今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年3月1日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は81円台半ばから後半での狭いレンジ取引が続く中、
    クロス円に引っ張られる形で円売りが優勢に。
  • ユーロなど主要通貨は対ドルで堅調。ユーロドルは
    1.38台半ばまで上昇したものの、この水準からの上昇
    には繋がらず1・38台を挟む展開に。
  • 株式市場は大幅に続伸。市場はバークシャーハザウェイが
    大型のM&Aを行うとの観測を好感。ダウは95ドル高。
  • 米10年債はリビア情勢を背景に買われる場面があったものの、
    値動きは小幅で、長期金利も先週末とほぼ同水準。
  • 原油価格は反落。リビアで原油の積み出しが行われた
    ことから、供給減少懸念が後退。金は小幅に反発。
  • 1月個人支出 → +0.2%
  • 1月個人所得 → +1.0%
  • 2月シカゴ購買部協会景況指数 → 71.2
  • 1月仮契約住宅販売指数 → −2.8%



ドル/円81.74 〜 81.98
ユーロ/ドル1.3780 〜 1.3857
ユーロ/円112.78 〜 113.35
NYダウ+95.89 → 12,226.34ドル
GOLD+0.60 → 1,409.90ドル
WTI−0.91 → 96.97ドル
米10年国債+0.004 → 3.420%


本日の注目イベント

  • 豪   1月豪小売売上高
  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 日   1月失業率
  • 独   2月独失業率
  • 欧   2月ユーロ圏消費者物価指数(CPI、速報値)
  • 欧   1月ユーロ圏失業率
  • 米   2月ISM製造業景況指数
  • 米   2月自動車販売台数
  • 米   バーナンキ・FRB議長上院で議会証言
  • 加   カナダ中銀政策金利発表







米経済指標はシカゴ購買部協会指数など、かなりの高水準をみせたものの、個人支出のように市場予想を


下回る数値もあり、依然まちまちの状況です。


そのため市場参加者の反応も難しく、このところの相場展開がバラバラな動きをする一因にもなっています。


昨日もユーロが対ドルで大きく買われ「ドル安ユ−ロ高」が進みました。


ユーロドルは約1ヵ月ぶりとなる1.38台半ばまで上昇しました。


利上げ観測が高まるユーロ圏と、議会証言でもバーナンキ議長が追加緩和継続姿勢を見せる可能性が高い


米国との「差」がドル安に繋がったと観られます。





この動きは他の主要通貨でも同様にドル安が進み、豪ドルは1.02に迫る水準まで上昇。


英ポンドでも1.62台後半までポンド高が進みました。


ドル円でも「ドル安円高」が進むと観られましたが、こちらは「ドル高円安」傾向となり、結局、クロス円の上昇


に繋がっています。


また、安全通貨とされるスイスも円と似たような展開でした。


世界的なインフレ懸念の台頭に伴う政策金利の変更と、中東情勢の成り行き、株式市場と債券市場の反応、さらには


米国の経済指標などの諸要因が、複雑に絡んで相場の動きをランダムにさせていると言えそうです。


相場の先行きを読み解く、アナリストやエコノミストにとっては辛い展開が続いています。





シカゴ購買部協会が発表した2月の景況指数は拡大し、23年ぶりの高水準でした。


項目別でも製造業景況指数が拡大しており、本日発表されるISM製造業景況指数にも期待が持てる内容です。


一方で、2月の個人消費支出は予想を下回る低水準だったことから、原油価格や食品価格の上昇する中、


個人の消費マインドの大幅改善には繋がっていないことが伺えます。





米株式市場が大幅な続伸を見せたことで、やや「リスク回避」の動きにも変化が出そうです。


昨日のNYダウは、一時100ドルを超える上昇を見せました。


バークシャーハザウェイが大型のM&Aを行うのではとの観測が背景です。


同社を率いる投資家のウォーレン・バフェット氏は株主への書簡で、同社の現金保有高が382億ドル(約3兆1千億円)


に拡大していることを背景に、大型買収に向け「引き金を引く指がうずうずしている」という表現でM&Aが近いことを


示唆し、さらに「大型買収の銃に再び弾丸を込めた」と続けているようです。(ブルームバーグ)





本日は注目のバーナンキ議長の議会証言があります。


米景気は回復に向かっているものの、そのスピードは緩やか、との表現で景気認識を示した前回から、どのような


表現を用いるのか。


また、雇用については「回復に数年かかる」としていたことから、金融緩和策継続の正当性を訴えるものになると観られます。


金融緩和継続に前向きな姿勢を見せているNY連銀のダドリー総裁は昨日の講演で、経済見通しが「かなり明るさを増してきた」


としながらも、景気刺激策を引き揚げる理由にはならないとの考えを示しています。


また、同総裁は家計と金融機関のバランスシートが改善している事に触れ「この好循環がしっかりと定着したことを確信


するためには、持続的な力強い雇用拡大が必要」と指摘しています。





ドル円は引き続き上にも下にも動きにくい状況です。


下値は81円50銭を割り込むかどうか、上値は、昨日のNYでは81円98銭まで上昇しながらも届かなかった82円に


乗せるかどうかが注目されます。


NYダウが大幅高で引けていることから、日経平均株価の上昇も予想されますが、どこまでドル円でのドル高に繋がるか


見極めたいところです。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
 2/3  トリシェ・ECB総裁 インフレ期待は「引き続きしっかりと抑えられている。」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.37台後半から1.36台に急落。ユーロ円は112円台→111円台半ばに。
 2/3  バーナンキ・FRB議長 「失業率が通常の水準に低下するには数年かかるだろう。」「失業率を下げるには2.5%の成長が必要。」プレスクラブの会見で。       ------  
 2/4  ファンロンパイ・EU大統領 「通貨ユ−ロは強いが、唯一の弱点は域内の競争力に隔たりがあることだ。」EU首脳会談後の記者会見で。       ------   
 2/8 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「FRBのバランスシートをこれ以上拡大させるのには非常に慎重だ。それに繋がるような措置には恐らく反対票を投じるだろう。」ダラスでの講演で。       ------   
 2/9  バーナンキ・FRB議長 「経済成長のペースは今年加速する可能性が高いとみられるものの、失業率はしばらく高水準にとどまりそうだ。」下院での議会証言で。  ややドル安に反応。ユーロドル1.36台 → 1.37台に。 
 2/14 ダドリー・NY連銀総裁 「(景気見通しの)明るさはかなり増した。それ以前に講じた金融措置が遅れて効果を発揮している。」NYでの講演で。       ------   
 2/18 ビニスマギ・ECB専務理事 「世界的なインフレの高まりに伴い、利上げの必要性が生じる可能性がある。」ブルームバーグとのインタビューで。  ユーロドル 1.36台から1.37台まで上昇 
 2/21 シュタルク・ECB理事 「必要な場合には直ちに断固たる行動を起こす用意がある」「ECBは必要なら金融政策のスタンスを変更しなければならない」FFTでのイベントで。      ------  
 2/21 ビニスマギ・ECB専務理事 「景気は明らかに改善されている。現在の判断を見直すべきかもしれない」香港で      -----  
 2/23  トリシェ・ECB総裁 「ユーロ圏の物価安定を維持するため必要な決定を行う」フランクフルトでの講演で。      -----  
 2/28 ダドリー・NY連銀総裁 家計と金融機関のバランスシートが改善していることに触れ「この好循環がしっかりと定着したことを確信するためには、持続的な力強い雇用拡大が必要」NYでの講演で。       ------   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和