2011年3月7日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 2月の米雇用統計が発表された直後、ドル円は83円台乗せまで
上昇。失業率が市場予想より改善していたことを手がかりに82円70銭
近辺から買われたが、その後リビアでの反政府派と治安部隊の衝突の激化が
報じられ、原油が一段高となったことでドルは下落、82円台前半で引ける。 - ユーロドルは前日のトリシェ総裁の会見から利上げの可能性が急速に
高まったことを背景にこの日も上昇。一時約4ヵ月ぶりに1.40台に乗せる。
ユーロは円に対しても買われ、一時116円ちょうどまで上昇。 - 株式市場はリビアの衝突が激化したことを嫌気して大幅安。
ダウは88ドル安と、前日の上昇分の半分を失った格好に。 - 債券相場は中東情勢の一段の緊迫化から大幅に上昇し、長期金利は
再び3.5%割れ。 - 原油価格は中東情勢の悪化が、他の中東産油国にも飛び火するのでは
との見方から急反発。引けは2年5ヵ月ぶりの104ドル台に。 - 前日急落した金相場も反発。リスク回避の動きから買い物優勢に。
- 2月非農業部門雇用者数 → 19.2万人
- 2月失業率 → 8.9%
| ドル/円 | 82.21 〜 83.09 |
| ユーロ/ドル | 1.3940 〜 1.4009 |
| ユーロ/円 | 114.87 〜 116.00 |
| NYダウ | −88.32 → 12,169.88ドル |
| GOLD | +12.20 → 1,428.60ドル |
| WTI | +2.51 → 104.42ドル |
| 米10年国債 | −0.065 → 3.490% |
本日の注目イベント
- 日 1月景気動向指数(速報値)
- 米 1月消費者信用残高
- 欧 トリシェ・ECB総裁講演(バーゼル)
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
注目の米2月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は19万2千人と市場予想を若干下回りましたが、
逆に失業率は8.9%と予想を0.2%下回り改善していました。
また、1月の非農業部門雇用者数は3万6千人から上方修正され6万3千人になりました。
ドル円はこの発表直後、83円台に乗せ83円09銭までドル買いが進みましたが、その後リビア情勢の悪化から
原油価格が一段高になったことや、ユーロが対ドルで上昇し1.40台の乗せたことから、ドル安が進み、
円も82円台前半まで押し戻されています。
失業率はこれで3ヵ月連続の改善を見せています、FRBが目標とする7%には依然として遠いものの、
先日発表された週間失業保険申請件数も減少傾向を見せてることから、労働市場にもやや明るさが出てきたと言えそうです。
今回の雇用者数の伸びも、1月分が上方修正されたことで、1−2月の二ヵ月でみれば、月平均12万7千人の
増加となり、決して悪い数字ではありません。
内訳を観ても、民間部門の雇用が22万2千人に増加しており、製造業の雇用者数は市場予想を上回っています。
オニール元財務長官は今回の数字を受けて「米経済は過去1年の大半で、回復軌道をしっかり辿ってきた。
雇用統計の数値もこの動きに一致している」とインタビューで答えています。(ブルームバーグ)
失業率の急回復には至っていないものの、雇用者数の確実な増加は今後もドルにプラスに作用すると思われます。
一方中東問題はさらに混迷の様相となっており、原油価格は一段高になっています。
リビアでは政府軍が反体制派の行動に対して、航空機や重火器で反撃していることから多数の死者がでている模様で、
中には民間人も含まれているとの報道です。
政権側が強硬姿勢を崩していないことから、今後さらに事態が悪化する様子で、米欧がこれまでの経済的制裁に加え、
民間人の被害拡大を防ぐために軍事的制裁に出る可能性も高まってきています。
中東情勢の悪化はドルにとってマイナスに作用することから、一時83円台に乗せたドル円はその後、82円台前半まで
売り込まれており、ドル円の方向感を難しくしています。
ドル円は83円台に乗せた後急落し、約1円ほど売られ82円台前半まで下落したことで日足のローソク足では「長い上ヒゲ」を
示現しています。
また、現在一目均衡表(日足)の雲を下回っていることから、上値を抑えられ雲の下限に沿って下落することも
考えられます。
その場合には82円台を維持出来るどうかと、さらに下値では昨年11月に記録した80円21銭からのトレンドライン
(支持線)がサポートする81円60銭辺りが重要なポイントになりそうです。
この水準は先週もみ合って抜けなかったレベルでもあります。
米経済指標の改善傾向が相次ぎ、ドルが再び83円台に乗せ上昇する可能性はありますが、中東情勢にある程度出口が見えて
こない限り、そう簡単ではないように思えます。
本格的なドル上昇にはまだ時間がかかりそうです。
一方でユーロドルの上昇傾向は強まってきました。
日足のテクニカルでは「遅行スパン」も完全に上抜けし、相場の先行きを示す「基準線」も上向きです。
さらに「週足」でも1.3955にあった、非常に重要な「200日移動平均線」を上抜けしています。
この先1.40台に乗せ、定着するようだと、1.43程度までの上昇が見込めるかもしれません。
この水準は「週足」で、2008年7月の1.60台からのトレンドライン(抵抗線)が頭を抑えている
レベルになります。
来月にも利上げの可能性を示唆した先週のトリシェ総裁のコメントでしたが、本日もスイスのバーゼルで
講演が予定されています。
足元の動きでは、南欧諸国の財政問題との比較においても「利上げ」に焦点が集まっていると言えます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/1 | バーナンキ・FRB議長 | 「デフレリスクはごくわずかになった。」金融政策の変更については、「数ヵ月中に政策変更をするかどうか判断する」上院での議会証言で。 | ---- |
| 3/3 | トリシェ・ECB総裁 | インフレは「非常に警戒すべき」「『警戒』とは来月金利が上昇する可能性を意味する」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.38台半ば → 1.40台乗せ。 |
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