今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年1月21日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドルは主要通貨に対して前日の安値から一転してほぼ全面高。
    好調な経済指標の発表が相次いだことを受けてドル円は82円台前半
    から83円台乗せ。円の下落が目立った。
    米中首脳会談が終わり人民元も弱含むとの観測も影響しているとの指摘も。
  • ユーロは対ドルで堅調だったことから、ユーロ円は112円目前まで上昇し、
    約1ヵ月ぶりの水準に。ここ10日間で約5円の上昇を記録。
  • 豪ドルは米ドルに対して大幅下落。金などの資源価格の下落と、中国の
    経済指標を受け、再利上げ観測の台頭から0.98台前半まで下落。
  • 株式市場は朝方から大きく下落して取引が始まるも、大手金融機関の
    好決算や好調な経済指標を受け下落幅を縮小し、ダウは前日比小幅安で引け。
  • 債券相場は下落。米景気回復期待が高まり、2年債と30年債利回り
    格差が拡大したことが背景。長期金利は大幅に上昇し3.4%台に。
  • 金価格はドルが買われたことで大幅に下落し約2月ぶりに1.350台を
    割り込む。高値から約80ドル程下落したことで調整が長引くとの指摘も。
    原油も大幅安で88ドル台に。
  • 週間失業保険申請件数 → 40.4万件
  • 12月中古住宅販売件数(前月比) → +12.3%(市場予想は+4.1%)
  • 12月景気先行指数 → +1.0%
  • 1月フィラデルフィア連銀景況指数 → −11.4%



ドル/円82.27 〜 83.13
ユーロ/ドル1.3396 〜 1.3491
ユーロ/円110.84 〜 111.91
NYダウ−2.49 → 11,822.80ドル
GOLD−23.70 →  1,346.50ドル
WTI−2.00 → 88.86ドル
米10年国債 +0.100 → 3.437%


本日の注目イベント

  • 独   1月独ifo景況指数
  • 米   決算 → バンク・オブ・アメリカ、GE <







ドルは前日の全面安の展開から一転して反発しました。



ドル円は前日のNYでは一時82円を割り込み、81円85銭まで下落しましたが昨日は買い戻しが優勢となり



83円台に乗せています。



ドル円に動きが戻ったことは好感できますが、結局レンジ幅が拡大しただけで「明確な方向感は確認できない」ことを



「確認」した格好になりました。



昨日は82円台前半には一目均衡表(日足)の「雲」があり、その下限で頭を押さえられるのではと読んでいましたが、



ドルは大幅に上昇し、現在は雲の中で「100日移動平均線」に絡んでいる状態です。



83円の半ばを上抜けすれば、今度は「上昇傾向」と読まなければなりませんが、基本的には方向感がないとすれば



この水準も抜けずに再び下落すると観ておいた方がいいのかも知れません。






それにしても、今年に入ってからの相場の動きは予想が難しくアナリスト泣かせの相場展開で、個人的にも苦戦しています。



「順張り」が機能しない相場展開だからです。



上昇と観て買い進んでいくと下落し、下値が切れ、「下落」に合わせショートで攻めると反転する、そんな相場展開が続いて



いるように思えます。



損を限定するための「逆指値」が入りやすい展開とも言えます。




基軸通貨であるドルの材料が不安定であることから、ユーロ、ポンド、豪ドル、円など主要通貨も方向性が定まらない、



そんな状況かと思います。



昨日も中古住宅販売件数が12.3%増と、市場予想の3倍の数字が発表されました。



米景気回復基調から住宅金利が上昇する前に、低金利を確保しようという「駆け込み」の影響との指摘もありますが、



前日には住宅着工件数が大幅に落ち込み住宅市場の回復力の弱さを印象付けられただけに、やや戸惑いを隠せません。



現状では米住宅市場関連指標に強弱があり、底入れしたかどうかの判断は今後数ヵ月の内容を見極める必要があります。






米中首脳会談が終わり注目の共同声明も発表されました。



人民元問題では予想された通り、米国側のさらなる切り上げ要求に対して「相場の柔軟性を高める努力をする」との



内容に終わり、中国側の「努力目標」に留まりました。



さらに北朝鮮問題や人権問題も平行線だった模様で、実りのある会談ではなかったように思えます。



今後、米議会からの中国に対する圧力が高まりそうですが、オバマ大統領とすれば今回の「大商談」の成果を



アピールしたいところでしょうか。






その中国は昨日、昨年12月の経済指標の発表を行い、GDPでは通年で10.3%と二ケタ成長を達成しています。



今後の再利上げに繋がる12月の消費者物価指数は4.6%で、11月の5.1%より下落していますが依然として高水準でした。



GDPでは日本を抜き「世界第2位」になることは予想されていたので特に驚きはありませんが、2020年代には



米国も抜き世界最大になることにはインパクトがあります。



この背景には為替レートが大きく影響していることから「世界第1位」が近付くにつれ、米国からの人民元切り上げ圧力が



さらに強くなってくることは必至です。



また、この時点までに現在「管理変動相場制」の人民元が、完全に「変動相場制」に移行しているかどうかも関心が



集まるところです。






本日は特に米国では重要な経済指標もないことから大きな値動きは期待できませんが、ドル円では83円台をキープできるかどうか、



また、100日移動平均線(日足)の上にいるユーロドルが1.34台を維持できるかどうかに注目しています。







寒い日が続きます。



良い週末を・・・・。













What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
 1/7   バーナンキ・FRB議長   「雇用市場が完全に正常化するにはあと4−5年掛かる可能性がある」上院予算委員会で議会証言。   債券市場では金融緩和継続との見方から債券が買われ、長期金利は下落。 
 1/7   グールズビー・米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長   「失業率が大きく低下したが、依然として受け入れがたいほど高い。過去2年の雇用喪失を取り戻すためには、力強い雇用改善が必要だ」2010/12月の雇用統計発表を受けて。      ----- 
 1/11   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁   「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出て来る」「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積極性が裏目に出る可能性がある」講演で。      ----- 
 1/12   メルケル・ドイツ首相   「われわれは必要ないかなる手段も講じる意向であり、あらゆる点について段階を追って協議する」「ドイツはユーロの安定を維持するために必要なあらゆる措置を取る」ベルリンの講演で。      ----- 
 1/13   トリシェ・ECB総裁   「インフレ率が数カ月にわたり2%超を維持する可能性がある」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。  ユーロドル1.32台 → 1.33台に
 1/14   ガイトナー・米財務長官   「もっと急速な人民元上昇が中国の利益にかなうとの認識に変わりはない」胡錦濤主席の訪米を前に記者団に。      ----- 
 1/17   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁   「米国で経済成長の勢いが増し続け、景気見通しが一段と明るくなった場合、アクセルから足を徐々に離す方法について考え始める時となる可能性がある」利上げについて「可能性はあり、これを否定できない」サンチャゴで記者団に。      ----- 
 1/19   オバマ・米大統領   「中国の人民元が今も過小評価されている」「中国のさらなる柔軟化を歓迎する」米中首脳会談で。      ----- 

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和