2011年1月31日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- エジプトでの反政府デモと警察との衝突で、安全資産として
米ドル、スイスフランが上昇。 - ユーロは対ドルで1.37台半ばから1.35台後半まで下落。
このところユーロの上昇が続いていたことから、利益確定の売りも
ありユーロ急落に繋がった。 - 円も上昇。安全資産の米債券が買われ長期金利が下落したことや、
米10−12月期GDPが予想を下回ったことで円買いドル売りが
優勢となり、一時82円を割り込む水準に。 - ユーロが下落し、円が上昇したことでユーロ円は大幅安に。
1週間ぶりに111円台半ばまで下落。 - 株式市場はエジプトでのデモが拡大していることを嫌気。
第4四半期GDPが予想に届かなかったこともあり、ダウは166ドル
安と、今年最大の下げ幅を記録。 - 安全資産への資金流入から債券相場は上昇し、金利は大幅に低下。
- エジプト情勢の悪化から金、原油はともに急騰。最近調整色を強めて
いた商品相場は大きく上昇。原油価格は3ドル70セント上昇し、89ドル
台まで買われる。 - 10−12月期GDP → 3.2%
- 1月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 74.2
| ドル/円 | 81.98 〜 82.47 |
| ユーロ/ドル | 1.3584 〜 1.3740 |
| ユーロ/円 | 111.53 〜 113.09 |
| NYダウ | −166.13 → 11,823.70ドル |
| GOLD | +23.30 → 1,341.70ドル |
| WTI | +3.70 → 89.34ドル |
| 米10年国債 | −0.077 → 3.320% |
本日の注目イベント
- 日 12月鉱工業生産
- 欧 1月ユーロ圏消費者物価指数
- 米 12月個人所得
- 米 12月個人支出
- 米 1月シカゴ購買部協会景況指数
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁、大学生とのパネル討論会に参加
- 加 11月カナダGDP
エジプトでのデモの拡大から、ドル、スイスフラン、そして円も買われています。
ユーロは対ドル、対円でも共に大きく下落し、ここ2週間ほど上昇し続けてきたユーロに、一旦利益確定の
売りも出て、ユーロドルでは1.35台、ユーロ円では111円台と大幅安になりました。
安全志向の高まりから米国債が買われ、長期金利が低下したことで円が買い進められ、ユーロが売られた分
円買いが優勢だったようです。
前日にはS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)による日本国債の格下げから83円台まで売られた円でしたが、
市場では依然として「安全資産」としての評価も健全だったようです。
ただ、先週末の動きはエジプト情勢の悪化から、先ずはドルが買われ、ユーロのストップロスの売りなども巻き込み、
ユーロの調整に繋がっています。
ユーロの買い持ちが進んでいたことも、ユーロが下落し易い状況だったと言えます。
さらに「質への逃避」(Flight to quality)から債券が買われ、株式が売られました。NYダウは今年最大の下げ幅となる
166ドルもの下落から長期金利は急落。これが日米金利差縮小との観測から円買いドル売りに繋がり、結果として円が
主要通貨に対して一人勝ちした理由だったと思えます。
「格下げ」という大きな円売り材料があったにも関わらず円は再び元の鞘に戻っていますが、週末の各メディアの内容を
観ていると、日本国に対してネガティブな見方が多く、円安を予想する声が多かったと思います。
現在の水準は、「基本的には円高ではなく、ドル安なんだ」といった意見が最も多かったようで、個人的にも同様な意見です。
菅総理は6月までに、消費税を含む社会保障全般の見直しを行い、財政再建に向けた「たたき台」を提案することを
宣言しましたが、ねじれ国会の中、はたして政策に理解が得られるかどうか不透明です。
再び、他の格付け機関による格下げをきっかけに、財政状態の危機的状況が注目され円が売られ易い状況がくるのではないか、と
予想します。
今日で1月も終わります。
年初の81円割れを除けば、結局この1ヵ月は概ね82ー83円の1円幅に収まっていました。
円そのものに「材料」はなく、ユーロの動きに影響される展開が続いてきました。
テクニカルを観ても、一目均衡表(日足)の雲がローソク足を覆っていることから、目先はドル円の下落傾向を示していますが
ボリンジャー・バンド(日足)では大きな変化は無く、依然として明確な方向感がないことを示唆しています。
この水準からドルが売られた場合、81円50銭を割り込むかどうかが重要になろうかと思います。
上値では83円台の前半がカギになりますが、どちらに動くかは、やはりユーロドル次第ということになろうかと思います。
先週末、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラムでドイツのメルケル首相は講演を行っています。
その中で、同首相は「ユーロの失敗は欧州の失敗を意味する」と述べ、ドイツとしてユーロの維持に努めることを強調しています。
そのうえで、「単一通貨をもちながら大きく異なる社会保障制度を維持することはできない」と、過剰財政赤字国に財政再建
に向けた一層の努力も要求していました。
1.28台から1.37台まで急速に買い戻され、先週末、その上昇分の3分の2程度を埋めてきたユーロドルが
この先どちらに進むかは、上記メルケル首相の演説にヒントがあるかもしれません。
また、今日の日経平均株価も大幅な下落が予想されます。
今夜のNYで再びダウが下落するようだと、長期金利の下落にも繋がり、もう一段ドル安が進むことも考えられることから、
エジプト情勢からも目が離せません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/7 | バーナンキ・FRB議長 | 「雇用市場が完全に正常化するにはあと4−5年掛かる可能性がある」上院予算委員会で議会証言。 | 債券市場では金融緩和継続との見方から債券が買われ、長期金利は下落。 |
| 1/7 | グールズビー・米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「失業率が大きく低下したが、依然として受け入れがたいほど高い。過去2年の雇用喪失を取り戻すためには、力強い雇用改善が必要だ」2010/12月の雇用統計発表を受けて。 | ----- |
| 1/11 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出て来る」「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積極性が裏目に出る可能性がある」講演で。 | ----- |
| 1/12 | メルケル・ドイツ首相 | 「われわれは必要ないかなる手段も講じる意向であり、あらゆる点について段階を追って協議する」「ドイツはユーロの安定を維持するために必要なあらゆる措置を取る」ベルリンの講演で。 | ----- |
| 1/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「インフレ率が数カ月にわたり2%超を維持する可能性がある」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロドル1.32台 → 1.33台に |
| 1/14 | ガイトナー・米財務長官 | 「もっと急速な人民元上昇が中国の利益にかなうとの認識に変わりはない」胡錦濤主席の訪米を前に記者団に。 | ----- |
| 1/17 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米国で経済成長の勢いが増し続け、景気見通しが一段と明るくなった場合、アクセルから足を徐々に離す方法について考え始める時となる可能性がある」利上げについて「可能性はあり、これを否定できない」サンチャゴで記者団に。 | ----- |
| 1/19 | オバマ・米大統領 | 「中国の人民元が今も過小評価されている」「中国のさらなる柔軟化を歓迎する」米中首脳会談で。 | ----- |
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