2011年3月8日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は上値が重く、82円台前半からドルじり安に。
欧州時間帯に一時82円台を割り込んだものの下値も限定的。 - ユーロはドル安の流れから先週末に続き1.40台まで上昇。
しかし、その後ギリシャ国債が格下げされたことを嫌気し下落。
1.40台を挟む展開に。 - 株式市場は続落。原油価格の高騰を背景に130ドルを超す
下げを見せた。引けは下げ幅を縮小したものの半導体関連株などが安く
ダウは80ドル安。 - 債券相場は先週末とほぼ同水準。10年債は小幅に下落し、長期金利は
やや上昇。 - 原油価格の上昇が止まらず、一時107ドル台に迫る水準まで急騰。
連日2−3ドルの値幅で上昇し投機的な値動きに。 - 金も続伸。一時最高値を更新するも、引けは6ドル高。
- 国際決済銀行(BIS)の総会では、世界規模でインフレ圧力が
拡大しているとの認識で一致。 - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズはギリシャ国債の格付けを
3段階引き下げ「B1」に。さらに「ネガティブ」としたことで、一段の
引き下げの可能性も。 - 1月消費者信用残高 → 50.14億ドル
| ドル/円 | 81.99 〜 82.31 |
| ユーロ/ドル | 1.3957 〜 1.4030 |
| ユーロ/円 | 114.70 〜 115.21 |
| NYダウ | −79.85 → 12,090.03ドル |
| GOLD | +5.90 → 1,434.50ドル |
| WTI | +1.02 → 105.44ドル |
| 米10年国債 | +0.017 → 3.510% |
本日の注目イベント
- 日 1月貿易収支
- 日 2月マネーストック
- 日 2月景気ウォッチャー調査
- 日 白川日銀総裁講演(フランクフルト)
- 加 2月カナダ住宅着工件数
ドル円は上値が重く、昨日のアジア市場でも82円38銭程度までの上昇で、その後はドルがじり安に推移しています。
海外市場の影響から日経平均株価が大幅な下落を見せると、ドル売りが優勢となり82円10銭近辺まで下落し、欧州時間帯には
82円を割り込む場面もありましたが、下値も売り急ぐ気配もなく82円台前半で取引を終えています。
値幅が限られるドル円ですが、昨日は重要な経済指標もなくユーロドルでさえも値幅は限定的でした。
リビア情勢がやや長期化するとの見通しもあり、昨日はリビア中部での攻防戦が激しくなっているとの報道もあります。
米国内にも「人命尊重の観点から、早急に軍を派遣し軍事的介入に出るべきだ」との意見も徐々に増えている
との報告もあります。
リビア問題の行方は、結局カダフィ大佐が失脚し、政権の座から降りることで混乱が収拾する道しかないのではないでしょうか。
自ら政権を放棄することは考えにくい現状では、米欧の力を借りて事態を収拾する可能性が最も高いと言えそうです。
先週末の雇用統計を受けて、FRB関係者がどのような景気認識を維持しているのか興味があるところですが、
昨日は、「タカ派」の一人とされる、ロックハート・アトランタ連銀総裁の講演がありました。
同総裁は「資産購入を6月以降も延長することについては非常に慎重だ」とした上で「しかしながら、新たなリスクの発生を
考えると、金融政策の選択肢としては柔軟な姿勢でいることを望む」と発言しています。
これまで、追加緩和には反対の立場だった同総裁が、中東情勢の影響から景気が再び悪化する可能性を意識した
発言を行ったものと受け止められています。(ブルームバーグ)
一方シカゴ連銀のエバンス総裁はこれまで通り、国債購入プログラムを変更する可能性は低いとの立場を明確にしてます。
同総裁は昨日CNBCとのインタビューで、「6000億ドルが妥当な規模だとの確信を強めている」と発言し、
プログラムを変更するための「ハードルはかなり高い」との見方を示しています。
金融緩和政策の舵(かじ)を大きく切りなおしたユーロ圏と、ユーロ圏よりもインフレ懸念が強い英国では、利上げへの
カウントダウンが始まりそうです。
その一方でFRBは利上げには依然として慎重な姿勢を崩していません。
上記、中東リスクに加えて、雇用に対する慎重な見方も変えていません。
バーナンキ・FRB議長は先週の議会証言でも「失業率がFRBの目標値になるには数年かかる」との見方を改めて繰り返して
いました。
利上げが近い欧州と、利上げに慎重な米国では「欧州通貨高・ドル安」の展開が続くと予想されます。
昨日も欧州時間にユーロドルは1.4036まで買われ、先週のNY市場でのユーロ高値を抜いています。
円についても、ドル安の影響を受ければ「円高」に振れるとの見方が一般的ですが、81円50銭ー82円50銭の
レンジが抜け切れないことや、日本国債の格下げ、さらには政権与党の混迷など、円が一気に買われる状況とも
思えません。
事実、このところの欧州通貨高に対して、ドル円が水準を変えていないことから、クロス円では「円安傾向」が強まって
いると言えます。
そのため、クロス円の動きがドル円の方向を決めるような展開もあることと、さらに原油価格の高騰から日米の株式市場が
上昇、下落ともに値幅が大きいことから、株価を睨んでドル円を売り買いするような展開が予想されます。
特に今週は注目度の高い経済指標が少ないことで、そういった動きが主流になりそうな気がします。
今日も引き続きレンジの狭い取引になりそうですが、特に予想外の情報がない限り、下値は81円90銭近辺。上値も
82円30−40銭程度と予想します。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/1 | バーナンキ・FRB議長 | 「デフレリスクはごくわずかになった。」金融政策の変更については、「数ヵ月中に政策変更をするかどうか判断する」上院での議会証言で。 | ---- |
| 3/3 | トリシェ・ECB総裁 | インフレは「非常に警戒すべき」「『警戒』とは来月金利が上昇する可能性を意味する」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.38台半ば → 1.40台乗せ。 |
| 3/7 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を6月以降も延長することについては非常に慎重だ」「金融政策の選択視としては柔軟な姿勢でいることを望む」バージニア州の講演で。 | ----- |
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