランではユーロ創設以来の安値を記録し、「リスク回避」の動きが加速していると理解することができます。



このような状況でクリスマス休暇明けを迎えると、ユーロがさらに売られる可能性が高まると観られます。






テクニカルで観ても、「日足」ではユーロ下落を示しており、昨日の1.30台後半は「200日移動平均銭」で



サポートされたことで下げ止まっていますが、この水準を割り込むと今月2日に記録した1.29台後半がターゲットと



なってきます。



景気がやや上向きになっており長期金利が上昇傾向にある米国と、依然として財政問題が払拭されずにソブリンリスクが高まる



欧州を、単純に眺めるだけでユーロドルの動きが読めそうな状況です。



来年、年明け後もユーロが下落するリスクは高いと考えるのが自然かと思います。



短い「30分足」では1.3150近辺に厚い「雲」があることから、この水準で頭を抑えられるのでないかと観ます。



また、「雲」に入った場合も1.3193に「100日移動平均平均線」が構えています。



上昇もこの辺りが限界かと思われますが、何が起こるか分からないのも相場です。













What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/30 バーナンキ・FRB議長 「米経済は失業率を大きく下げるほど十分な速度で成長していない」と指摘し、雇用創出が最優先課題であるとの認識を示す。(オハイオ州での会合で)。  ------  
12/1 ボス・国連チーフエコノミスト 「オバマ政権と議会が追加の景気対策で合意しなければ、景気が来年に二番底に陥り、失業率は10%に上昇する可能性がある。」と指摘。(世界経済に関する国連の分析で)  ------  
12/2 トリシェ・ECB総裁 「ユーロ圏の不確実性は高い」「緊張があり、これを考慮しなければならない」(ECB理事会後の記者会見で)  ユーロドル1.31台半ばから1.32台半ばに
12/9 ECB月例報告 「少数の金融機関は中央銀行の供給する流動性に過度に依存しており、借り換え全体で相当な割合を占めている」  ------  
12/17 メルケル・独首相 「私のビジョンでは、欧州はより緊密に共に成長するが、場合によってはスピードは異なる」  ------  

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和