2011年3月25日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロドルは再び上昇し、1.42台を回復したが、格付け会社
ムーディーズがスペインの銀行を格下げするとの報道から下落し、
1.41台半ばで引け。 - 格付け会社フィッチはポルトガルの長期債を2段階引き下げ「A−」に。
- ドル円は依然として大きな値動きは無く、80円台後半での取引が
続く。 - 欧米の株式市場が堅調だったことから、ややリスク選好の動きが
観られ、豪ドル、カナダなど資源国通貨が対ドルで上昇。 - 米株式市場は大幅に続伸。企業の予想を上回る好決算が相次いだ
ことが背景。ダウは84ドル高の1万2100ドル台に。 - 債券相場は続落し、長期金利は10日ぶりに3.4%台まで上昇。
10年物インフレ連動債(TIPS)の入札が好調だったことが背景。 - 金価格は場中に、これまでの高値である1448ドルまで買われたものの、
引けにかけては利益確定の売りに押され小幅に反落。 - 原油価格も小幅に反落したものの、依然として105ドル台を維持。
- 週間失業保険申請件数 → 38.2万件
- 2月耐久財受注 → −0.6%
| ドル/円 | 80.81 〜 81.01 |
| ユーロ/ドル | 1.4107 〜 1.4220 |
| ユーロ/円 | 114.17 〜 114.96 |
| NYダウ | +84.54 → 12,170.56ドル |
| GOLD | −3.10 → 1,434.90ドル |
| WTI | −0.15 → 105.60ドル |
| 米10年国債 | +0.063 → 3.407% |
本日の注目イベント
- 日 2月消費者物価指数
- 欧 2月ユーロ圏マネーサプライ
- 独 4月独GFK消費者信頼感調査
- 独 3月独ifo景況指数
- 米 10−12月期GDP(確報値)
- 米 2月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
ドル円は80円台後半の水準でほぼ「固定相場」の様相を呈していますが、ユーロは海外市場に入ると活発な値動きを
見せています。
前日、財政赤字削減の政府案が拒否されたことで、ポルトガルのソクラテス首相は辞任し、これが同国の債券相場下落に
繋がりましたが、昨日は格付け会社フィッチが同国の長期債の格付けを2段階引き下げたことで、債券相場はさらに下落
しています。
このためポルトガルの長期債利回りは7.9%台まで上昇し、ユーロ導入以来の最高水準を記録しています。
市場はこの事態を既に織り込んでいたためか、それでもユーロドルは再び1.42台前半まで買い進まれましたが、
その後、今度は米格付け会社ムーディーズがスペインの比較的規模の小さい銀行30行を格下げしたことから売られ、
1.41台半ばで引けるなど、まさに「南欧諸国の財政問題一色」の感があります。
2月のECB理事会後のトリシェ総裁による「インフレ懸念」発言から急速に利上げ観測が高まり、来月7日に
予定されている理事会では利上げに踏み切るとの見方が有力です。
また、政策金利は一度引き上げられると、引き続き何度か引き上げが続く傾向があり、折からの原油高がその可能性を
さらに高めている状況です。
ユーロドルの上値については「週足」のトレンドラインが極めて重要で、現在は1.43前後まで降りてきていますので、
この水準が明確に抜けるかどうかが焦点になります。
為替の世界ではよく、「Buy on rumor, sell on news」あるいは、「sell on fact」と言われています。
4月の理事会で実際に利上げに踏み切れば、材料出尽くしからユーロが売られる可能性もありそうです。
EU首脳は昨日から会議を行い、今回のポルトガルの問題がユーロ圏全体に広がらないよう対応策を協議して
行くものと思われますが、ドイツのメルケル首相は財政赤字削減案が否決されたことに遺憾の意を表明しています。
ドル円の膠着感は週末まで継続されてきました。
80円台の後半での粘着相場が続き、81円台に乗せると売られる展開が繰り返されています。
日銀の介入姿勢が見えてこないのが最大の要因とみられますが、今回の介入が「協調介入」だったことから、
介入姿勢を試す「円買いドル売り」さえ出て来ません。そのため80円50銭にも届かず80円台後半でのもみ合いが
継続されています。
ドル円についての相場観もまちまちで、「76円台はドルの底値を観た」とする一方、「本当に反発するなら80円台で
うろうろしているはずはなく、ドルは再び下落する」とも見方もあります。
私は個人的には前者の意見に近く、いずれドルが反発してくると予想していますが、ただ、このまま終わることはないと
観ています。
再び80円台割れを試し、そこで先週記録した76円25銭の円最高値を抜けなければ、「底値を確認した」として、
時間をかけながらドルが上昇に向かうのではないかと考えています。
今回の円高傾向は2007年6月の124円台から始まっています。
間もなく4年が経過しようとしており、長期にわたり買われ続けてきた円も、今回の大震災や、原発事故をきっかけに
長期的な円高トレンドの転換を迫られると考えていますが、その可能性は今のところそれほど高いとは言えません。
今後しばらく80円の攻防を何度か繰り返してから、ということかもしれません。
まだまだ余震が続いていますが、知人の言葉を借りて、「慌てず、騒がず、諦めず」の言葉で今週を締めくくりたいと思います。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/1 | バーナンキ・FRB議長 | 「デフレリスクはごくわずかになった。」金融政策の変更については、「数ヵ月中に政策変更をするかどうか判断する」上院での議会証言で。 | ---- |
| 3/3 | トリシェ・ECB総裁 | インフレは「非常に警戒すべき」「『警戒』とは来月金利が上昇する可能性を意味する」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.38台半ば → 1.40台乗せ。 |
| 3/7 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を6月以降も延長することについては非常に慎重だ」「金融政策の選択視としては柔軟な姿勢でいることを望む」バージニア州の講演で。 | ----- |
| 3/8 | ウェーバー・ドイツ連銀総裁 | 「ECBが年内に最大0.75%の利上げを実施するとの市場の予想を修正することは望まない」「将来に相当な物価圧力を予想している」ブルームバーグとのインタビューで。 | ----- |
| 3/16 | エッチング・EUエネルギー担当委員 | 福島の原子力発電設備について「事実上、制御不能に陥っている。」 | ドル円80円台前半から79円台半ばに急伸。史上最高値を更新。 |
| 3/19 | トリシェ・ECB総裁 | 「政策当局者が強い警戒姿勢を追加することや撤回することは何もない」記者団に対して。 | ユーロドル1.40台後半 → 1.41台後半へ 。 |
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