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レンジ相場に強く、トレンド相場に弱いRSIの弱点克服法

この連載では、さまざまなテクニカル指標を紹介して、その特徴や使い方を解説してきました。今度はより実戦に即した応用術を見ていきましょう。

今回取り上げるのはRSIの実戦術です。RSIは「相対力指数」と呼ばれ、DMIやピボットといった指標を開発したアメリカの著名テクニカルアナリスト、J・W・ワイルダーが1978年に考案した指標です。
為替レートの買われ過ぎ・売られ過ぎを示す「オシレーター(振り子)系」指標の代表格として知られ、その計算式は、

RSI(%)=「n日間の値上がり幅の合計」÷「n日間の値上がり幅+値下がり幅の合計」

になります。
RSIが70%〜100%なら買われ過ぎで売りシグナル、0〜30%なら買いシグナルという判断が一般的です。

為替レートがある一定レンジを上下動しているだけの場合、RSIのこの売買シグナルはかなり的確に相場の反転をとらえることができます。しかし、為替相場というのは上昇・下降いずれかの方向性をもって値動きするケースが多く、強いトレンドが発生すると、RSIは常にシグナルを発生して、使いづらい(まったく使えない)ことが実戦上の弱点になっていました。

図1:RSIの使い方と弱点

図1は「ドル/円」の日足チャートに9日の短期RSIのを描画したものです。図の前半部分では1ドル76円〜78円台という非常に狭いレンジ相場が続いており、RSIのの売買シグナルがかなり正確にヒットしています。しかし、図の中央部分の上昇トレンド局面の(1)では、RSIが70%超の買われ過ぎゾーンを一時割り込んで売りシグナルを発していますが、その後も上昇トレンドが続き、典型的なダマシに終わっています。

逆に、図の後半部分の「ドル/円」は一転して下降モードで、(2)の売られ過ぎ圏からの反発で、買いエントリーしても大きく儲けることはできませんでした。

図1のローソク足とRSIの値動きを見比べると、ローソク足自体は比較的大きな値幅を動いているのに対して、RSIはほぼ同じテンションで上下動しており、RSIを見てるだけでは、レンジ相場なのかトレンド相場なのか見分けがつきません。RSIが0〜100%という限られた幅を動く設計になっているので、ある意味、これはしょうがないことかもしれません。

このような欠点を解消するみは、RSIを買われ過ぎ売られ過ぎ指標としてとらえるのではなく、トレンド判断ツールとして利用できることを強く意識する必要があるでしょう。

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RSIでトレンド判断する方法とは? 50%ラインを強く意識

値上がり幅が値下がり幅を上回っているのが上昇トレンド、下回っているのが下降トレンドだとすると、

RSI50%以上は上昇トレンド、
RSI50%以下は下降トレンド

と判断することができます。
トレンド・フォローの考え方は、上昇トレンドのときは買いで、下降トレンドのときは売りで勝負するのが原則になります。

そのため、RSIが50%よりも上にあって上昇トレンドのときは、RSIの売りシグナルは使わず、50%ゾーン付近まで下落後に反転症状した時点で買いエントリーすることだけを狙うほうが、確率の高い取引ができます。

具体的にいうと、上昇トレンドにおける押し目買いを狙うわけです。反対にRSIが50%以下で下降トレンドのときは買いシグナルは見送り、戻り売り局面だけで売りエントリーします。
RSI自体のレンジ圏に注目することでトレンド判断を行うこともできます。

図2:トレンド別RSIのレンジ幅

図2は、図1のRSIの上限下限に線を引き、レンジ幅に注目したものです。レンジ相場ではRSIが30〜70%という中央のゾーンに、上昇トレンドでは50%〜100%、下落トレンドでは0〜50%の間をメインに上下動していることがわかります。

要するに、為替レートにトレンドがあらうと、RSIが上下動するレンジが買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンに振れやすいということです。

売買ポイントは、RSIがそれまで形成してきたレンジをブレイクしたところになります。単純に70%以上の買われ過ぎで売り、30%以上の売られ過ぎで買いという教科書どおりの判断ではダマシが非常に多くなりますが、RSIにトレンドラインを引いて、そのブレイクをシグナルにするとダマシを極力減らすことができるわけです。

図3:長期・短期RSIとトレンド判断

図3は「ドル/円」の日足チャートに期間の違うRSIを2本描画したものです。J・W・ワイルダーは、RSIの期間設定として14日が最適だと述べ、14日RSIと42日RSIを見比べる方法も有効だと示唆しています。

この場合、14日RSIが42日RSIの上にあって、両方が右肩上がりのときは上昇トレンド。14日RSIが42日RSIの下にあって、両方とも右肩下がりのときは下降トレンド。14日RSIと42日RSIがもつれ合う展開はレンジ相場と判断できます。さらに売買手法としては、

●14日RSIが下落して42日RSIに接触したあと、反転上昇したら買い。
●14日RSIと42日RSIのデッドクロスで売り。
●14日RSIが上昇して42日RSIに接近・接触したあと下落したら売り。
●14日RSIと42日RSIのゴールデンクロスで買い。

となります。

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オシレーター系指標もトレンドを意識することで予測精度アップ

図3では、中央部の(1)でいったんゴールデンクロスが成立したものの、それまで上昇しなかったダマシを除くと、ほぼ上記のシグナルが正確に当っています。長短RSIは長短移動平均線よりもかなり早く接近・クロスするので、トレンドの継続や転換を移動平均線などトレンド系指標よりもいち早く察知できる点も非常に便利といえるでしょう。
外為オンラインのブラウザ版チャートでは、3本のRSIを同時に表示できるので、ぜひ使ってみてください。

このように、RSIは買われ過ぎ・売られ過ぎシグナルとしてはダマシが多く、判断に迷う場面が多いように思います。買われ過ぎ=上昇力の強さ、売られ過ぎ=下落力の強さと判断して、トレンド系指標として使う手法も視野に入れると、活用の幅が大きく広がるでしょう。

RSIだけでなく、ストキャスティクス、RCI(順位相関指数)、W%Rなどでも、

●50%ラインの上か下かでトレンド判断。
●指標にトレンドラインを引いて、そのブレイクを狙う。
●期間の異なる線を2〜3本表示してクロスや接近反発を見る。

といった使い方をすれば、より実戦に即した売買判断をすることが可能になるはずです。
図4は、「豪ドル/円」の1時間足チャートにボリンジャーバンドと長短RSIを表示したものです。

図4:RSIとトレンド系指標の組み合わせ

RSIなどオシレーター系指標は単独で使うのではなく、トレンド系指標と組み合わせて使うと、的中率も向上するので、自分なりに相性のいい組み合わせを見つけてみましょう。

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トレンドフォローを意識したMACDの使い方とは?

RSI同様、MACDも個人投資家に人気の高い指標です。MACDは指数平滑移動平均線(EMA)の短期線と長期線の値幅を示したもので、MACDがその移動平均であるシグナル線とゴールデンクロスしたら買い、デッドクロスしたら売りという売買判断がもっともポピュラーなものになっています。
短期と超期の移動平均線の値幅(かい離)が広がり、相場がいき過ぎたあと反転する瞬間を狙うという意味では、RSIと同様にオシレーター系指標と考えることもできます。ただし、RSIと違って、為替レートが狭い値幅を上下動しているだけだと、MACDとシグナル線がもつれ合うかたちになって使い物にならず、レンジ相場には非常に弱いという弱点があります。

そのため、MACDは細かい値動きを狙う短期売買よりも、日足、週足チャートなどを使った数週間から数ヶ月程度のトレードにもっとも威力を発揮する指標といえるでしょう。

図5:MACDのシグナルとトレンド

図5は、「ユーロ/円」の週足チャートにMACDとシグナル線、両者の幅を棒グラフで示したMACDオシレーターを表示したものです。MACDとシグナル線が相場のうねりをかなり的確にとらえていることがよくわかります。

ただし、表示期間中は一貫して「ユーロ/円」の下降トレンドが続いており、デッドクロスの信頼度が高く、ゴールデンクロスはダマシが多く、稼げる値幅も少ないことが一目瞭然になっています。

先ほどのRSI同様、MACDにおいても「現在の為替レートが下降かトレンドか」を意識することが非常に重要なのです。MACDがゼロラインより上にあるときは、EMAの短期線が長期線の上にある状態なので上昇トレンド、ゼロラインより下にあれば下降トレンドと判断できます。

図6:MACDのシグナルとトレンド

図6は、「ユーロ/ドル」の日足チャートですが、MACDでは短期移動平均線と長期移動平均線のどちらが上にあるかの分水嶺となる「ゼロライン」に注目すべきです。

MACDがゼロラインより上=上昇トレンドのときは買いで勝負するほうが勝つ可能性が高いので、MACDが下落したあとゼロライン近辺で反転上昇したところを押し目買い。
下降トレンドのときはゼロライン付近まで上昇したものの、失速して反転下落したところを戻り売りする、といったトレンドに忠実なトレードを心がけたほうが勝率がアップするはずです。

FXの基本はトレンドフォロー。いき過ぎた相場が戻る動きに注目した指標ですが、トレンドを無視していたら勝率は下がります。上昇トレンドのときは売りシグナルのみに注目すると、より精度の高い取引をすることができるでしょう。

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