2011年1月25日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はNY市場の朝方にかけて82円90銭近辺まで
上昇したものの、ユーロが対ドルで買われると下落。
82円30銭まで売られたが、上下ともに勢いはなく82円台半ば
で引け。 - ユーロは対ドルで下落したものの、WSJ紙でトリシェECB総裁の
インフレ懸念発言が材料視されユーロが再び上昇。一時1.3686
と、昨年11月後半の水準に。 - 今年のG8、G20での議長国を務める仏サルコジ大統領は
方針を発表し、通貨制度や、金融規制の強化などが議論される
見通しであることを表明。 - 株式市場は大幅に続伸し、連日の高値更新。
ダウは先週末比108ドル高と、2008年6月以来となる
1万1980ドルを記録。IBM、インテル、バークシャー
などが株価をけん引。 - 債券相場は2年債の入札と、オバマ大統領の一般教書演説を
控え小動き。価格は小幅に上昇し、金利は低下。 - 金相場は小幅に反発。一方原油は大幅下落し、5週間ぶりの
87ドル台に。
| ドル/円 | 82.30 〜 82.92 |
| ユーロ/ドル | 1.3570 〜 1.3686 |
| ユーロ/円 | 112.38 〜 112.90 |
| NYダウ | +108.68 → 11,980.52ドル |
| GOLD | +3.50 → 1,344.50ドル |
| WTI | −1.24 → 87.87ドル |
| 米10年国債 | −0.002 → 3.406% |
本日の注目イベント
- 独 2月GFK消費者信頼感調査
- 欧 ファンロンパイEU大統領講演(ブリュッセル)
- 英 10−12月期GDP
- 米 11月ケース・シラー住宅価格指数
- 米 1月消費者信頼感指数
- 米 11月FHFA住宅価格指数
- 米 オバマ大統領一般教書演説
- 米 1月リッチモンド連銀製造業指数
- 加 12月カナダ消費者物価指数
ユーロが為替相場をけん引し、ますますその存在感が増しているように思えます。
ドル円は83円近辺まで買われたものの、さらに一段と上昇する勢いもなく、ユーロが対ドルで
買われ、「ドル安ユーロ高」に振れると下落し、やや「円高ドル安」に推移しました。
しかし、下値も82円30銭近辺を抜けきれず、82円台半ばでの取引になってます。
引き続き「三角保ち合い」(さんかくもちあい)の中での値動きになっています。
欧州からNYにかけて、ユーロは1.35台半ばまで下落していますが、トリシェECB総裁の記事が引き金となり
再び上昇し、1.36台後半までユーロ買いが進みました。
記事はWSJ(ウオール・ストリート・ジャーナル)紙が、同総裁とのインタヴューの内容を伝えたもので、
総裁は、エネルギーと商品価格の上昇に懸念を表し、改めてインフレに対する姿勢を強めていることを強調しました。
これは先日のECB理事会後の「インフレ懸念発言」を繰り返したもので、昨年12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)が
2.2%まで上昇したことを念頭に置いたものです。
この時以来ECBの利上げ期待が高まり、市場はユーロ買い戻しを急いだ経緯がありました。
昨日の動きもそれに似たものです。
また、米ダウ・ジョーンズ社は欧州金融安定基金(EFSF)が債券市場で50億ユーロの債券を発行すると報じた
こともユーロ高に繋がったようです。
ただWSJの記事は昨日の午後の東京時間で電子版として既に流れており、この時は大きな反応は観られませんでしたが、
NY市場では新聞の活字として読まれたことで反応した様です。
同総裁はまた、景気回復のために欧州の緊縮財政は必要だとの見方も改めて示しています。
日米は共に、景気回復の足取りが遅いため利上げには程遠い状況の中、ECBが利上げに踏み切ればユーロが一気に
買い進まれる可能性もあります。
昨年12月には2010年度として初めて2%台の消費者物価指数の上昇が報告され、その後もドイツの景況感が急回復
するなど、利上げに向けた環境は徐々に整いつつあります。
しかし、現状ではドイツ一国がユーロ圏をけん引する構図は変わってなく、この状況がどこまで続くかは未知数です。
しかも、ユーロがこの先1.4台、1.5台へと上昇して行った場合、ユーロ安による輸出増も期待できなく、
ドイツといえどもこのままユーロ圏を引っ張ることができるかどうか分かりません。
ユーロ圏の消費者物価数をしばらく追いかけてみる必要がありそうです。
本日はオバマ大統領の一般教書演説があります。
財政支出拡大による景気回復、雇用の創出が予想され、債券相場への影響があるかもしれません。
長期金利が上昇しドル高に振れる可能性もあります。
オバマ政権後半のスタートになるわけですが、任期後半での雇用の回復に失敗すれば2011年の大統領選での再選も
危うくなります。
大統領は「引き締まった政府」実現のため側近をボルカー元FRB議長からGEのイメルト氏に替えました。
リーマンショック後、金融システムの立て直しが最大課題で、そのため金融出身者を側近に置いてきましたが、金融機関の
収益力も回復し、システムも安定化したことで、今回は製造業出身者を任命して製造業を回復させることに主眼を
置いているようにも思えます。
株価上昇による資産効果もあり、個人消費を中心に米景気は緩やかではありますが徐々に回復に向かっています。
あとは最後まで残された「雇用と住宅」を、任期後半でどこまで回復することができるのか注目したいところです。
昨日も触れましたが、ユーロドルが1.36台後半まで上昇したことで一目均衡表(日足)の「雲」を上抜けしています。
「ボリンジャーバンド」(日足)も拡大していることから、「調整」はあるかも知れませんが、1.37−1.38を目指して
いると観られます。
ユーロ主導の相場展開はまだしばらく続きそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/7 | バーナンキ・FRB議長 | 「雇用市場が完全に正常化するにはあと4−5年掛かる可能性がある」上院予算委員会で議会証言。 | 債券市場では金融緩和継続との見方から債券が買われ、長期金利は下落。 |
| 1/7 | グールズビー・米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「失業率が大きく低下したが、依然として受け入れがたいほど高い。過去2年の雇用喪失を取り戻すためには、力強い雇用改善が必要だ」2010/12月の雇用統計発表を受けて。 | ----- |
| 1/11 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出て来る」「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積極性が裏目に出る可能性がある」講演で。 | ----- |
| 1/12 | メルケル・ドイツ首相 | 「われわれは必要ないかなる手段も講じる意向であり、あらゆる点について段階を追って協議する」「ドイツはユーロの安定を維持するために必要なあらゆる措置を取る」ベルリンの講演で。 | ----- |
| 1/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「インフレ率が数カ月にわたり2%超を維持する可能性がある」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロドル1.32台 → 1.33台に |
| 1/14 | ガイトナー・米財務長官 | 「もっと急速な人民元上昇が中国の利益にかなうとの認識に変わりはない」胡錦濤主席の訪米を前に記者団に。 | ----- |
| 1/17 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米国で経済成長の勢いが増し続け、景気見通しが一段と明るくなった場合、アクセルから足を徐々に離す方法について考え始める時となる可能性がある」利上げについて「可能性はあり、これを否定できない」サンチャゴで記者団に。 | ----- |
| 1/19 | オバマ・米大統領 | 「中国の人民元が今も過小評価されている」「中国のさらなる柔軟化を歓迎する」米中首脳会談で。 | ----- |
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