2011年2月1日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はエジプト情勢を睨みながら82円を挟み一進一退。
NYでは81円91銭までドルが下落したものの、前日同様勢いはなく
82円台前半でのレンジ取引。 - 1月のユーロ圏消費者物価指数が市場予想を上回っていたことから
ECBによる利上げが早まるとの観測が台頭。ユーロは対ドルで
1.36台半ばから約100ポイントの上昇。 - 中東情勢の混乱から原油が続騰し、ノルウエー・クローネなど
資源国通貨も対ドルで上昇。 - 株式市場は反発。エクソンモービルなどの好決算を背景に
エネルギー株が上昇し、先週末の下落幅の半分ほどを埋めた格好に。
- 債券は個人消費支出が予想よりよかったことから下落。長期金利は
小幅に上昇。エジプト情勢へのリスクがやや後退。 - 金は反落。原油価格はエジプト情勢が沈静化しないことから
原油供給の減少に繋がるのでは、との見通しから大幅に続騰。
約2年ぶりとなる92ドル台に乗せて引ける。 - 12月個人所得 → +0.4%
- 12月個人支出 → +0.7%
| ドル/円 | 81.91 〜 82.19 |
| ユーロ/ドル | 1.3663 〜 1.3740 |
| ユーロ/円 | 112.18 〜 112.70 |
| NYダウ | +68.23 → 11,891.93ドル |
| GOLD | −7.20 → 1,334.50ドル |
| WTI | +2.85 → 92.19ドル |
| 米10年国債 | +0.057 → 3.386% |
本日の注目イベント
- 豪 RBAキャッシュターゲット
- 独 11月独失業率
- 欧 1月ユーロ圏PMI製造業景気指数(改定値)
- 欧 12月ユーロ圏失業率
- 欧 トリシェ・ECB総裁講演(ミラノ)
- 米 1月ISM製造業景況指数
- 米 1月自動車販売台数
エジプト情勢は依然として緊張が高まっている状況に変化は観られないものの、市場のリスクに対する反応は
やや後退したようです。
先週末に高騰した米債券価格は、朝方は続伸したものの引けでは下落(金利は上昇)し、ややリスク選好が
後退してきたことを伺わせます。
これまでムバラク政権を支持してきた米政府も、エジプトの暫定政権樹立支持へと方針を固めたと、ワシントン・ポスト紙
は伝えています。
NYの株式市場も落ち着きを取り戻し、先週末の下げ幅の半分ほどを埋める上昇でした。
また、有事には買い物を集め上昇する傾向のある金も反落しています。
ただ、原油は引き続き大幅に上昇し、92ドル台まで買われました。
エジプトは「スエズ運河」を擁しており、多くのタンカーがここを通って世界に原油を供給しているため、
事態が悪化するようだと供給がストップすることも考えられ、原油買いに走らせたようです。
ドル円は82円を挟んだ狭いレンジ内での取引から抜けられません。
徐々に上値が切り下がってきており、足元では下落リスクの方がやや高いと観られますが、重要なポイントと
意識される81円50−80銭を試す動きにはなっていません。
この水準には「ドル買い注文」も多くあるようですが、反対に、81円50銭を抜けるようだとストップロスの
「ドル売り」もあるとの観測です。
今朝の経済紙の記事にもありましたが、輸出業者がドル売り円買いの水準を下げてきており、
しびれを切らしてドル売りを持ち込むと、上記水準を試す展開も考えられそうです。
注目されていたユーロ圏の1月の消費者物価指数(CPI)は事前予想を超える2.4%でした。
昨年12月の2.2%を上回り、これで2ヵ月連続で2%を超え、特に今回の数値は2008年10月以来の高水準でした。
ユーロはこの発表をきっかけに上昇し、対ドルでは再び1.37台前半まで買い進まれています。
しかし、この水準は昨年11月の後半にテストして振り落とされた水準でもあり、抵抗され1.36台へと
押し戻されています。
高水準のCPIが発表されたことで、今週3日のECB理事会後の記者会見ではトリシェ総裁が再び「インフレ懸念」発言をする、
との観測が高まっています。
同総裁は、本日にもミラノでの講演が予定されています。
昨日のCPI結果を踏まえた発言がでることも十分予想されます。
日米欧は2008年9月のリーマンショック後の金融危機を立て直すために「超低金利政策」を継続し、景気回復に
努めて来ました。
日米では依然としてデフレ懸念が残り、異常な低金利水準から抜け出すことができない中、どうやらユーロ圏は
「出口戦略」に向けたスタートラインに立ったようです。
今後様々な議論が行われ、実際に利上げが実施されるのは春以降と思われますが、早まる可能性もありそうです。
ユーロ圏は現在でも、日米欧の中では金利面での優位性があり、今後利上げに動けばユーロ上昇に繋がると思われます。
今後は南欧の財政問題と金利がユーロの相場を左右することになりそうです。
一方、米国ではインフレ懸念は観られません。
FRBが注目する食品と燃料を除くPCEコア指数は、前年同月比で+0.7%と発表され、1959年の記録開始以降で
最小の伸びにとどまり、コア指数で観るかぎり物価上昇圧力は低いことが確認された格好です。
ユーロ圏では金利上昇圧力があり、米国ではデフレ懸念さえある状況が、昨日はユーロ買いドル売りに繋がったとも言えそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/7 | バーナンキ・FRB議長 | 「雇用市場が完全に正常化するにはあと4−5年掛かる可能性がある」上院予算委員会で議会証言。 | 債券市場では金融緩和継続との見方から債券が買われ、長期金利は下落。 |
| 1/7 | グールズビー・米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「失業率が大きく低下したが、依然として受け入れがたいほど高い。過去2年の雇用喪失を取り戻すためには、力強い雇用改善が必要だ」2010/12月の雇用統計発表を受けて。 | ----- |
| 1/11 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出て来る」「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積極性が裏目に出る可能性がある」講演で。 | ----- |
| 1/12 | メルケル・ドイツ首相 | 「われわれは必要ないかなる手段も講じる意向であり、あらゆる点について段階を追って協議する」「ドイツはユーロの安定を維持するために必要なあらゆる措置を取る」ベルリンの講演で。 | ----- |
| 1/13 | トリシェ・ECB総裁 | 「インフレ率が数カ月にわたり2%超を維持する可能性がある」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 | ユーロドル1.32台 → 1.33台に |
| 1/14 | ガイトナー・米財務長官 | 「もっと急速な人民元上昇が中国の利益にかなうとの認識に変わりはない」胡錦濤主席の訪米を前に記者団に。 | ----- |
| 1/17 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米国で経済成長の勢いが増し続け、景気見通しが一段と明るくなった場合、アクセルから足を徐々に離す方法について考え始める時となる可能性がある」利上げについて「可能性はあり、これを否定できない」サンチャゴで記者団に。 | ----- |
| 1/19 | オバマ・米大統領 | 「中国の人民元が今も過小評価されている」「中国のさらなる柔軟化を歓迎する」米中首脳会談で。 | ----- |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)



