今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年4月11日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は85円台前半でのもみ合いから、ユーロが対ドルで続伸したことや、
    米国で2011年度予算が難航していることからジリ安に。
    円は84円68銭まで下落し、ほぼ円の高値圏で引ける。
  • 先週利上げを決めたユーロは続伸。再利上げの可能性もあることから、
    1.45台目前まで上昇し、2010年1月以来の水準に。
  • クロス円でも円売りが継続し、「円安、ドル安」の流れが続く。
  • 株式市場は続落。原油価格が大幅に上昇したことで、輸送株などが
    下げ、ダウは29ドル安。
  • 債券相場も下落。金、原油などが大幅に上昇し、インフレに繋がる
    との懸念から債券は売られ、長期金利は上昇。
  • 金は14ドル高と過去最高値を大きく更新。原油価格も一時113ドル台に
    乗せるなど大幅に続伸。



ドル/円84.68 〜 85.40
ユーロ/ドル1.4401 〜 1.4489
ユーロ/円122.27 〜 123.09
NYダウ−29.44 → 12,380.05ドル
GOLD+14.80 → 1,474.10ドル
WTI+2.49 → 112.79ドル
米10年国債+0.031 → 3.580%


本日の注目イベント

  • 日   日銀支店長会議
  • 日   ダドリーNY連銀総裁講演(東京)
  • 欧   ウェーバー独連銀総裁講演
  • 米   イエレン・FRB副議長講演








ドル円は85円台半ばがやや重くなり、利益確定のドル売りに押されて84円台まで下落しました。


それでもNYでの下値は84円68銭と、前日とほぼ同水準で、積極的に円を買っていく動きではありませんでした。


米議会で2011年度予算が難航していることが材料視されたようですが、これで「ドル売りユーロ買い」が活発になり、


円はユーロ高に引っ張られてやや強含んだ側面があります。


利上げを決めたユーロと、景気回復が続き、早ければ年内にも利上げの環境が整いつつある米国とのハザマで、


復興に全力を注がなければならず、今回の大震災でさらに利上げのタイミングが遠のいた日本との「政策スタンスの違い」


が根底にあり、「円が売られ易い地合い」は続くのではないかと思います。





東日本大地震から今日で丁度1ヵ月が経過しました。


週末にも大きな余震はあり、地震活動は依然として収まっていません。


地震直後の、「急激な円高と株価の大幅な下落」は落ち着きを取り戻し、金融市場は正常に戻りつつありますが、


地震のリスクがあることから予断は許しません。





上述のように、経済実態面からすれば円が大幅に上昇する可能性は少ないとも思われますが、NY株式市場の堅調さから


株価の戻りが速い日本の株式市場が再び大幅に下落すると、その影響からドル売り円買いが再燃することも考えられます。


日本の株式市場の下落要因としては、震災による景気の回復が予想以上に遅れるとの見方や、このところさらに加速している原油高が


一段と上昇し、景気に悪影響を与えることが考えられます。


また、足元の株高は外人買いが背景だと伝えられていますが、企業収益の予想以上の落ち込みが出てくるようだと、株式を売り越しに


転じてくる可能性もあります。


今後とも株価の動きには注目していきたいところです。





また、引き続き米景気の回復度合いにも目を向けなければなりません。


今週から始まる米企業の決算発表が一つのメドになると観られますが、すでに第1四半期の決算予想は好調と伝えられており、株価も


それを先取りする形で上昇しています。





今週はイベント的にはそれ程重要な発表はありませんが、引き続きFOMCメンバーによる講演が多く控えていることから


講演内容には注意したいと思います。


3月18日の協調介入以来円は一貫して売られ続けて来ました。そして現在は84円半ばー85円半ばのレンジが定着しそうな


気配です。


どちらも二度試して抜けていません。


今週は再度レンジ抜けを試しに行くものと思われますが、そのカギを握るのが上記株式市場の行方と、週末の米鉱工業生産、


及び消費者物価指数ではないかと観ています。


両指標とも、予想以上に高い数字を示すと、米景気の回復期待が一段と高まり「出口戦略」が早まるとの見方から、株高→債券安、


米金利高となり、ドルが上昇することになります。





ECBが2008年秋以来の利上げに踏み切った以上、市場の焦点はFRBによる利上げのタイミングに絞られています。


ECBに利上げを促した原油などの資源高と穀物高は、さらに上昇の勢いを増しています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
3/31  ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米経済指標が改善されていることから、FOMCが米国債6000億ドル購入を圧縮するかを検討すべきだ」 ドル円82円後半から → 83円台前半に
3/31  コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「フェデラルファンド(FF)金利が2011年遅くまでに75ベーシスポント上昇する必要があるかも知れない」     -----    
4/1  ダドリー・NY連銀総裁 3月の雇用統計について「歓迎するが、方針を転換する理由にはならない」 ドル円84円台後半 → 84円台前半に
4/4  ロックハート・アトランタ連銀総裁 「米景気は依然として課題に直面している」フロリダ州の講演で。 これまでと異なり「ハト派」的な発言だったことから、市場はややドル売りで反応。
4/6  ロックハート・アトランタ連銀総裁 年内の引き締めについて「可能性を完全に排除することはしないが、私個人としては、それが絶対必要だとの考えに傾いてはいない」ジョージア州の講演で。     ----    
4/7  トリシェ・ECB総裁 「われわれはこれが一連の利上げの第1回だと決めたわけではない」「ECBは常に、中期的な物価安定を達成するために必要な行動を取る」利上げを決めた後の記者会見で。     ----    

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和