2010年12月22日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 中国副首相の欧州債務支援発言から、アジア市場ではユーロが
1.31台後半まで買い戻されたが、海外市場では一段と売られ、
約3週間ぶりに1.30台後半まで下落。 - 格付け会社による南欧諸国の格下げが続き、この日もムーディーズが
ポルトガル国債の格付けを2段階引き下げる可能性を示唆したことで、ユーロ
売りが止まらず。 - 円は小動き。83円台半ばまで上昇したが、83円50銭を割り込むこと
はできずに反落し、83円台後半で引け。 - ユーロが売られる展開にも豪ドルは底堅く推移。ユーロ売りオージー買い
がうまく機能し、ポジション作りも進んでいる模様。10月初旬の高値から
約1200ポイントの下落を継続中。 - 日米欧の中央銀行はドル資金供給2011年8月1日まで延長することを
決定。欧州財政危機に対応した措置と観られる。 - 株式市場は上昇。中国が欧州支援に乗り出したことを好感。ダウ、
S&P500など主要指標はリーマン破綻前の水準を回復。 - 債券相場はもみ合い。FRBが94億ドル相当の国債とインフレ連動債を
購入したが影響は限定的。クリスマス休暇前でもあり商いは閑散。 - 金、原油はともに続伸。原油価格は90ドル近くまで上昇し、2年
2ヵ月ぶりの高値を記録。
| ドル/円 | 83.50 〜 83.91 |
| ユーロ/ドル | 1.3072 〜 1.3192 |
| ユーロ/円 | 109.62 〜 110.20 |
| NYダウ | +55.03 → 11,533.16ドル |
| GOLD | +2.70 → 1,388.80ドル |
| WTI | +1.01 → 89.82ドル |
| 米10年国債 | −0.031 → 3.309% |
本日の注目イベント
- 日 11月貿易統計
- 英 BOE金融政策委員会議事録
- 英 第3四半期GDP(確報値)
- 米 7−9月期GDP(確定値)
- 米 11月中古住宅販売件数
- 米 10月FHFA住宅価格指数
中国とEUの閣僚級で経済問題を話し合う「ハイレベル経済・貿易対話」の中で、中国の王副首相は
「中国は実際の行動を起こす」と語り、財政問題で困難な局面に立たされている南欧諸国の国債購入を
拡大することを示唆しました。
この報道が伝わるとユーロ買い戻しが進み、昨日のアジア時間では1.32台目前まで上昇しました。
しかし、その効果も長くは続かず、海外市場ではさらに売り込まれ1.30台後半まで下落し、約3週間ぶりの
安値をつけています。
今朝の経済紙の一面トップにも報じられていましたが、南欧諸国の国債格付けが軒並み引き下げられており、
さらにそれらの国の銀行の格付け引き下げにまで及んでいます。
特にこれまで南欧諸国の中でも比較的安全と観られていたポルトガル、スペインの国債が引き下げられたことで、
両国の国債の利回りは上昇し、欧州財政危機の拡大懸念からユーロ売りに繋がっています。
前日にはフランスのCDSに対するリスクプレミアムも拡大し、債券市場には驚きとも取れる波紋が
広がっています。
ユーロの下落はクリスマス休暇明けの来週以降に本格化するのではないかと観られます。
既に短い「1時間足」では、はっきりと下落傾向を示しており、昨日までは上値を「雲」の下限で抑えられていましたが、
1.31台を割り込んだことで「雲」を下放れ、下落に拍車がかかりそうな形態を示しています。
また昨日の安値の1.3073は「200日移動平均線」(日足)があるため、しっかりサポートされています。
重要なサポートレベルであるため簡単には突破できない可能性もありますが、それだけにこの水準を抜けると
1.30割れも見えてきそうです。
そうなると、さらに長期のトレンドを示す「週足」では、雲の上限である1.29台前半まで目立った
サポートはありません。
欧州の財政危機が来年はさらに拡大するとの見通しもあり、年末にかけてはユーロの底値を探る展開になるのでは
ないかと予想します。
特に来年4月からはスペインだけでも、半年間で310億ユーロ(約3兆4千億円)の国債の償還を控えています。
借り換えに成功したとしても調達コストの上昇は避けられません。
来年にかけてもユーロ売りの圧力は続くものと観ておく必要があります。
現在、欧州は大寒波に見舞われ、主要空港ではクリスマス休暇で移動する人たちが大混乱に陥っています。
大寒波はユーロ売りの嵐の前触れに思えてなりません。
ユーロは主要通貨に対して大きく下落していますが、対円でもその傾向は読み取れます。
「日足」までのテクニカルでは既に下抜けしており、現在「週足」での「遅行スパン」がローソク足に絡んでいる
状況です。
この線が下抜けを完了すると、今年8月に記録した105円台半ばが意識されます。
ドル円は「蚊帳の外」の感があり明確な方向感はありません。
やや円高方向を試しているようには見えますが、勢いはありません。
ユーロが対ドルで下落すると観れば、再び84円台に乗せてくると思いますが、それでも84円20銭−40銭を
明確に抜けるイメージはありません。
その水準は、一旦は利益を確定するレベルかと思われ、84円50銭を抜けてきたら再びロングで攻める、そんな
見方でいいのではないでしょうか。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 11/30 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済は失業率を大きく下げるほど十分な速度で成長していない」と指摘し、雇用創出が最優先課題であるとの認識を示す。(オハイオ州での会合で)。 | ------ |
| 12/1 | ボス・国連チーフエコノミスト | 「オバマ政権と議会が追加の景気対策で合意しなければ、景気が来年に二番底に陥り、失業率は10%に上昇する可能性がある。」と指摘。(世界経済に関する国連の分析で) | ------ |
| 12/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「ユーロ圏の不確実性は高い」「緊張があり、これを考慮しなければならない」(ECB理事会後の記者会見で) | ユーロドル1.31台半ばから1.32台半ばに |
| 12/9 | ECB月例報告 | 「少数の金融機関は中央銀行の供給する流動性に過度に依存しており、借り換え全体で相当な割合を占めている」 | ------ |
| 12/17 | メルケル・独首相 | 「私のビジョンでは、欧州はより緊密に共に成長するが、場合によってはスピードは異なる」 | ------ |
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