2011年4月22日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジア市場から欧州市場にかけて一段とドル安が進む。
ドル円は82円台の節目を割り込み、NY市場では81円62銭
まで下落。米経済指標の悪化と長期金利の低下がドル売りに拍車を
かけた格好。 - ユーロ、豪ドル、スイスなども対ドルで大幅に上昇。
ユーロドルは欧州市場で一時1.46台半ばまで買われたが、
NY市場では利益確保の売りに押され1.45台半ばで引ける。 - 株式市場は続伸。アップルなどの好決算が強気な相場見通しを
後押しダウは52ドル高と、1万2500ドル台に乗せる。 - 債券は反発し、長期金利は低下。フィラデルフィア連銀製造業
景況指数が予想を大きく下回るなど、景気回復の下振れ観測から
債券価格は上昇。 - 金は7日続伸し、引け値で1500ドル台に。原油価格も3日続伸。
- 2月FHFA住宅価格指数 → −1.6%
- フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → 18.5
- 週間失業保険申請件数 → 40.3万件
| ドル/円 | 81.62 〜 82.05 |
| ユーロ/ドル | 1.4532 〜 1.4614 |
| ユーロ/円 | 118.62 〜 119.86 |
| NYダウ | +52.45 → 12,505.99ドル |
| GOLD | +4.90 → 1,503.80ドル |
| WTI | +0.84 → 112.29ドル |
| 米10年国債 | −0.013 → 3.395% |
本日の注目イベント
- 豪 ウェリントン、シドニー休場(グッドフライデー)
- 欧 ロンドン市場休場(グッドフライデー)
- 米 NY市場休場(グッドフライデー)
ドル安がジリジリと進行しています。
米量的緩和政策は変わらないのではないかとの見通しや、経済指標の悪化に素直に反応しドルは主要通貨に対して
下落しています。
ドル円は欧州市場で重要だった82円の節目を割り込み、一時81円台まで下落し、その後は82円を挟み
もみ合ったものの、NY市場ではフィラデルフィア連銀製造業景況指数の大幅悪化を受け81円台半ばまで
下落しました。
ユーロドルでは1.46台半ば、豪ドルも1.077台半ば、ドルスイスも0.87台後半と、ここ2日間で
ドルが一段と売られる展開です。
これらの通貨は「史上最高値」、「40年ぶりの高値」などの形容詞を持って語られています。
しかし、円はそれら主要通貨に対しても売られたことから「ドル安、円安」の格好になっています。
背景は、株式市場が堅調で「リスク選好」の流れが加速し、「高利回り通貨に対する需要が拡大した」と、ブルームバーグは
伝えています。
同時に、市場は「ドル安要因」には反応し易い状況になっているようにも見えます。
昨日の、週間失業保険申請件数や、フィラデルフィア連銀が発表した景気指数の悪化にはドル売りで反応しています。
また通常、株価が上昇すると債券が売られ、その結果長期金利が上昇し「ドル高」に繋がっていた一連の動きも、
昨日は債券が買われ金利は低下して「ドル安」に作用しています。
結局、低金利のドルが嫌われ、次にやはり金利の低い円が嫌われたことになっています。
市場からは「これまで大きくドル買い円売りのポジションを積み上げていたヘッジファンド等が、ポジションの解消に
動いている。」あるいは、
「来週のFOMCを見越して連休前に円買いを増やしている。」といった声も聞えて来ますが、真相はわかりません。
FRBが「出口戦略」を実施し、利上げに踏み切るのは早くても夏場以降で、場合によっては来年にずれ込む可能性があることは、
大方の市場参加者のコンセンサスになっているものと思われます。
しかし、6月に期限の来る量的緩和策(QE2)を終了させるとすれば、それは利上げへの第一歩と捉えられます。
そうなると、このままドルがさらに下落していくとも考えにくいと思われますが、市場はなかなか合理的には動いてくれない
様です。
個人的には6月以降、FRBが「QE3」を実施する可能性はかなり低いと考えています。
米国の長期にわたった量的緩和が至る所で「弊害」をもたらしていることから、今回は米国の事情だけでは継続できない
と思われるからです。
先のG20でも中国は米国の量的緩和策を批判していました。
昨日ブラジル中銀はターゲット金利を0.25%引け上げ12.0%にしました。
世界中の溢れた資金が資源や穀物に流れ込み、価格を高騰させていることから、ブラジルや、インド、中国などの
新興国は強烈なインフレに直面しています。
中国では不動産価格の上昇がとまらず、不動産への資金を絞るという意味もあり、「預金準備率」は20%を超す
水準なっています。
これは市中銀行が預金として預かった資金の20%以上を、中央銀行に預けなければならないことを意味します。
米国がさらに量的緩和を続けるとなると、資源、穀物価格はさらに上昇し、再び利上げに追い込まれる「負の連鎖」が
継続します。
FRBが市場への資金供給を「異例の状態」から「通常の状態」に戻すのはそれほど遠くはないと思います。
今日は海外市場がほぼ休場のため大きな値動きはないと見られます。
経済指標の発表もないことから、81円台後半から82円に乗せるかどうかの値動きではないでしょうか。
良い週末を・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 3/31 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米経済指標が改善されていることから、FOMCが米国債6000億ドル購入を圧縮するかを検討すべきだ」 | ドル円82円後半から → 83円台前半に |
| 3/31 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「フェデラルファンド(FF)金利が2011年遅くまでに75ベーシスポント上昇する必要があるかも知れない」 | ----- |
| 4/1 | ダドリー・NY連銀総裁 | 3月の雇用統計について「歓迎するが、方針を転換する理由にはならない」 | ドル円84円台後半 → 84円台前半に |
| 4/4 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「米景気は依然として課題に直面している」フロリダ州の講演で。 | これまでと異なり「ハト派」的な発言だったことから、市場はややドル売りで反応。 |
| 4/6 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 年内の引き締めについて「可能性を完全に排除することはしないが、私個人としては、それが絶対必要だとの考えに傾いてはいない」ジョージア州の講演で。 | ---- |
| 4/7 | トリシェ・ECB総裁 | 「われわれはこれが一連の利上げの第1回だと決めたわけではない」「ECBは常に、中期的な物価安定を達成するために必要な行動を取る」利上げを決めた後の記者会見で。 | ---- |
| 4/11 | イエレン・FRB副議長 | 「食品と燃料の価格上昇がインフレや個人消費に与える影響は一時的であり、金融緩和策の変更を正当化するものではない」NYでの講演で。 | ---- |
| 4/19 | ガイトナー・財務長官 | 「米国は『AAA』格付けを必ず維持する。」長期格付けの見直しを受けて、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで。 | ---- |
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