2011年3月9日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドルが主要通貨に対して反発。原油価格の上昇が一服した
ことから、ユーロが対ドルで大幅に下落。前日の1.40台から
1.38台半ばまで下落。 - ドル円でも円安が進む。82円台前半で小動きだった円は、海外市場では
ジリ安が続き、NYでは82円後半まで売られる。ユーロなどが対ドルで
下落したことの影響も。 - 株式市場は大幅反発。原油価格が下落したことや、商品相場も反落した
ことから買い物が優勢に。BOAが住宅ローンビジネスが回復基調にあるとの
リポートを発表したこともあり、銀行株が堅調。 - 債券価格は下落し、長期金利は上昇。原油価格の下落で「リスク回避」の
動きもやや後退したことが背景。 - 原油価格は3日ぶりに反落。OPECが増産を検討するとの報道から
リビアでの減産量を賄(まかな)えるとの見方から、一時は103ドル台まで下落。 - 金価格も下落。商品市況の下落に伴い利益確定の売りに押される展開。
- ドイツ連銀のウェーバー総裁は、ECBが年内に0.75%利上げすることを
排除しないとの見方を示す。(下記 What's going on 参照)
| ドル/円 | 82.46 〜 82.86 |
| ユーロ/ドル | 1.3862 〜 1.3924 |
| ユーロ/円 | 114.55 〜 115.07 |
| NYダウ | +124.35 → 12,214.38ドル |
| GOLD | −7.30 → 1,427.20ドル |
| WTI | −0.42 → 105.02ドル |
| 米10年国債 | +0.028 → 3.544% |
本日の注目イベント
- 英 スティーブンス・RBA総裁講演(ロンドン)
- 米 1月卸売在庫
既に増産を表明しているサウジアラビアに加え、OPEC(石油輸出国機構)の主要国であるクエートやアラブ首長国連邦
(UAE)が石油の増産を検討していると報じられたことで、急騰を続けている原油価格が反落しました。
ただ、一時103ドル台まで売られたものの、NY原油先物市場の終値は105ドル台と小幅な下落で終わっています。
依然として原油の先高感が根強いことを示した格好です。
この日は原油価格だけではなく、商品相場も利益確定の売りが優勢となり反落したことでドルは主要通貨に対して上昇
しました。
特にノルウェー・クローネとユーロの下落が顕著だったようです。
ノルウェーは北海油田の産油国であり、ユーロは利上げ期待の台頭からユーロ買い持ち高も急速に膨らんでいたことや、
前日のギリシャ国債の格下げで、再び南欧諸国のソブリンリスクに目が移ってきたことが背景の様です。
ユ−ロドルは前日1.4036の直近高値まで買い進まれましたが、昨日は1.38台半ばまで下落しています。
動き出したら相変わらずの値動きの荒さですが、下値のメドを確認しておくと、やはり昨日のNY市場での
安値である1.3865辺りになります。ここには「200日移動平均線」(1時間足)がきており、テクニカル通りの
動きだったとも言えそうです。
高値から160ポイントほど下落したユーロですが、個人的には調整を経て再び上昇に向かうものと観ています。
やはり、金利先高観は変わらず、年内に数度の利上げが見込まれます。
金利政策は一旦変更されるとしばらくの間続き、場合によっては数年以上続く傾向があります。
そのため、各国中央銀行は政策変更には非常に慎重で、ECBがこれまでの「金融緩和」から「金融引き締め」に
舵を切れば、今後数回は利上げが見込めるものと思われます。
4月に退任が決まっているドイツ連銀のウェーバー総裁は、昨日ブルームバーグとのインタビューで、
ECBで金利の正常化が始まったと述べ、今後物価上昇圧力がさらに強まることから、年内に1.75%までの
政策金利の可能性を排除しないとの見方を示しています。
同総裁は、ドイツ連銀を退任後民間金融機関のトップに就任するのではとの見方が有力でしたが、6月からは
米シカゴ大学で教鞭をとることが判明しています。
ドル円にもやや動きが出てきました。
81円50銭ー82円50銭のレンジを上抜けし、NYでは82円86銭まで上昇しましたが、83円台乗せには至って
いません。
為替市場全体で巻き戻しによるドル高が進んだことや、大幅な株高が主因と思われますが、この水準は先週にも通過した「道」で
あることから、それほど実需の売り意欲は強くないと思われます。
やはり、83円台に乗せることができるかどうかがポイントになってきそうです。
昨日のNY時間では、一部有力シンクタンクによる「米金融政策の変更の可能性」がドル買いに繋がったとの指摘もありますが、
これまでのFRB首脳の言葉からは、その可能性を全く感じ取ることはできません。
市場のコンセンサスでは、FRBが金融引き締めに転じるのは、「早くても夏以降。恐らく来年になる」との見方が
有力です。
もちろん、米経済指標の改善が続き、今後さらにこの傾向が強まれば利上げのタイミングが早まる可能性はありますが、
ここ1−2ヵ月の話ではありません。
むしろ足元では、6月に追加緩和第2弾(QE2)の期限が来るため、それ以降の金融政策を議論するFOMCが非常に
注目されることになります。
5月にはFOMCがないことから、その決定は4月のFOMCで行われる可能性が高いと思われます。
4月のFOMCは26ー27日に開催されます。
いわば、この日が「天王山」になる可能性が高く、それまでバーナンキ議長をはじめ、FOMCのメンバーの発言に
変化が出てくるかどうかなどにも注意したいところです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/1 | バーナンキ・FRB議長 | 「デフレリスクはごくわずかになった。」金融政策の変更については、「数ヵ月中に政策変更をするかどうか判断する」上院での議会証言で。 | ---- |
| 3/3 | トリシェ・ECB総裁 | インフレは「非常に警戒すべき」「『警戒』とは来月金利が上昇する可能性を意味する」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.38台半ば → 1.40台乗せ。 |
| 3/7 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を6月以降も延長することについては非常に慎重だ」「金融政策の選択視としては柔軟な姿勢でいることを望む」バージニア州の講演で。 | ----- |
| 3/8 | ウェーバー・ドイツ連銀総裁 | 「ECBが年内に最大0.75%の利上げを実施するとの市場の予想を修正することは望まない」「将来に相当な物価圧力を予想している」ブルームバーグとのインタビューで。 | ----- |
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