2011年1月14日(金)
おはようございます。
本日は外為オンラインシニアアナリストの佐藤がお休みのため
外為オンラインの高谷が書かせていただきますので
宜しくお願い致します。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- スペイン、イタリアの国債入札が無事通過したことを背景にユーロが主要通貨に
対して大幅に続伸。 - ECBは政策金利据え置きを発表。その後のトリシェECB総裁の記者会見では
タカ派発言がでたことで、ユーロの上昇を加速させた。 - ドルは対円ではユーロ続伸によるドル安から82円台半ばまで下落するものの、
バーナンキFRB議長の発言などから値を戻し82円台後半でもみ合う展開に。 - 株式市場は小幅に反落。FRBによる国債購入と週間失業保険申請件数の結果などで
売り優勢になるが、バーナンキFRB議長の発言が下支えになり下落幅は縮小した。 - 債券は反発。米30年債の入札が低調気味になり国債は売られたが、
FRBによる国債購入があったことで買い優勢。長期金利は反落。 - 金は続伸。原油は反落。
- 週間失業保険申請件数 → 44.5万件(市場予想41万件)
- 12月生産者物価指数(PPI) → 1.1%(市場予想0.8%)
- 11月貿易収支 → −383億ドル(市場予想405億ドル)
| ドル/円 | 82.55 〜 83.03 |
| ユーロ/ドル | 1.3189 〜 1.3383 |
| ユーロ/円 | 109.16 〜 110.67 |
| NYダウ | −23.54 → 11,731.90ドル |
| GOLD | +1.20 → 1,387.00ドル |
| WTI | −0.46 → 91.40ドル |
| 米10年国債 | −0.068 → 3.297% |
本日の注目イベント
- 欧 12月ユーロ圏消費者物価指数(CPI改定値)
- 欧 11月ユーロ圏貿易収支
- 米 12月消費者物価指数(CPI)
- 米 12月小売売上高
- 米 12月鉱工業生産
- 米 12月設備稼働率
- 米 1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
- 米 決算 → JPモルガン・チェース
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
- 米 ゼングレン・ボストン連銀総裁講演
ユーロが大幅に続伸しています。
欧州タイムから対ドルで約300ポイントの上昇をし、対円では約2円の上昇をしました。
12日に無事通過したポルトガルの国債入札に続き、
昨日、注目されていたスペイン、イタリアの国債入札も成功に終わったことから
ユーロ圏内の財政問題に対しての安心感が広がりユーロが買われました。
さらに、トリシェECB総裁が「インフレ率が数カ月にわたり2%超を維持する可能性」
「インフレ見通しへのリスクは上方に傾斜する可能性」などタカ派な発言によりユーロ買いを加速させました。
但し、来週20日にはスペインの10年債入札に加え、
2月、3月の2回に渡り、イタリアの総額486億ユーロの国債償還、更に
ポルトガル、スペインも4月に国債償還が予定されているため、
楽観視できない状況となっております。
サルガド・スペイン財務相は「救済を求める必要は絶対ない」と発言しているものの、
当面、南欧諸国の財政問題は払拭しきれる糸口がないので、ユーロの上昇は一時的なものではないでしょうか。
来週17日のユーロ圏財務相会合で救済基金枠の拡大が協議予定となっていますが
ショイブレ独財務相は「バローゾ欧州委員長の救済基金拡大の提案は残念」
「独はユーロ共同債債券の参加を拒否する」
と発言をしており、ユーロ圏は足並みが取れていない状況です。
米国では、いくつかの経済指標が発表されましたが結果はまちまちで、ドルへの影響は限定的でした。
米週間失業保険申請件数の増加が嫌気されましたが、あまり材料視されておらず、
ユーロ関連の材料に影に隠れた形となりました。
FRBが一部予想を超える約84億ドルの米国債の買い入れを実施したことにより債券価格が上昇し、
ドルが売られる地合いになりました。しかし、米30年債入札が低調気味だった為、一時、金利上昇から
83円を試す展開となりましたが、上値を抑えられる格好となりました。
その後、バーナンキFRB議長の
ポジティブな発言もありましたが積極的な買いには繋がらなかったものの、
相場を下支えした要因と言えそうです。
本日は重要な米経済指標が控えています。
消費者物価指数(CPI)や小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数など、
相場に影響を与えそうなものがあります。特に小売売上高は昨年のクリスマス商戦の結果が反映してきますので
期待したいところなのですが、大雪の影響がどれくらいあるのかが懸念材料になってきます。
ミシガン大学消費者信頼感指数も懸念材料としてガソリン価格、
食品価格の上昇の影響が焦点となりそうです。
ドル対円のテクニカル面から見ましても「日足」では一目均衡表の雲の下限が82円30銭にありますし、
「8時間足」でも82円60銭前後に200日移動平均線などもある為、
複合的な悪材料でも出ない限り、下値はしっかりしていると予想します。
もちろん、ドルがユーロの動向に左右されるため油断できません。
最近、気になりますのが中国の動きです。
昨日に人民元の対米ドル基準値を初めて1ドル=6.5997元と6.5元台に設定したことや
今月中にも預金準備率の引き上げがあるのでないかという観測が浮上しており、
中国当局者が「2011年も物価上昇圧力は強い」とも言っております。
18日には胡錦濤主席の訪米があることから、人民元改革圧力牽制のため、
中国による人民元高誘導が現れてきているものだと捉えています。
さらにインフレ抑制という点もありますので、豪ドルへの影響が心配されるところです。
豪ドルの懸念材料の大洪水による被害がまだまだ続く可能性があるそうです。
洪水を発生させた大雨の原因となったラニーニャ現象が
3月頃まで続くとの観測がでています。
必ずしもラニーニャ現象は大雨を降らせるという訳ではない点が救いでしょうか。
しかし、中国、自然災害という大きなリスクを
抱えていることは変わりありません。
週末に動く中国。今月は毎週末、気を付けておいた方が良さそうです。
良い週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/7 | バーナンキ・FRB議長 | 「雇用市場が完全に正常化するにはあと4−5年掛かる可能性がある」上院予算委員会で議会証言。 | 債券市場では金融緩和継続との見方から債券が買われ、長期金利は下落。 |
| 1/7 | グールズビー・米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「失業率が大きく低下したが、依然として受け入れがたいほど高い。過去2年の雇用喪失を取り戻すためには、力強い雇用改善が必要だ」2010/12月の雇用統計発表を受けて。 | ----- |
| 1/11 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出て来る」「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積極性が裏目に出る可能性がある」講演で。 | ----- |
| 1/12 | メルケル・ドイツ首相 | 「われわれは必要ないかなる手段も講じる意向であり、あらゆる点について段階を追って協議する」「ドイツはユーロの安定を維持するために必要なあらゆる措置を取る」ベルリンの講演で。 | ----- |
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