2011年4月8日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 85円台半ばが重くなり、やや調整の動きも出てきたドル円は
昨夜の宮城県沖での地震の報道で84円台半ばまで下落。
その後、津波警報が解除されると再び85円台に乗せるなど乱高下。 - 注目されたECB理事会では予想通り0.25%の利上げを決定。
理事会後の記者会見でトリシェ総裁は、今後の利上げの可能性にも含みを
持たせた。 - ユーロは既に利上げを織り込んでいたことで相場への影響は限定的だった。
ただ日本の地震の報道に反応し、値動きは活発。 - 株式市場は開始直後に、宮城県沖で地震が発生したことから100ドルを
超す下げに。その後、地震による影響はなかったことから下げ幅を縮小したものの、
引けは前日比小幅に下落。 - 債券相場は小動き。政府機関が一部閉鎖されるとの見方があったものの、
価格は前日と変わらず。 - 金価格は小幅に上昇し連日の最高値更新。原油も大幅に買われ、引け値でも
2008年9月以来の110ドル台に。 - 週間失業保険申請件数 → 38.2万件
| ドル/円 | 84.60 〜 85.41 |
| ユーロ/ドル | 1.4243 〜 1.4326 |
| ユーロ/円 | 120.74 〜 122.11 |
| NYダウ | −17.26 → 12,409.49ドル |
| GOLD | +0.80 → 1,459.30ドル |
| WTI | +1.47 → 110.30ドル |
| 米10年国債 | ±0 → 3.549% |
本日の注目イベント
- 日 3月景気ウォッチャー調査
- 独 2月独貿易収支
- 欧 ユーロ圏財務相会合(ブダペスト)
- 欧 EU財務相会合(ブダペスト)
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演(テネシー州)
- 加 3月カナダ失業率
昨日、そろそろドル円でも「調整」が見られるのではないかと書きましたが、昨夜の宮城県沖の大きな地震で
ドル安円高に振れ、一時84円60銭までドルが下落しました。
その後、再び85円台まで値を戻していることから、これを「調整」と呼べるかどうか微妙なところです。
しかし、ドル円は昨日のアジア市場でも85円50銭までドルが買い進まれましたが、週足の「厚い雲」を意識した
こともあり、そのあたりからやや上値が重くドルはジリジリと売られる展開でした。
今後は依然として円売り圧力が強いことから85円を挟む展開が続くと予想しますが、やはり85円60銭から
86円台にかけては上値が重く、再びテストして抜けないようなら一旦下落するのではないかと観ています。
それにしても昨夜の地震発生時には市場は再び、「円買いドル売り」で反応しました。
3月の東日本大地震の時も円買いで反応し、その後協調介入の効果もあったにせよ、水準は大きく円安に修正されています。
それにもかかわらず、今回も円買いが観られました。
個人的には市場の反応に戸惑いを隠せません。
ECBは予想通り利上げに踏み切りました。
2008年のリーマンショク以降、日米欧の中央銀行は「超低金利」を継続し、金融緩和政策を維持してきましたが、これで先ず
ユーロ圏が「金融引き締め」に舵を切り直したことになります。
3月の域内の消費者物価指数(CPI)が2.6%と、4ヵ月連続で2%を超えたことで、インフレ懸念が急速に台頭し
今回利上げを決定した訳です。
今回の利上げについては、トリシェ総裁をはじめECBの幹部は事あるごとに利上げの可能性を示唆してきたこともあり、
市場の反応は冷静でした。
注目された理事会後の記者会見で同総裁は(今回の利上げは)「われわれはこれが一連の利上げの第1回だと決めたわけではない」
としながらも「ECBは常に、中期的な物価安定を達成するために必要な行動を取る」とも語っており、
今後の追加利上げに含みを持たせました。
原油価格の高騰は止まらず、穀物なども大幅に価格が上昇していることから、今後もインフレ圧力は強く追加利上げは避けられない
状況かと思います。
ドイツ連銀のウェーバー総裁は「年内3回程度の利上げがある」といったメセージを市場に発していました。
ひとまずECBが利上げを決めたことで、市場の関心は「南欧諸国の財政問題」に移ってくるものと思われます。
対ドルで1.4350、対円でも122円台まで上昇したユーロは、今後は徐々に上値が重くなってくるのではないかと予想します。
ECBが利上げに踏み切ったことで、市場は「次の利上げ国」を探し始めます。
ユーロ圏と同様にインフレ懸念が台頭しているイギリスがその第一候補と言えるでしょう。
また、カナダも利上げの機会を伺っているものと思われます。
さらに、今週利上げを見送ったオーストラリアも今後追加利上げを行う可能性が高いと観られます。
そして、その次は米国ということになりそうです。
リーマンショック後約2年半を経過し、徐々に景気が回復してきた先進諸国は政策金利を「正常な状態」にも戻しつつある中、
日本だけが「金融緩和」の呪縛から脱出できません。
地震が起こる前から言われていましたが、利上げについては先進諸国の「周回遅れ」でしたが、今回の地震でさらに遅れ、
トップランナーの「ユーロ圏」はゴールしたのに、まだ折り返し地点を走っている状況かもしれません。
市場が落ち着きを取り戻せば「金利差」は通貨の動きに大きな影響を与えます。
「円キャリー」取引がさらに活発になることも十分考えられます。
引き続き地震に対する備えは必要だと思われます。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/31 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米経済指標が改善されていることから、FOMCが米国債6000億ドル購入を圧縮するかを検討すべきだ」 | ドル円82円後半から → 83円台前半に |
| 3/31 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「フェデラルファンド(FF)金利が2011年遅くまでに75ベーシスポント上昇する必要があるかも知れない」 | ----- |
| 4/1 | ダドリー・NY連銀総裁 | 3月の雇用統計について「歓迎するが、方針を転換する理由にはならない」 | ドル円84円台後半 → 84円台前半に |
| 4/4 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「米景気は依然として課題に直面している」フロリダ州の講演で。 | これまでと異なり「ハト派」的な発言だったことから、市場はややドル売りで反応。 |
| 4/6 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 年内の引き締めについて「可能性を完全に排除することはしないが、私個人としては、それが絶対必要だとの考えに傾いてはいない」ジョージア州の講演で。 | ---- |
| 4/7 | トリシェ・ECB総裁 | 「われわれはこれが一連の利上げの第1回だと決めたわけではない」「ECBは常に、中期的な物価安定を達成するために必要な行動を取る」利上げを決めた後の記者会見で。 | ---- |
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